大神奈川主義
大神奈川主義とは、神奈川県の範囲は不当に縮小されていて、未回収の神奈川が存在するという主張。神奈川の範囲を巡って、小神奈川主義という亜種もある。インターネット上で見られる他、選挙運動に利用する候補者もいた。相模国や北条氏など、歴史的経緯を根拠とすることが多い。一方で、相模国にアイデンティティを求めると、神奈川県内にも相模国でない地域があるので、県を統合する歴史的根拠となり得ないという問題がある。
未回収地域[編集]
東京都の未回収地域[編集]
町田[編集]
町田市についての主張が最も多い。町田市を巡っては東京陣営との間でプロパガンダ合戦をすることがある。
プロパガンダソング『町田は我が領土』(作曲:http://Suno.ai ,作詞:かりうむ)が作成されている。
三多摩[編集]
相模原市や町田市に隣接する。町田市だけでなく三多摩も、という感じ、もしくは1893年(明治26年)の東京府移管の妥当性絡みで主張される。
その他[編集]
静岡県の未回収地域[編集]
熱海[編集]
小田原に隣接する。名指しで主張されることが多い。
伊豆[編集]
伊豆半島の熱海や沼津市以南をまとめて伊豆として主張。現に明治初期に旧相模国西部と共に足柄県となっていた時期があった。
伊豆半島が、首都圏とともに扱われることが多いのは、実際は神奈川だからだと主張する。
その他[編集]
リニア中央新幹線の工事を巡る静岡県知事の問題では、「静岡県全域を神奈川に併合してしまえば」良い、という主張もあった。
山梨県の未回収地域[編集]
富士山麓[編集]
富士山どっちの県…問題を利用して、静岡・山梨の間をとって神奈川に、と主張することがある。
道志村[編集]
平成大合併時に神奈川県(というか横浜市)への越県合併を願った。
その他[編集]
後北条の支配領域に基づく未回収地域[編集]
関東の大半と静岡県。特に南関東では、房総半島の南端の安房国を除く全域である。相模国でない地域を包摂する根拠となるので、横浜や川崎の問題も解決するが、現在の神奈川とのつながりが薄い地域を多く含む。例外的には、アクアラインでつながる千葉県には神奈川とのつながりがある部分があるが、神奈川側から意識されにくい。
地名が似ているもの[編集]
滋賀県にある川、神奈川の周辺も未回収の神奈川として要求されることがある。
神奈川県内の分離主義地域[編集]
神奈川県内だが、神奈川に対する帰属意識が低い地域。旧相模国地域ではないあるいは、政令指定都市として、大韓民国の広域市のように県から自立していけるという理由がある。むしろ、東京的であり、神奈川都民が多く住む。神奈川県内だが、東京の名がつく施設が多い場合もある。
横浜[編集]
大半が旧武蔵国である。政令指定都市である。神奈川県警察発足後も1年だけ横浜市警察が存在した。
川崎[編集]
相模原[編集]
旧武蔵国と同一のアイデンティティを持つ。政令指定都市である。
影響[編集]
河合ゆうすけ[編集]
2024年の東京都知事選挙では、河合ゆうすけ候補の政見放送にて言及があった。「お前らいつまでそのネタこすってるねん」と言い、当選した暁には町田を神奈川へあげる旨を宣言した。また、ついでに、都心から離れているので八王子は山梨県へ、赤羽はとにかくいらないので埼玉県へあげることにより、東京一極集中を解消、分散が達成できるとした。
河合ゆうすけ氏に対しては、インターネット上の大神奈川主義者によって、そもそも町田は元来より神奈川の正当な領土なので、譲渡ではなく返還が正しい表現だ、と反論された。
第二アクアライン[編集]
2023年1月には、大神奈川主義者の一人が、Xで三浦半島と富津岬の先端を線で結んだ上で「ここに橋が欲しい人、割といる説」というツイートを投稿。1万件以上のリツイートがあるなどの反響があった。これを受けて、富津市は「地元の経済界からの要望に加え、ツイッターでの関心ぶりをみると、東京湾口道路には社会的に大きな期待がある」として、9年ぶりに総会を開催すると共に2024年頃を目処に促進協議会を発展的に解消した上で期成同盟へ移行することを決定した。
関連する主張[編集]
小神奈川主義[編集]
神奈川とする範囲が大神奈川と比べて、非常に狭い。
大千葉主義[編集]
"未回収の千葉"の範囲は、東京都・埼玉県・茨城県にまたがる。後北条の支配領域に基づく未回収地域を除く、"未回収の神奈川"との競合がなく、東京を共通の敵とするので、共闘しうる。