首都圏反原発連合
首都圏反原発連合(しゅとけんはんげんぱつれんごう、Metropolitan Coalition Against Nukes)は、福島第一原子力発電所事故を契機に2011年9月に設立された、脱原発を掲げた組織である。略称は反原連。
政治活動[編集]
デモ活動[編集]
年に数回の週末の大規模抗議(首相官邸前、国会議事堂前及び議事堂包囲など[1])やデモ行進、リーフレットの刊行、ライブイベントやフェスなどでのブース出展など、活動を継続している。
当初より、積極的にSNSを利用しており、田村貴紀・田村大有は、社会運動のクラウド化の一例であるとしている。「『社会運動のクラウド化』とはウェブを介して容易に情報にアクセス可能になることで、小規模のコストと手間で情報を共時的にシェアし並列化でき、象徴的なインフォメーション・センター以外に、特定の本部や拠点を必要としない。フォーマットはもちろんプラカードなどのツールもダウンロードできるし、ミーティングポイント、デモコースも把握可能」になることである[2]。
町村敬志・佐藤圭一(編)も「2012年の『金曜官邸前デモ』、(中略)首都圏反原発連合が呼びかけた『金曜官邸前』という特定のデモ情報が多くの団体で流れ続けたことは、注目に値する。TwitterやFacebookの『官邸前なう』といった投稿など、ウエブメディアを通じて毎週デモの様子が広く共有され、官邸前という場所は脱原発運動を象徴する空間的リアリティを獲得していった。同時期に新聞・テレビなどマスメディアがデモを報道するようになったことも、影響を与えただろう。」と分析している[3]。
しかし、ネットによる情報拡散には限界がある。そのため諸集団は、抗議行動、インターネットによってもなお到達できない大多数の国民に対して告知するための方法として、小冊子の配布や全国各地での講演会などを行っている[2]。首都圏反原発連合は、NO NUKES MAGAZINEを配布している[2]。また日本共産党の機関誌「しんぶん赤旗」で、デモ開催の告知が行われている[4][5][6]。
毎週金曜日の首相官邸前抗議[編集]
毎週金曜日に首相官邸前・国会議事堂前のデモを主催[7]。小熊英二は「官邸前抗議は、法律的には「デモ」ではない。地域の所轄警察を窓口に都道府県の公安委員会に申請する通常のデモ行進においては、車道をデモが行進することになる。しかし官邸前抗議は歩道上の抗議であるため、デモの申請を出していない。法律的には、歩道上で看板を持ち、声をあげているサンドイッチマンと変わりはない行為なのである」と説明している[8][8]。
原則的に歩道上で行われる抗議活動であるが、後述のように2012年夏には、歩道に収まりきれなくなった多数の参加者が自然発生的に車道に溢れだし、官邸前の車道を埋め尽くす事態となった。田村貴紀・田村大有によれば「このとき警官が尽力したのは歩行者の車道からの排除ではなくて、交通整理だった。この車道開放の後、五野井郁夫は、歩道上の抗議に関する警察の意見を聞き取りし『憲法21条 表現の自由にもとづいて、歩道上の抗議は合法で届け出の必要もないという回答を得た』と、2012年7月6日付のツイートで報告している。」[2]
官邸前抗議は、公式には2012年3月29日に始まった。2011年10月、「原発やめろデモ」の会議に出席していたミサオ・レッドウルフと平野太一が話し合い、「首都圏反原発連合」が結成された。ミサオ・レッドウルフによると、デモの日程が重なるので互いに連絡をとれるようにする必要性があり、また「各グループが連帯して統一行動したらどうか」という意見が複数出たからだという[8]。週刊金曜日では2012年3月から始まったとされる[7]、日本共産党機関誌の「しんぶん赤旗」によると、2016年4月1日で5年目にはいったとされる。
こうしてできた首都圏反原発連合は、10月にはその主催名でデモを行なった。当初の参加数は1000人ほどで、その時期の平均的な参加者数だった。2012年1月に横浜で行なわれた「脱原発世界会議」で、会議参加者を中心とした約4500人のデモの運営を手掛ける。官邸前抗議が行なわれるころには、後述のように13の小グループのネットワークという形態になっていた[8]。小熊英二によると、こうしたグループは、基本的には個人有志のゆるやかなプロジェクトチームで、固定的組織といったものではない。複数のグループに参加している者、便宜的にどこかのグループに名前をおいている者なども、官邸前抗議のスタッフには少なくない。思想傾向は多種多様で、「脱原発」の一点で連帯した人々だと小熊は分析している[8]。
新右翼団体・統一戦線義勇軍議長の針谷大輔は、官邸前抗議を次のように評価する。「首相官邸前に集まった人たちは左翼ではありません。彼らが暴力に訴えることなどありません。そこに参加しているのは、ベビーカーを押す女性、仕事帰りのサラリーマン、制服姿の中高生など、ごくごく一般の人たちです。(中略)特定の主義・主張のために抗議活動をしているのではなく、原発の危険から子供の命を守りたい。子供の将来を守りたい。自分たちの故郷を守りたい」という理由で活動しているのだと針谷は述べている[9]。
毎週金曜の首相官邸前抗議は、2012年夏には 最大参加者数が20万人になり、歩道に収まりきれなくなった参加者が車道に溢れ出すことになった。小熊英二は6月29日の様子を次のように記述している。「主催者たちは懸命に、警察と人々のあいだに割って入り、トラブルを起とすまいとしていた。首都圏反原発連合は、十三のグループから常時集まっている中核メンバーのほか、臨時スタッフを各地から集めていた。しかしそれを総計しても、当日は一〇〇人に満たなかったという。(中略)午後八時を前に、首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ氏が、抗議活動終了を告げた。一部には昂奮して、官邸におしかけることを主張した参加者もいたようだが、多くの人々はあっさり帰っていった。そしてあとには、ゴミ一つ残っていなかった。」[8]
