オートチャージ
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オートチャージとは、電子マネー、ICカード乗車券またはプリペイドカードの残高が一定額を下回った場合に、自動的にチャージ(入金)を行う仕組みのことである。
金融機関の口座から、あるいはクレジットカードなどから入金される。
なお、オートチャージおよびチャージは和製英語であり、英語ではそれぞれ"Auto top-up"、"top-up"と言う。
概要[編集]
このサービスは、電子マネー、ICカード乗車券およびプリペイドカードの一部で実施されている。あらかじめオートチャージをするための設定が必要であり、支払い方法や入金金額を事前に登録しておかなければならない。
残額が少なくなり、一定の金額を下回ると、あらかじめ設定されていた金額が自動的にチャージされる。このため、ユーザーはその都度手動でチャージをしなくて良い。
チャージ元は、金融機関の口座、クレジットカードまたはキャリア決済サービスからの入金となり、1日や1か月などの単位で利用限度額を設定できるものがある(サービスによって異なる)。また、手動でチャージする方式に比べて、ユーザーが「チャージされた(それだけ電子マネーを使った)」と思う気持ちや、どれだけ電子マネーを使ったかという認識が薄くなりやすいので、使いすぎには注意が必要である。
ユーザーが使い過ぎた場合の債権問題の関連から、チャージ元に指定できる手段は、サービス事業者と同一(あるいは系列)金融機関発行のクレジットカードまたはキャリア決済サービスに限定されている事が多い[注釈 1](SAPICA・りゅーと・いばっピを除く)。
オートチャージ機能のある電子マネー等[編集]
特筆するものを除き、オートチャージの設定にはクレジットカードが必要となる。
交通系ICカード乗車券[編集]
通常、自動改札機(一部除く)で入場する時に入金される。
- Suica - 開始当初はVIEW Suicaカードのみ利用可能であった。その後、2009年7月25日より記名式のSuica(事前のビューカードとの紐付けが必要)で、また2010年3月13日よりモバイルSuica(決済カードはビューカードのみ)でも利用可能になった。
- PASMO - サービスイン時は親子型(紐付け型)という、クレジットカード(親)とPASMOカード(子)を別々に発行する方式のみであった。のちにクレジットカード一体型も発行されるようになった。親子型の場合、他のPASMO事業者の定期券の搭載も可能(例えば西武プリンスカードに紐付けられた子カードPASMOに小田急線の駅で購入した定期券を載せることも可能である)。紐付けできるクレジットカードはPASMO加盟各社系のものに限定されている。
- SuicaとPASMOは、Suica・PASMOの相互利用エリアに限り他社路線でもオートチャージができる。ICOCAエリアなどではオートチャージできない。
- PiTaPa - 事前の登録により、PiTaPaエリア内各社局の自動改札機(PiTaPa定期区間内・JR西日本のICOCA対応の自動改札機(鶴橋駅の近鉄連絡口・三国ヶ丘駅の南海連絡口も含む)は除く)にて、残高1000円以下の場合2000円(小人料金では残高500円以下の場合1000円)が自動的にチャージされる。なお、チャージされたSFの利用は、JR西日本のICOCAエリア、JR東日本のSuicaエリアなどPiTaPaエリア以外の交通系ICカード相互利用エリアでの交通機関利用に限られる。電子マネーとして利用することは一切できない。
- nimoca - 西鉄グループのクレジットnimoca(JMB nimocaを含む)が必要。
- ナイスパス - 遠鉄バスの運賃箱でもオートチャージできる。また、鉄道では改札入場時のみならず改札出場時もオートチャージ出来る。えんてつカード〈ポイント&クレジットカード〉が必要。
- SAPICA - VISA・Master・JCB・AMEXの各ブランドのクレジットカードに対応。これらのカードの会員であれば、記名式のSAPICAへのオートチャージサービスを申し込める。SAPICA一体型のカードもある。
- SUGOCA - JR九州グループのJQ CARD(各種JQ SUGOCAを含む)、AOYAMAマスターカードSUGOCA、イオンSUGOCAカード、福岡銀行アレコレSUGOCA・熊本銀行アレコレSUGOCA・親和銀行アレコレSUGOCAが必要。
- りゅーと - VISA・Master・JCB・AMEX・Dinersの各ブランドのクレジットカードに対応。これらのカードの会員であれば、記名式のりゅーとへのオートチャージサービスを申し込める。
- くまモンのIC CARD - 肥銀カードまたは日専連ファイナンス発行のクレジットカードが必要。
- いばっピ - 任意のクレジットカードで記名式のいばっピへのオートチャージサービスを申し込める。
