推進運転
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推進運転(すいしんうんてん)とは、鉄道の列車において
- 動力車が後方から列車を推進する形で運行する形態/列車の最前部以外に連結された動力車によって操縦する運転
- 最前部以外の運転席に乗車した運転手が列車を操縦する
ことを指す。俗にバック運転とも呼ばれる。
概要[編集]
日本では鉄道に関する技術上の基準を定める省令において、列車を運転する際には進行方向最前部の車両前頭で運転することを義務付けている。
しかし機関車牽引列車においては配線の都合で機関車の付替え(機回し)ができない場合などにおいて推進運転を行う。機関車に乗車している運転者は先頭が見えないために危険回避が非常に難しくなる。そのため時速25km/h以下の速度制限が課せられるが、最前部に係員を乗せて前方監視・信号確認などを行い、最前部の係員が非常ブレーキを操作可能とすることで速度制限を45km/h以下に緩和することができる。
大井川鐵道井川線や嵯峨野観光鉄道嵯峨野観光線などで行われている運転席を設置した先頭の制御客車から最後尾の機関車を操作する方式は一般的に「ペンデルツーク」と呼ばれるが、これを推進運転の一形態とする一方、欧州で高く普及し、国鉄・JRが客車列車廃止の理由としてきた機回しが解消することからプッシュプル運転の一形態に分類する鉄道有識者もいる。
なお、電車や気動車でも最前部以外の運転席から運転士が列車を動かす場合があるが、これは正確には推進運転ではなく逆行運転とされる。