カンガルーライナー
カンガルーライナーSS60 カンガルーライナーNF64 カンガルーライナーTF60 | |
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概要 | |
種別 | 高速貨物列車 |
列車番号 | カンガルーライナーSS60 676列車~4058列車~2059列車・2058列車~4059列車~665列車 カンガルーライナーNF64 5051列車・5050列車 カンガルーライナーTF60 5061列車・5060列車 |
運行開始 | カンガルーライナーSS60 2018年 カンガルーライナーNF64 2021年 カンガルーライナーTF60 2021年 |
運行事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) 仙台臨海鉄道 西濃運輸 日本フレートライナー |
路線 | |
走行路線 | カンガルーライナーSS60 東北本線・武蔵野線・東海道本線 カンガルーライナーNF64 東海道本線・山陽本線・鹿児島本線 カンガルーライナーTF60 東海道本線・山陽本線 |
運行区間 | カンガルーライナーSS60 盛岡タ - 吹田タ カンガルーライナーNF64 名古屋タ - 福岡タ カンガルーライナーTF60 東京タ - 東福山 |
その他 | |
使用車両 | カンガルーライナーSS60 DE65形・EH500形・EF210形 カンガルーライナーNF64 EF210形・EH500形 カンガルーライナーTF60 EF210形 |
両数 | 20両・24両 |
備考 | 指定のコンテナ・貨車使用 |
カンガルーライナー(かんがるーらいなー)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)および仙台臨海鉄道が設定している貨物列車の愛称。西濃運輸の私有コンテナが列車編成の大部分を貸し切るブロックトレインである。
2023年(令和5年)3月現在は「カンガルーライナーSS60」「カンガルーライナーNF64」「カンガルーライナーTF60」の3列車が運行されている。
概要[編集]
カンガルーライナーSS60[編集]
長距離ドライバー不足(2024年問題)や、二酸化炭素排出に伴う地球温暖化対策によるモーダルシフトへの対応のために、西濃運輸がJR貨物・仙台臨海鉄道・日本フレートライナーと連携し、2018年(平成30年)5月7日より仙台港駅 - 郡山貨物ターミナル駅 - 吹田貨物ターミナル駅間で『カンガルーライナーSS60』の運行が開始された[1][2][3][4][5][6]。同区間で1往復、日曜日を除く週6日に運行される。「SS60」の「SS」には「吹田(Suita)~仙台(Sendai)」、「西濃(Seino)の専用(Senyou)列車」のSから由来[6]。また「60」という数字は、1本の列車で10tトラック60台分の輸送力を持つことに由来する。また、JR貨物の公表している輸送品目上では「積合せ貨物」として扱われる。
編成は牽引する機関車を除いてコンテナ車20両で構成され、その中で15両を西濃運輸の31フィートの私有コンテナで貸し切る形となる。15両の中の11両は吹田貨物ターミナル駅 - 仙台港駅間で運行される一方、4両は郡山貨物ターミナル駅で切り離され、荷役を行う[2]。列車番号は、仙台港→陸前山王間が676列車、陸前山王→新鶴見信号場(以下、新鶴見信 とする)間が4058列車、新鶴見信→吹田タ間が2059列車[7][8]。また、吹田タ→新鶴見信間が2058列車、新鶴見信→陸前山王間が4059列車、陸前山王→仙台港間が665列車[7]。
カンガルーライナーNF64[編集]
カンガルーライナーSS60に続き、2021年(令和3年)3月29日より名古屋貨物ターミナル駅 - 福岡貨物ターミナル駅間で貸切運行が開始された列車が『カンガルーライナーNF64』である。同区間で週6日・1往復運行される[9][10][11][注釈 1]。「NF64」の「NF」は「名古屋(Nagoya)~福岡(Fukuoka)」から。「64」という数字は、1本の列車で10tトラック64台分の輸送力を持つことに由来する。
機関車を除いた24両のコンテナ車のうち16両を西濃運輸の31フィートコンテナで貸し切る[9]。列車番号は、名古屋タ→福岡タ間が5051列車、福岡タ→名古屋タ間が5050列車[7]。瀬野 - 八本松間(セノハチ)では、急勾配対策のため後補機を連結する。
カンガルーライナーTF60[編集]
カンガルーライナーSS60、カンガルーライナーNF64に続く3本目として、2021年(令和3年)10月5日より東京貨物ターミナル駅 - 東福山駅間で貸切運行が開始された列車が『カンガルーライナーTF60』である。1日1往復運行される[12][13][14][15][16]。「TF60」の「TF」は「東京(Tokyo)~東福山(Higashi-Fukuyama)」から。「60」という数字は、1本の列車で10tトラック60台分の輸送力を持つことに由来する。
機関車を除いた20両のコンテナ車のうち15両を西濃運輸のコンテナで貸し切る[12]。列車番号は、東京タ→東福山間が5061列車、東福山→東京タ間が5060列車[8]。瀬野 - 八本松間(セノハチ)では、急勾配対策のため「カンガルーライナーNF64」と同じく後補機を連結する。
歴史[編集]
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使用車両[編集]
仕業番号は2023年3月現在。
現在の使用車両[編集]
仙台臨海鉄道[編集]
- 仙台臨海鉄道DE65形ディーゼル機関車
