杉並三駅

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杉並三駅(すぎなみさんえき)は、中央線西荻窪駅阿佐ケ谷駅高円寺駅の3駅のこと。中央快速線中央・総武線各駅停車が停車するが、休日ダイヤの快速線は全列車が通過するため、快速線ホームは閉鎖される。

経緯[編集]

1960年代に中央線の複々線化が行われた際、当時の国鉄はこの3駅を通過する予定だった。しかし、土地を提供した地元住民からの猛反発から、3駅に停車するとの覚書が締結された。この状況が現在も続いているが、通勤五方面作戦で複々線化された他路線と比較して快速運転が行われる区間がかなり短いことから、停車不要との主張が根深い。さらにネットでは三駅に対する誹謗中傷やネガティブキャンペーンも後を絶たず、中には平日に快速のホームに降りた人に「不法侵入だ」と決めつけ晒すという自粛警察さながらの行動まで確認されている。結果的に「杉並三駅はかなり嫌われている」というすごく悪いイメージが付いてしまう風評被害を被ってしまっている。

この区間は線路別複々線であるため快速から各駅停車への乗り換えが不便であり、方向別複々線であれば地元の反発は生じなかったであろうとの意見もある。ただし、通勤五方面作戦において方向別複々線が採用されたり[1][2]、JR化後に修正された例はない。

ただし中央特快があるため、多摩地区から東京への優等列車アクセスは一応確保されている。

比較[編集]

路線 快速運転区間 距離 並行する緩行線
JT 東海道線 東京駅 - 戸塚駅 40.9 km JK 京浜東北線(東京 - 横浜)
JO 横須賀線(横浜 - 戸塚)
JO 総武快速線 錦糸町駅 - 千葉駅 34.4 km JB 中央・総武線各駅停車
JJ 常磐快速線 北千住駅 - 我孫子駅 26.1 km JL 常磐線各駅停車
JU 宇都宮線高崎線 上野駅 - さいたま新都心駅 25.3 km JK 京浜東北線
JC 中央快速線(休日) 御茶ノ水駅 - 吉祥寺駅 19.9 km JB 中央・総武線各駅停車
JC 中央快速線(平日) 御茶ノ水駅 - 中野駅 12.1 km
おまけ
TS スカイツリーライン 北千住駅 - 新越谷駅 15.1km [* 1]
NH 名鉄名古屋本線 鳴海駅 - 堀田駅 6.0 km [* 2]
KH 京阪本線 天満橋駅 - 寝屋川信号所 12.6 km [* 3]
  1. 複々線区間における優等列車(区間準急)が通過運転を行う区間。なお多くの時間帯では区間準急よりも停車駅が少ない準急・急行がメインで運行されている。
  2. 名古屋市南区四駅は全優等種別が標準通過駅
  3. 淀屋橋中之島線中之島)- 天満橋 - 萱島間で複々線を用いての緩急分離ダイヤ

脚注[編集]

  1. これらの路線では朝ラッシュ時は都心方向、夕ラッシュ時は逆方向が混雑することから、方向別ホームを採用すると2つのホームが朝夕に片方ずつ大混雑するところ、路線別ホームの場合は両ホームに混雑を分散でき、最混雑時に必要なホーム幅を節約できる。また、方向別複々線の場合は工事中の線路の切り替えが複雑になるといった問題や、貨物ヤードへの引き上げ線の配置が大掛かりになるというデメリットもあったため、迅速な複々線化完了のためには線路別複々線の採用が必須であった。
  2. 関西でほぼ同時期に複々線化されたJR神戸線の兵庫(新長田)〜西明石間も線路別複々線が採用された。

関連項目[編集]

  • 千歳烏山駅 - 京王線の駅。特急が停車するようになりもはや杉並三駅同等の扱いを受けている。
  • 天王台駅 - 常磐線の駅。杉並三駅と同様、地元からの要望により快速停車を存置。そのため緩行線は天王台を挟んで「日本一の無駄使い」状態になっている。
  • 峡東三駅 - 同じ中央線内でもこちらは特急に関する問題。
  • ムカつく列車の停車駅の一覧 - 杉並三駅と先述の千歳烏山駅も取り上げられている。