- ICい〜カード - ICい〜カードゴールドに伊予鉄髙島屋発行のいよてつローズカードJCBを紐付けての利用となる。
- manaca(名古屋交通開発機構発行分) - 2018年3月14日の開始時点では、名古屋市交通局のみ対応。初期設定では名古屋市営地下鉄(名鉄管理の上小田井駅、上飯田駅を除く)の自動改札機を通過時に残額2000円以下の場合に3000円チャージされる仕組みになっている(設定変更可能)。welow card(manaca一体型もあり)が必要。
- エヌタスTカード - クレジットカード機能付エヌタスTカードで設定可能。バス運賃箱(定期券区間内完結利用時を除く)のほかにタクシー運賃支払時や電子マネー決済時にもオートチャージ可能。
流通系電子マネー等[編集]
- WAON - WAONカードプラス・イオンカード(WAON一体型)・モバイルWAONではクレジットカードによるオートチャージ、イオンカードセレクト・イオンバンクカードでは、イオン銀行の銀行口座からの引き落としによるオートチャージとなる。
- 楽天Edy - Edyオートチャージ。Edy機能付き楽天カードまたはクレジットカードと紐付けしたEdyアプリによるサービス。以前は「am/pm Earth Edy Card」が対応していた。
- 大学生協電子マネー - 所属大学生協で使用する組合員証一体型ICカードで、一部の大学生協のみ利用可能なサービス。残高が一定金額以下になった場合に、大学生協の提供するクレジットカードTuoカードからのチャージが可能。
- nanaco - セブンカードによるサービス。
プリペイドカード[編集]
- au WALLET プリペイドカード - キャリア決済サービスの「auかんたん決済」からのオートチャージ設定が可能。
- GAICA
- エポスVisaプリペイドカード
- 楽天銀行プリペイドカード
- オリコプリペイドカード
- LINE Payカード
- スターバックスカード - ハウスカードではほぼ唯一オートチャージ可能
日本国外[編集]
歴史[編集]
- 2002年 - am/pm Earth Edy Cardによるオートチャージを開始。
- 2006年10月1日 - VIEW Suicaによるオートチャージを開始。
- 2007年3月18日 - PASMOサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。同時に、PASMO・Suicaどちらのエリアでもオートチャージできるようになった。
- 2007年10月15日 - WAONオートチャージ開始。
- 2008年5月18日 - nimocaサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
- 2008年9月1日 - えんてつカード〈ポイント&クレジットカード〉のサービス開始と同時にナイスパスへのオートチャージサービスを開始。
- 2009年1月30日 - SAPICAサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
- 2009年3月31日 - am/pm Earth Edy Cardサービス終了にともないオートチャージも終了。
- 2009年7月25日 - ビューカードによる通常の記名式Suica(My Suica)へのオートチャージサービスを開始。
- 2010年3月1日 - JQ CARD発行開始と同時にSUGOCAオートチャージサービスを開始。
- 2010年3月13日 - ビューカードによるモバイルSuicaへのオートチャージサービスを開始。
- 2011年4月18日 - Android Edyアプリでのオートチャージ開始。
- 2011年4月24日 - りゅーとサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
- 2015年4月1日 - くまモンのIC CARDサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
- 2015年6月16日 - 楽天カードによるEdyオートチャージ開始。
- 2015年12月1日 - いばっピサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
- 2016年4月1日 - ICい〜カードオートチャージサービスを開始。
- 2017年6月22日 - nanacoオートチャージ開始。
- 2018年3月14日 - manaca (株式会社名古屋交通開発機構発行分) wellow card によるオートチャージサービスを開始。
- 2019年9月16日 - エヌタスTカードサービス開始と同時にオートチャージサービスを開始。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ 手動チャージ時にクレジットカードが使用可能な場合は、複数社のカードが利用できることが多い。