液状化現象
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液状化現象(えきじょうかげんしょう)とは、地震の揺れにより、かみあっていた地盤の砂粒が外れて、地盤が液体のように流動化する現象のことである。
概要[編集]
地表に水、泥、砂や石油などが噴出したり、地盤が沈下したりする。緩い砂質で地下水位が浅いと起こりやすく、海岸や湖沼の埋立地、河川敷、川沿いの低地で生じやすい。
日本での被害[編集]
液状化の被害が日本国内で知られるようになったのは昭和39年(1964年)に発生した新潟地震で、河畔の高層団地などの鉄筋コンクリート製の建築物といった大型構造物が傾き、対策工法の開発が進むきっかけとなった。
2011年の東日本大震災では、千葉県浦安市を筆頭に、東京・お台場などの東京湾埋立地の一部、茨城県鹿嶋市、潮来市、稲敷市、神栖市、行方市、鉾田市、千葉県千葉市、旭市、習志野市、我孫子市、香取市、埼玉県久喜市などで液状化現象が発生した[1][2]。2011年現在の被害規模は世界最大の42k㎡となっている[3][4]。
2024年能登半島地震においても、新潟市西区や石川県内灘町で液状化の被害が甚大だった。
対策[編集]
以下の対策により、新しく埋め立てられた土地では液状化現象の被害を抑えることができる。
- サンドコンパクションパイル工法 - 砂を入れて突きかため柱を作り、その上に建築物を載せる(東京ディズニーランドで一番重いシンデレラ城を支えている)。
- ドレーン工法 - 柱を作り水を抜き液状化を抑え、非常時には水を逃がす。
- グラベルドレーン工法 - 砕石。
- ペーパードレーン工法 - 紙または布。
- サンドドレーン工法 - 砂。
- セメントや薬品による地盤改良 ‐ 地盤を改良し固くする。
- 杭(パイル) - 鉄製またはコンクリート製の杭を支持基盤(N値=50以上が望ましい)まで打ち込む(東京都内で54mという例がある)
- 建物の接続部分や、ライフラインとの接続部分がずれに弱いので、フレキシブルな構造する。
- 地下水位低下工法 - 地下水位を強制的に下げることで地震時の液状化現象の発生を抑える。
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ↑ 東京DL・お台場、専門家が「液状化激しい」
- ↑ “液状化対策で首長連絡会議設立へ 3県の13市連携”. 茨城新聞. (2011年10月22日) 2012年2月2日閲覧。
- ↑ シリーズ東日本大震災“世界最大”の液状化
- ↑ 【テレビチェック】マイホーム夢見るビジネスマン必見の番組 - 芸能 - ZAKZAK
外部リンク[編集]
- 新潟地震対策連絡会. “液状化現象とは”. 国土交通省北陸地方整備局. 2014年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月23日確認。
- 神戸市 市民参画推進局 広報課. “震災記録写真集”. 阪神・淡路大震災の記録. 神戸市. 2013年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月23日確認。
- 写真エンジニアの目から見た中越地震 - ウェイバックマシン(2008年3月9日アーカイブ分)(長岡技術科学大学 経営情報系 情報システム計画研究室)
- “地盤の液状化と軽減技術 コース”. Webラーニングプラザ 技術者 eラーニング. 科学技術振興機構. 2013年8月23日確認。(リンク切れ)
- 納口恭明; 宮本浩江 (2007年3月). “感性でとらえる地盤液状化の科学おもちゃエッキー(PDF)”. 防災科学技術研究所. 20130516002232時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年8月23日確認。