走ルンです
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走ルンです(はしるんです)とは、209系を筆頭とした、寿命の短い車両群に対する蔑称のこと。
概要[編集]
平成に入って間もなく209系の前身となる901系が製造された。この901系は「コスト半分・重量半分・寿命半分」という思い切った設計であったが、この寿命半分という言葉が一部の鉄道ファンやマスコミの人に衝撃を与え、使い捨てカメラの写ルンですをもじり、走ルンですというありがたくないあだ名を頂戴したことからこのあだ名は広まった。
その後、209系の後期車では外板を厚くするなどやや頑丈な構造となったほか、E231系やE233系になってくると耐用年数25年で設計されるようになっているが、走ルンですの汚名返上とはならず、乗り心地が悪いことでかなりの批判が飛ぶこともある。
本項では、209系の設計をもとにしたオールステンレス車両のうち少々不遇な使われ方をされるか、批判が飛んだものについてを走ルンですとして一例で取り上げる。
主な走ルンです[編集]
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JR東日本およびその系列の第三セクター[編集]
- JR東日本209系電車 - もはや代表格。うち元901系はかなり脆く、東京総合車両センターの保存車の外板がベコベコしているのが見れる。しかし後期車は25年以上使った挙げ句伊豆急行にまで飛ぶというバケモノでもある。
- JR東日本E127系電車 - 209系の地方版。新潟からは全滅し代わりに神奈川へやって来た。
- JR東日本E217系電車 - 209系の直流近郊型。2021年現在、E235系への置き換えが進行中だが、すでに外板の凹みや台車の劣化などが著しい。
- JR東日本E501系電車 - 209系の交直流電車版。
- JR東日本701系電車 - 209系の交流電化、東北地方バージョン。新庄~秋田など長距離運用でも容赦なくオールロングシートが故鉄道ファンだけでなく地元民からも批判が殺到している。 田沢湖線用の車両と一部の秋田所属はセミクロスシート。
私鉄・公営鉄道[編集]
- 東京都交通局10-300形電車・東京都交通局10-300R形電車の先頭車 - 車体はいずれもE231系をベースにしたもの。10-300R形の先頭車は中間車の老朽化に伴い、2017年までに車齢10 - 12年程度で廃車解体。さらに新宿線の全列車10両化に伴い、純粋な8両編成8本も2022年までに車齢17年程度で編成ごと廃車解体された。
- 阪神9000系電車 - 実は209系と同じ構造である。
最後に[編集]
一部車両は以上のようにかなりコケにされるが、世の中にはこのような車両もあるということを知っておくべきである。
それと共に、技術が陳腐化しても長期間大量に製造された[注 1]国鉄末期に見られた鉄道車両の寿命概念を覆すのはなかなか大変であるという事実を見せつけられた事象であったともいえる。
関連項目[編集]
- A-train (日立製作所) - アルミ版走ルンです
- 短命車両
- ニートレイン
- JR東日本E331系電車 - 車体構造上は走ルンですより頑丈だが、故障が頻発し製造後わずか8年で消された例。
- JR西日本321系電車
- JR西日本キハ120形気動車 - 批判的な論調で一部で「気動車版走ルンです」と云われる車両。
- サンパチくん - 本ページとは逆に延命がコケにされている例。
- ペンデルツーク - 曽根悟のように、東北での「走ルンです」投入より、50系客車の一部を制御客車にして機関車使用を継続させるべきと意見した有識者もいた。
注[編集]
- ↑ 例えば、国鉄でキハ58など気動車の標準エンジンとされたDMH17形エンジンは戦前の1940年代の基本設計が陳腐化したにも関わらず、45年以上経過した国鉄分割民営化時に健在で、JR東日本元会長の山下勇のように「戦前のエンジンを使っているのか」と驚愕した人もいた。