福山レールエクスプレス号
福山レールエクスプレス号 | |
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概要 | |
種別 | 高速貨物列車 |
列車番号 | 福山レールエクスプレス1号 53列車~52列車 福山レールエクスプレス2号 55列車~54列車 福山レールエクスプレス3号 57列車~56列車 福山レールエクスプレス4号 60列車~59列車~58列車~61列車 |
運行開始 | 福山レールエクスプレス1号 2013年 福山レールエクスプレス2号 2015年 福山レールエクスプレス3号 2017年 福山レールエクスプレス4号 2021年 |
運行事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) 福山通運 |
路線 | |
走行路線 | 福山レールエクスプレス1号 東海道本線 福山レールエクスプレス2号 東海道本線・山陽本線 福山レールエクスプレス3号 東海道本線・山陽本線・鹿児島本線 福山レールエクスプレス4号 東北本線・東海道本線・桜島線 |
運行区間 | 福山レールエクスプレス1号 東京タ - 吹田タ 福山レールエクスプレス2号 東京タ - 広島タ 福山レールエクスプレス3号 名古屋タ - 福岡タ 福山レールエクスプレス4号 盛岡タ - 安治川口 |
その他 | |
使用車両 | 福山レールエクスプレス1号・2号 EF210形 福山レールエクスプレス3号・4号 EF210形・EH500形 |
両数 | 20両・22両 |
備考 | 指定のコンテナ・貨車使用 |
福山レールエクスプレス号(ふくやまれーるえくすぷれすごう)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が設定している貨物列車の愛称。福山通運が編成の大部分を貸し切るブロックトレイン(貸切列車)である。
東北本線、武蔵野線、東海道本線(東海道貨物線)、山陽本線、鹿児島本線などを走行するが、実際の運行区間は各列車によって異なっている。
概要[編集]
福山通運が長距離ドライバー不足(2024年問題)や二酸化炭素排出に伴う地球温暖化等の諸問題への対応のために、2013年(平成25年)3月より東京貨物ターミナル駅 - 吹田貨物ターミナル駅間で運行を開始した貨物列車[1][2]。運行開始に当たっては同時期に開業した吹田貨物ターミナル駅(大阪府吹田市)との連携をアピールした。積み荷は全て福山通運のコンテナ(U51A形コンテナ・U54A形コンテナなど)となっているブロックトレイン(貸切列車)となっているのが特徴[3]。JR貨物のブロックトレインは、佐川急便の「スーパーレールカーゴ」、トヨタ自動車の「TOYOTA LONGPASS EXPRESS」に続き3例目。輸送品目上では「積合せ貨物」として扱われる[4]。
2023年3月現在、4往復が運行されている。東京タ - 吹田タ間で運行の53列車~52列車(1号)、東京タ - 岡山タ - 広島タ間で運行の55列車~54列車(2号)、名古屋タ - 北九州タ - 福岡タ間で運行の57列車~56列車(3号)、そして盛岡タ - 新鶴見信 - 安治川口間で運行の60列車~59列車~58列車~61列車[注釈 1](4号)が運行されている[2][5]。
歴史[編集]
- 2013年(平成25年)3月25日:「福山レールエクスプレス1号」53列車~52列車(東京タ - 吹田タ)の貸切運行開始[5][6][7]。
- 2015年(平成27年)3月30日:「福山レールエクスプレス2号」55列車~54列車(東京タ - 東福山)の運行が開始[6]。
- 2017年(平成29年)5月8日:「福山レールエクスプレス3号」57列車~56列車(名古屋タ - 福岡タ)の運行が開始[5][6][8]。
- 2019年(平成31年)3月16日:ダイヤ改正で岡山機関区所属のEF210形の運用が廃止され、吹田機関区所属のEF66形の運用が登場。
- 2021年(令和3年)
- 2022年(令和4年)3月22日:56列車~57列車の運行区間が、従来の東京タ - 東福山間から東京タ - 広島タ終点へと延伸される[10][11]。
使用車両[編集]
列車名の横の(括弧)については「福山レールエクスプレス号」として運行する区間を示しており、「福山レールエクスプレス号」として運行を行わない区間や機関車交換などで仕業外の区間については省略する。
現在の使用車両[編集]
電気機関車[編集]
- JR貨物EF210形電気機関車(JR貨物新鶴見機関区・吹田機関区所属機)
- 2023年現在、新鶴見所属機は新A203~新A204仕業における55列車~54列車(2号・東京タ - 広島タ)において、吹田所属機は吹A112~吹A113仕業における56列車~57列車(3号・名古屋タ - 幡生操)、吹A127~吹A128仕業における53列車~52列車(1号・東京タ - 吹田タ)、吹A251~吹A254仕業における後59列車~58列車~59列車~後58列車(4号・新鶴見信 - 吹田タ - 安治川口)において運用が設定されている[12][13][14]。吹A251仕業の後58列車と吹A254仕業の後59列車については、梅田貨物線上の大阪駅地下ホームを経由することに伴う急勾配区間対策のため、吹貨西 - 安治川口間で同じ「福山レールエクスプレス号」の58列車ないしは59列車の後補機となる。
