新車が来ない路線

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新車が来ない路線(しんしゃがこないろせん)とは、古い車両を大切に使い続け、新しい車両を長期間導入しない線区のことをさす。

概要[編集]

通常、鉄道路線では20〜30年程度で車両の置き換えを行うが、中には50年以上車両の入れ替えが全く起こらない場合も存在し、大手私鉄やJRでもその例は少なからず存在する。この事例はお金のない中小私鉄や第三セクターでは顕著だが、そうした会社はレトロニム目当ての乗客に向けての商魂もたくましい。

新車が来ない原因[編集]

こうなる原因としては以下のものがある。

  • 規格がやや特殊
  • リニューアルが済んでいるため置き換えの必要がない

本項では主にJRや大手私鉄の事例を紹介する。

一例[編集]

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中央本線の普通運用に使用される車両
中央本線は首都圏の幹線内で唯一国鉄車が使われている。2022年現在でも211系が使用されている。
なお国鉄車を国鉄車で置き換えるという(当時としては)よくわからない行為が行われた。(2012年頃まで使用された115系の置き換えに211系が東海道線等から投入された)
高崎地区の211系
中央本線ほどではないが、211系の一部車両が国鉄車となっている。主に信越線や上越線で使用される。
近鉄名古屋線の通勤車
新車が来ない路線の代表的存在。1997年の5800系DG12編成を最後に導入がストップしており、シリーズ21の導入が一切ない。今後も5年位、長いと20年以上は新車が来ないとみなして良い。
さらには古い車両に対してもドアチャイムの設置あるいはモケットや化粧板の張り替えを省略するなどまともなリニューアルを行わないことが特徴であり、LCDの導入も2018年10月の近鉄奈良線、2020年2月の近鉄大阪線に比べると2020年7月とかなり遅れている。ついには車齢45年オーバーの未更新車を車齢50年の大出力車両で置き換えるという國鐵廣島もビックリの鬼畜事象が2024年に確認された。
もっとも、VVVF車世代の2両固定編成は1230系VC32編成や1233系VC42編成など、優先的にリニューアルされていると思われる。
2025年以降には新車投入が計画されているが、名古屋線の運用に必要な3連には経年の浅いものがほとんどなく、減車および増車によるダイヤ見直しがない限り少なからず新車が入るものと予想される。
JR西日本岡山地区
山口地区と共に、新車が来ない路線西の代表。電車自体は広島地区の227系導入で余剰となった113系・115系を主に使用しており、瀬戸大橋線を除いて、221系や223系の配置は一切ない。気動車も県費で新車導入が進んだ米子地区と違い、キハ40の置き換えの話を全く聞かない。特急やくもも異次元で、381系を40年以上使用している。
とはいえ、多くの車両に体質改善工事が行われている他、381系については273系での、113系・115系は227系500番台での置き換えが決まったため新車が来ない状態から脱却する予定である。
JR西日本山口地区
電車は広島地区の227系導入で余剰となった115系を主に使用しており、気動車もキハ40の置き換えの話を全く聞かない。岡山地区での置き換えが進む中、新車が来ない路線の新たな西の代表になりつつある。
JR西日本播但線・但馬地区
特急の新車もしくはJR型導入や上記の岡山地区に隠れているが、普通列車用の電車・気動車は国鉄型の体質改善車の天下である。
南海高野線
2019年から2023年にかけて6000系だけが置き換えられるが、それ以外の置き換え計画はなく、さらに6200系の6連に至っては車齢40年を超えるにもかかわらずまともなリニューアルを行う気配がない。
名古屋市営地下鉄名城線名港線
新車が来なくても当たり前の事例だが、更新工事の面で不遇なため掲載する。1989年から2004年にかけて2000形を6連36本導入して既存車をすべて淘汰した。しかし製造から30年以上経過した車両に対してもまともなリニューアルを行わず、ドアチャイムなしの車両へのドアチャイム設置が行われないならまだしも、他路線と比較しても前照灯のLED化がかなり遅れている。
なお、2011年以降2013年の2103HのVVVF更新までは名古屋市営地下鉄の中で唯一IGBTやSiCのVVVFを搭載した車両が存在せず、2003年や2004年の製造分についてもGTOで落成している。また、名古屋市営地下鉄のうち、上飯田線を除く4路線の中で冷房の導入は1989年と最も遅かった。
その後、2028年からの新車投入が決定した。
阪神武庫川線
過去の事例。1986年からは2020年5月に5500系リノベーション車両に置き換えられるまで電気ブレーキのない600V時代からの赤胴車が最後まで残っていた。
奈良線・大和路線(JR西日本)
201系を221系で置き換えるという、いともたやすく行われるえげつない行為を行っていた。103系については最終日(2022年3月11日)に引退が判明するというサイレント引退となったが、2020年に行われた全般検査を出場するというバケモノだった。この103系・201系引退と関連して、221系で205系が置き換えられることを危ぶむ声もある。
もっとも、奈良線ではVVVFがNGなので227系などの完全な新車を入れるには変電所工事が必要になる。
東武東上線
下記の野田線への新車集中投入や、日比谷線直通向け20000系列の代替用の新車集中投入により、2011年以降新車導入はない。しかも玉突き転入も30000系の転入・50000系の転出が終わった2021年でストップしており、車両不足が深刻な状態にある。
東武野田線
過去の事例。吊り掛け駆動方式の5000系列を淘汰するにあたり8000系を大量に玉突き転属させたが、以降10030系が転入したり60000系が導入されたりするまで8000系の独擅場であった。
なお、60000系が導入されるまで1944年の東武への吸収合併以降69年間ずっと本線からの中古車や機器流用車しか投入されてこなかったことも特徴である。
西武新宿線
最近は40000系や30000系が登場してマシにはなったが、新宿線で走っていた2000系を池袋線からの転属2000系や6000系で置き換えるなど、池袋線とは対照的に、新車に関してはどこか不遇な扱いをされている。
もっとも、界磁チョッパ4扉車の西武旧2000系は優先的に新宿線に回してもらえた。
西鉄貝塚線
新車が来ない路線九州代表。313形の全廃後も600形、しかも初期車グループで統一されていたが、2023年に入り、ようやく2025年以降の7050形への玉突き代替が決定した。
武蔵野線京葉線
不遇されがちな東京メガループにおいて特に不遇されていた2路線。京葉線にはE233系が投入され、武蔵野線は209系E231系が投入され改善されたものの、玉突き転属である。そんなこと言ったら関西はもっと酷い

関連項目[編集]

脚注[編集]