リュウグウノツカイ
リュウグウノツカイ | |
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分類 | |
目 | アカマンボウ目 |
科 | リュウグウノツカイ科 |
属 | リュウグウノツカイ属 |
種 | リュウグウノツカイ |
名称 | |
学名 | Regalecus russelii Cuvier, 1816 |
和名 | リュウグウノツカイ |
保全状況 | |
IUCNレッドリスト | 低危険種 (IUCN 3.1) |
リュウグウノツカイとは、アカマンボウ目リュウグウノツカイ科に属する深海魚。
概要[編集]
太刀魚に赤い紐と背鰭が付いているような感じの見た目をしている。体長は、Maxで8mになる[注 1][1]。
背鰭は、頭部から尾鰭の付け根まである。背鰭の1~6つめの棘と腹鰭が糸状に伸びている。腹鰭と背鰭は赤い。背鰭に沿って灰色円斑がある。
背鰭の第6の節より後の節は短く、背鰭は尾鰭まで続いており、腹鰭の先端はへら状になっている。
暗色の小斑紋が体中に散らばっている。
背鰭は、糸状で小型個体にはあるが、大型個体は無い[1]。鱗や臀鰭は持たない。上下両顎に物凄く小さな歯がある。
卵は分離浮性で、仔魚は全長7mmである。
同属種のRegalecus glesneに似ているが、背鰭軟条数が少なくて[注 2]、総鰓耙数が多く[注 3]、本種には、背鰭前部に3~6本の棘があり、後方には鰭の膜に1本の遊離棘がある[注 4]。
生態[編集]
太平洋北部、インド洋に生息し、日本国内では、青森県から沖縄まで見ることが出来る。
水深200~1000mで縦泳ぎをする。目撃されるとニュースで取り上げれるほど発見されることが珍しい。
遊泳力は強くなく、打ち上げられることがある。
2つの独立した精巣を持ち、左の精巣は右の精巣より長い。 リュウグウノツカイは繁殖期に複数回産卵するとされる
分類[編集]
本種は、ジョルジュ・キュヴィエによって、1816年に記載された。
一時期は、R. glesneと同種とされていたが、2012年に遺伝子的にも形状的にも別種と解った。同研究で日本産のネオタイプが指定された。
人間との関係[編集]
飼育事例[編集]
リュウグウノツカイは、稀に水族館に運ばれるが、人前に現れる時は弱っている場合が多く、1週間も生きる事が出来ない。
- 海きらら
- 城崎マリンワールド - 2021年に運ばれた。
- 仙台うみの杜水族館 - 2022年に展示された。
地震との関連[編集]
「リュウグウノツカイが漂着すると地震が起きる」という話が存在する。江戸時代に刊行された奇談集『諸国里人談』にもこの話が掲載されている[2]。
東海大学の研究によると、出現場所から半径100km以内に発生した「マグニチュード6.0以上」の地震があるかを調べたところ、新潟県中越沖地震のみだったということから迷信であるとしている[3]。
名前[編集]
「リュウグウノツカイ」という名前は、元々は Pterycombus petersiiにつけられた名前だったが、混同される可能性があったため「リュグウノヒメ」という名前に改名された。
漢字では、「竜宮の使い」「竜宮之使」「竜宮の使」「龍宮使」と表記され、旧仮名遣いでは「リユウグウノツカヒ」と書く。別称として「リュウグウノマモリガタナ」「ヒモタチヲ」「マダチヲ」などがある[4]。
台湾や中国では、「鶏冠刀魚」「皇帯魚」「龍宮使者」「鯡魚王」「海魔王」「地震魚」「白魚龍」、朝鮮語では「
属名の「Regalecus」は、『王に属する』という意味。
方言としては、「
脚注[編集]
- 注釈
- ↑ Wikipediaなどで、全長11m体重272 kgの個体が記録されているという記述があるが、11mになるのは本種ではなく近縁種のRegalecus glesneである
- ↑ 本種は333~371だが、R. glesneは414~449
- ↑ 本種は47~60 R. glesneは33~47
- ↑ R. glesneは、背鰭前部に6~8本の棘があり、後方の膜の遊離棘は5~11本
- 出典
- ↑ a b Froese, Rainer; Pauly, Daniel (eds.) (2006). "Regalecus russelii" in FishBase. 2006年4月のバージョン。
- ↑ プライムオンライン編集部 (2019年7月1日). “「深海魚の出現は地震の前兆」は“迷信”と断定…そのウラには地道な情報収集があった”. www.fnn.jp 2023年12月12日閲覧。
- ↑ 大学ジャーナルオンライン編集部 (2019年7月4日). “「深海魚の出現は地震の前兆」は迷信、東海大学と静岡県立大学が断定”. univ-journal.jp 2022年4月3日閲覧。
- ↑ 宇井縫蔵 『紀州魚譜』 近代文芸社、1932年、275-276頁。 。