石田雄

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石田 雄(いしだ たけし、大正12年(1923年6月7日 - 令和3年(2021年6月2日)は、日本政治学者東京大学名誉教授

来歴[編集]

既婚者で長男あり。

内務省神社局長、警視総監高松宮別当宮内省御用掛などを歴任した石田馨の二男として、父の青森県警察部長時代に青森市で生まれる。旧制成蹊高校から東京帝国大学を受験したが不合格となり、東北帝国大学法文学部へ入学。在学中に学徒出陣を受け、東京湾要塞重砲兵連隊に入隊した。

敗戦で復員した後は、特例措置で東京大学法学部へ転じて丸山眞男ゼミに参加。父の友人である大内兵衛南原繁の助言も受けて研究者の道を選び、東京大学法学部助手、東京大学社会科学研究所助教授教授・所長、千葉大学法経学部教授、八千代国際大学教授を歴任した。「文京・九条の会」呼びかけ人でもある。

多くの著書を出し、「日本の政治と言葉」では毎日出版文化賞を受賞した。

令和3年(2021年)6月2日、心不全のため97歳で死去。葬儀告別式は近親者で行われた。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『明治政治思想史研究』(未來社, 1954年)
  • 『近代日本政治構造の研究』(未來社, 1959年)
  • 『戦後日本の政治体制』(未來社, 1961年)
  • 『現代組織論――その政治的考察』(岩波書店, 1961年)
  • 『平和の政治学』(岩波書店, 1968年)
  • 『政治と文化』(東京大学出版会, 1969年)
  • 『日本の政治文化――同調と競争』(東京大学出版会, 1970年)
  • 『平和と変革の論理』(れんが書房, 1973年)
  • メヒコと日本人――第三世界で考える』(東京大学出版会, 1973年)
  • 『日本近代思想史における法と政治』(岩波書店, 1976年)
  • 『現代政治の組織と象徴――戦後史への政治学的接近』(みすず書房, 1978年)
  • 『「周辺から」の思考――多様な文化との対話を求めて』(田畑書店, 1981年)
  • 『近代日本の政治文化と言語象徴』(東京大学出版会, 1983年)
  • Japanese Political Culture: Change and Continuity(Transaction Books, 1983年)
  • 『日本の社会科学』(東京大学出版会, 1984年)
  • 『日本の政治と言葉(上)「自由」と「福祉」』(東京大学出版会, 1989年)
  • 『日本の政治と言葉(下)「平和」と「国家」』(東京大学出版会, 1989年)
  • 『平和・人権・福祉の政治学』(明石書店, 1990年)
  • 『市民のための政治学――政治の見方, 変え方』(明石書店, 1990年)
  • 『社会科学再考――敗戦から半世紀の同時代史』(東京大学出版会, 1995年)
  • 『自治』(三省堂, 1998年)
  • 『記憶と忘却の政治学――同化政策・戦争責任・集合的記憶』(明石書店, 2000年)
  • 『権力状況の中の人間――平和・記憶・民主主義』(影書房, 2001年)
  • 『丸山眞男との対話』(みすず書房, 2005年)
  • 『一身にして二生,一人にして両身――ある政治研究者の戦前と戦後』(岩波書店, 2006年) 
  • Die Entdeckung der Gesellschaft - Zur Entwicklung der Sozialwissenschaften in Japan, Wolfgang Seifert訳, 『日本の社会科学』の独訳(Suhrkamp Verlag, 2008年)
  • 『誰もが人間らしく生きられる世界をめざして――組織と言葉を人間の手にとりもどそう』(唯学書房, 2010年)
  • 『安保と原発――命を脅かす二つの聖域を問う』(唯学書房, 2012年)
  • 『ふたたびの<戦前> 軍隊体験者の反省とこれから』青灯社、2015 

共著[編集]

  • 三橋修)『日本の社会科学と差別理論』(明石書店, 1994年)
  • 姜尚中)『丸山眞男と市民社会』(世織書房, 1997年)
  • 『石田雄にきく日本の社会科学と言葉』竹内真澄共著 本の泉社 2015

共編著[編集]

  • 長井信一)『インドネシアの権力構造とイデオロギー』(アジア経済研究所, 1969年)
  • Democracy in Japan, co-edited with Ellis S. Krauss, (University of Pittsburgh Press, 1989).

訳書[編集]

  • R・N・ベラー『社会変革と宗教倫理』(未來社, 1973年)

外部リンク[編集]