JR貨物[編集]
- JR貨物EH500形電気機関車(JR貨物仙台総合鉄道部・門司機関区所属機)
- 仙台総合鉄道部所属機は、「カンガルーライナーSS60」に於ける4059列車(仙貨A126仕業)の新鶴見信→陸前山王間、4058列車(仙貨A136仕業)の陸前山王→新鶴見信間において運用が設定されている[17]。
- 門司機関区所属機は、「カンガルーライナーNF64」に於ける5051列車(門A4仕業)の幡生操→福岡タ間、5050列車(門A22仕業)の福岡タ→幡生操間に於いて運用が設定されている[18]。
- JR貨物EF210形電気機関車(JR貨物新鶴見機関区・吹田機関区所属機)
- 新鶴見機関区所属機は、「カンガルーライナーSS60」に於ける2059列車(新A241仕業)の新鶴見信→吹田タ間、2058列車(新A242仕業)の吹田タ→新鶴見信間に於いて、「カンガルーライナーNF64」に於ける5050列車(新A223仕業)の幡生操→名古屋タ間、5051列車(新A227仕業)の名古屋タ→幡生操間において運用が設定されている[19]。
- 吹田機関区所属機は、「カンガルーライナ―NF64」に於ける後△5050列車(吹A204仕業、後補機)の広島タ→西条間に於いて、「カンガルーライナーTF60」に於ける5061列車(吹A131仕業)の東京タ→東福山間、5060列車(吹A132仕業)の東福山→東京タ間に於いて運用が設定されている[20]。
過去の使用車両[編集]
- 国鉄EF66形電気機関車(JR貨物吹田機関区所属機)
- 設定時から2021年のダイヤ改正まで、「カンガルーライナーSS60」に於ける2059列車の新鶴見信→吹田タ間、2058列車に於ける吹田タ→新鶴見信間に於いてEF66形に運用が設定されていた。改正後は新鶴見機関区のEF210形に置き換えられて現在に至る[21]。
脚注[編集]
- 出典
- ↑ “東海道・武蔵野・東北線における西濃運輸株式会社一部貸切貨物列車の運転開始について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 西濃運輸株式会社・日本フレートライナー株式会社・日本貨物鉄道株式会社・仙台臨海鉄道株式会社, (2018年4月25日), オリジナルの2021年10月2日時点によるアーカイブ。 2023年4月3日閲覧。
- ↑ a b “一部貸切貨物列車の運転開始について”. 西濃運輸 (2018年4月25日). 2023年4月2日確認。
- ↑ “一部貸切専用列車 出発式が行われました”. 西濃運輸 (2018年5月10日). 2023年4月2日確認。
- ↑ “企業情報 - JR貨物グループ”. 日本貨物鉄道株式会社. 2023年4月2日確認。
- ↑ “コンテナ貨物「カンガルーライナーSS60」出発式 西濃運輸”. 中日新聞. (2018年5月10日) 2023年4月2日閲覧。
- ↑ a b “大阪~仙台間で「西濃専用列車」運行開始”. カーゴニュース (2018年5月15日). 2023年4月2日確認。
- ↑ a b c “たった2つだけ、貨物列車に「ハローキティ」ラッピングコンテナが登場!”. 鉄道コム (2021年7月8日). 2023年4月3日確認。
- ↑ a b “西濃運輸 カンガルーライナー”. 鉄道関連趣味の部屋♪. 2023年4月3日確認。
- ↑ a b “混載ブロックトレインの運行が始まります”. 西濃運輸 (2021年3月29日). 2023年4月2日確認。
- ↑ “JR貨物・西濃運輸 混載ブロックトレイン「カンガルーライナーNF64」が運転開始”. 交通新聞 電子版 (2021年3月31日). 2023年4月5日確認。
- ↑ “西濃運輸、名古屋・福岡間で混載ブロックトレイン”. LOGISTICS TODAY (2021年3月29日). 2023年4月4日確認。
- ↑ a b “ブロックトレイン「カンガルーライナーTF60」の運転開始について”. 西濃運輸株式会社・日本フレートライナー株式会社・日本貨物鉄道株式会社 (2021年9月21日). 2023年4月3日確認。
- ↑ “西濃運輸株式会社ブロックトレイン「カンガルーライナーTF60」の運転開始について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 西濃運輸株式会社・日本フレートライナー株式会社・日本貨物鉄道株式会社, (2021年9月21日), オリジナルの2023年4月5日時点によるアーカイブ。 2023年4月5日閲覧。
- ↑ “ドライバー不足緩和とCO2排出量削減へ 3本目の「カンガルーライナー」運転開始”. 乗りものニュース (2021年9月21日). 2023年4月5日確認。
- ↑ “西濃運輸ブロックトレイン「カンガルーライナーTF60」運転開始!”. 鉄道ホビダス (2021年9月27日). 2023年4月4日確認。
- ↑ “西濃運輸/JR貨物、3往復目のブロックトレイン運転開始”. カーゴニュース (2021年9月30日). 2023年4月4日確認。
- ↑ “仙台総合鉄道部EH500運用状況”. 貨物ちゃんねる. 2023年4月5日確認。
- ↑ “門司機関区EH500運用状況”. 貨物ちゃんねる. 2023年4月5日確認。
- ↑ “新鶴見機関区EF210運用状況”. 貨物ちゃんねる. 2023年4月5日確認。
- ↑ “吹田機関区EF210運用状況”. 貨物ちゃんねる. 2023年4月5日確認。
- ↑ “「カンガルーライナーSS60」、EF66により代走”. 鉄道ホビダス (2021年7月15日). 2023年4月5日確認。
- 注釈