- JR貨物EH500形電気機関車(JR貨物仙台総合鉄道部・門司機関区所属機)
- 2023年現在、仙台所属機は仙貨A152~仙貨A153仕業における61列車~60列車(4号・新鶴見信 - 盛岡タ)において、門司所属機は門A8・門A20仕業の56列車・57列車(3号・幡生操 - 福岡タ)において運用が設定されている[14]。61列車・60列車は、新鶴見信 - 安治川口間の58列車・59列車の継続の列車となり、牽引機がEF210形より変更・またはEF210形に変更される。また、56列車・57列車は幡生操にて牽引機がEF210形より変更・もしくはEF210形に変更される。
貨車[編集]
- JR貨物のプレスリリース等には、使用貨車はコンテナ貨車のコキ100系列と明記されている[1]。「福山レールエクスプレス号」では、コキ100系貨車は20両または22両連結される。
過去の使用車両[編集]
- JR貨物EF210形電気機関車(JR貨物岡山機関区所属機)
- 国鉄EF66形電気機関車(JR貨物吹田機関区所属機)
- 2019年3月のダイヤ改正で運用が設定された。東京タ - 東福山間を結ぶ55列車~54列車の1往復が、それまでの岡山機関区所属のEF210形からEF66形に変更された[16][17]。2021年のダイヤ改正で廃止されるまでEF66形による運用は維持され、当時運用中だった0番代の27号機(通称:ニーナ)も頻繁に運用入りしており、人気は非常に高かった。
脚注[編集]
- 出典
- ↑ a b “東海道線直行貨物列車「福山レールエクスプレス号」の運転開始について”. 日本貨物鉄道 (PDF) (2013年3月18日). 2023年3月19日確認。
- ↑ a b “福山レールエクスプレス号”. 鉄道関連趣味の部屋. 2023年3月19日確認。
- ↑ “JR貨物、福山通運専用の貨物列車運行へ”. レスポンス (2013年3月19日). 2023年3月21日確認。
- ↑ “JR貨物 3月25日より〈福山レールエクスプレス号〉運転開始”. 鉄道ホビダス (2013年3月19日). 2023年3月21日確認。
- ↑ a b c d “JR貨物/福山通運、福山レールエクス4号が運行開始”. カーゴニュース. (2021年3月25日) 2023年3月21日閲覧。
- ↑ a b c d “企業情報”. 日本貨物鉄道株式会社. 2023年3月21日確認。
- ↑ “JR貨物 3月25日より〈福山レールエクスプレス号〉運転開始”. 鉄道ホビダス (2013年3月19日). 2023年3月21日確認。
- ↑ “東海道・山陽・鹿児島線における福山通運株式会社専用貨物列車「福山レールエクスプレス号」の運転開始について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 福山通運株式会社・日本貨物鉄道株式会社, (2017年5月8日), オリジナルの2017年5月8日時点によるアーカイブ。 2023年3月21日閲覧。
- ↑ “貨物も「貸切」時代?”. 東京新聞. (2022年2月7日) 2023年3月21日閲覧。
- ↑ “ブロックトレイン「福山レールエクスプレス号」の延伸について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 福山通運株式会社, (2022年3月23日) 2023年3月21日閲覧。
- ↑ “福山通運/ブロックトレイン「福山レールエクスプレス号」延伸”. 物流ニュース (2022年3月24日). 2023年3月21日確認。
- ↑ “新鶴見機関区 EF210形 運用状況”. 4号車の5号車寄り. 2023年3月21日確認。
- ↑ “吹田機関区 EF210形 運用状況”. 4号車の5号車寄り. 2023年3月21日確認。
- ↑ a b “貨物ちゃんねる”. 貨物ちゃんねる. 2023年3月21日確認。
- ↑ “54列車「福山レールエクスプレス」をEF66 33がけん引”. raolf.jp (2017年1月20日). 2023年3月21日確認。
- ↑ a b “2019/03/16 ダイヤ改正 ~福山貨物はEF66牽引に~”. 西大鉃FC2ブログ (2019年3月16日). 2023年3月21日確認。
- ↑ “ダイヤのメモ:EF66の運用表(2021年3月改正版)”. 関西鉄道辞典 (2021年3月23日). 2023年3月21日確認。
- 注釈
- ↑ 新鶴見信号場にて列車番号と牽引機が変更される。60列車は盛岡タ→新鶴見信、59列車は新鶴見信から安治川口、58列車は安治川口から新鶴見信、61列車は新鶴見信から盛岡タという振り分けとなっている。
関連項目[編集]
- カンガルーライナー - 西濃運輸のブロックトレイン
- スーパーレールカーゴ - 佐川急便のブロックトレイン
- TOYOTA LONGPASS EXPRESS - トヨタ自動車の部品輸送用のブロックトレイン。