環太平洋パートナーシップ協定

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環太平洋パートナーシップ協定(かんたいへいようぱあとなしつぷきょうてい、英:Trans-Pacific Partnership)は、当初はオーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国、ベトナムの計12か国により、高い水準の包括的な協定を目指し交渉が開始された経済連携協定(EPA)である。

経過[編集]

  • 2010年3月オーストラリアにおいて、原加盟のシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4ヵ国に加え、アメリカ、オーストラリア、ベトナム、ペルーの4か国を加えた第1回交渉会合が開催された。
  • 2013年3月、安倍晋三内閣総理大臣は記者会見において、TPP交渉参加を正式に表明した。
  • 2015年10月5日、TPP協定は大筋合意し、日本は次の総合的な政策を公表した[1]
    • TPPの活用促進による新たな市場開拓等
    • TPPを契機としたイノベーションの促進・産業活性化
    • TPPの影響に関する国民の不安の払拭
  • 2016年2月4日、TPP参加12カ国は、ニュージーランドオークランドで協定文書に署名した[2]

アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプは、TPP離脱を2017年1月20日就任直後に指令したため、当初の12ヵ国では発効できなくなった。その後は、日本が主導し、アメリカを除く11ヵ国での発行を目指した。2017年11月ベトナムダナンでの閣僚会合で11か国によるTPPについて大筋合意した。2018年3月、チリで「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11協定)」が署名された。 現在までに

  1. メキシコ
  2. 日本
  3. シンガポール
  4. ニュージーランド
  5. カナダ
  6. オーストラリア
  7. ベトナム

の7か国が国内手続を完了した旨の通報を寄託国であるニュージーランドに行っため、条件を満たすことになり、協定は2018年12月30日に発効した。

日本国内手続[編集]

第192回国会において「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律」が平成28年(2016年12月9日に成立し、平成28年12月16日に平成28年法律第108号として公布された。TPP11協定は、同協定の署名国のうち少なくとも6又は半数のいずれか少ない方の国が国内法上の手続を完了したことを寄託者に通報してから60日後に効力を生ずることになっている。

重要な変更[編集]

著作物等の保護期間の延長 [編集]

著作物等の保護期間は改正前には著作者の死後50年までであったが、70年に延長される[3]。なお映画の著作物は従来からも、公表後70年となっていた。

一部非親告罪化[編集]

著作権侵害は、従前は親告罪であったが、次の全ての要件に該当すれば非親告罪となり、著作権等の告訴がなくとも公訴を提起できるようになった。同人誌等の2次創作活動は親告罪に該当しない。

  1. 著作権侵害者が著作者の経済的利益を侵害すると見込まれること
  2. 有償著作物等を有償著作物等を複製し「原作のまま」で譲渡、公衆送信していること。
  3. 著作権者の利益を不当に害している事。

音楽の二次使用[編集]

商業用レコードを用いないで放送や有線放送する場合でも、著作権等管理事業者の使用料規程により算出した額を損害額として賠償を請求できる。

保護期間の期間計算[編集]

創作後の期間の計算は、期間計算を簡便にするため、死亡、公表、創作の翌年の1月1日から起算することになっている。したがって、死去時点から保護期間をカウントしていた場合は、パブリックドメインが元に戻ったという誤解が生じる。

例として2018年12月30日から50年前の1968年中に死去した「糸賀一雄」(1968年9月18日逝去)の場合を考えると、保護期間は1969年1月1日に開始するから、満了期間は2019年12月31日となる。しかし、TPPは12月30日発効のため保護期間は2039年12月31日までとなる。2018年9月18日にパブリックドメインになったと考えていた場合は、著作権があたかも復活するように見えることになる。

注釈・参考文献[編集]