2012年8月22日、メンバーが首相官邸で総理大臣の野田佳彦と面談している[10]。首相が市民団体と面会する事態は、読売新聞やJapan Times など多くの新聞などマスコミが報道するところとなり、新聞報道に関して学術書の分析対象となった[11][12]。辻中(編)では次のように述べられている。「首都圏反原発連合の代表が野田首相と面会した際、『読売新聞』や『産経新聞』は特定の市民団体と首相が面会することが極めて異例とし、禍根を残しかねないと主張する。(『読売新聞』『産経新聞』ともに、2012年8月23日朝刊)。対して、脱原発デモに対して肯定的な報道を続けてきた『東京新聞』は、首相が直接市民団体の意見を直接聴く場を持とうとしたと評価し、国民の「声」を受け止めて原発の伴止を決断すべきだと主張する(『東京新聞』2012年8月23日朝刊)。このように、デモという直接行動に対する評価もまた、新開社によるスタンスの違いをみてとることができる。」[13]
デモ申請却下[編集]
2012年11月11日に「11・11 反原発1000000人大占拠」と題したデモを計画していたが、10月26日に東京都に日比谷公園の一時使用を申請したところ、31日に不許可となり、東京地裁に不服を申し立てるも却下、即時抗告を提出するが東京高裁も地裁判決を支持して却下となり、デモが開催できなかった[10]。これに対し、五野井郁夫とミサオ・レッドウルフらが抗議の記者会見を開いている[10]。
政党の参加[編集]
- 金曜デモ
- 2012年07月13日、国民の生活が第一の森ゆうこ参院幹事長(当時)が参加した[14]。
- 2012年7月20日、当時民主党の議員だった鳩山由紀夫元首相が、参加してスピーチし、「首相を経験した、官邸にいた側として、皆さん方の声を官邸に伝え、政治の流れを変える役割を果たさなければならないと思って来た」と語った[15]。
- 2012年07月29日、亀井静香衆議院議員(無所属)が参加し、「団体が強力に指導した60年代、70年代の運動と、今回はまったくタイプが違う。地のうねりみたいなもんだな。私は幕末の『ええじゃないか運動(世直しを求めた民衆運動)』と一緒だと思っている。特定の政治目的を持たない『ええじゃないか』が下地を作り、日本は明治維新へと歩んだ」と述べた[16]。
- 2016年3月11日、日本共産党委員長の志位和夫と民主、維新、生活、社民の代表が参加し、スピーチしている[17][18]。
- 2016年7月1日、日本共産党の笠井亮、民進党の菅直人と初鹿明博、社民党の福島みずほ、生活の党の山本太郎が参加し、スピーチしている[19]
- 2016年11月11日、日本共産党の笠井亮、吉良よし子、岩渕友が参加し、国会正門前でスピーチしている[20]。全労連議長の小田川義和(原発をなくす全国連絡会)、民進党、社民党、自由党からも参加があった[20]。民進党からは菅直人前首相が参加し、「皆さんの力で脱原発を実現しましょう!」とスピーチした[21]。
- 金曜デモ以外の主催デモ
- 2012年の「7・29脱原発国会大包囲」で、日本共産党の志位和夫がスピーチしている[22]。
- 2011年11月11日の「反原発1000000人大占拠」行動に日本共産党委員長の志位和夫がスピーチし、笠井亮、宮本岳志、田村智子が参加[23]。
- 2017年3月11日、国会前大集会で、日本共産党委員長の志位和夫がスピーチしている[24]。笠井亮、池内さおり、畑野君枝、藤野保史、吉良よし子も参加[25]。
日本共産党[編集]
日本共産党の共闘団体であることが党大会で委員長の志位和夫より明言されている(総がかり行動実行委員会、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合も同じく共闘団体である)[26][27]。志位は、反原連が主催する毎週金曜の首相官邸前抗議を絶賛し、「ともに力をあわせてたたかう決意」を述べている[28]。
- 金曜デモ
日本共産党機関誌「しんぶん赤旗」で、日本共産党国会議員の参加が報じられている。以下は2016年から2017年までのものである。
- 藤野保史 - 2016年1月8日、スピーチ[29]。2016年1月22日、スピーチ[30]。2016年1月15日、池内さおりと共にスピーチ[31]。2016年2月26日、田村智子と共にスピーチ[32]。2015年4月1日、吉良よし子共に抗議デモに参加し、国会正門前でスピーチ[33]。2016年4月8日、スピーチ[34]。2016年5月6日、スピーチ[35]。2016年5月19日、スピーチ[36]。2016年7月22日、国会正門前でスピーチ[37]。2016年7月29日、国会正門前でスピーチ[38]。2016年9月2日、国会正門前でスピーチ[39]。2016年9月30日、武田良介と共に国会正門前でスピーチ[40]。2017年1月13日、国会正門前でスピーチ[41]。2017年3月24日、国会前でスピーチ[42]。
- 池内さおり - 2016年1月15日、藤野保史と共にスピーチ[31]。2016年6月24日、スピーチ[43]。2016年9月23日、国会正門前でスピーチ[44]。2017年2月10日、国会正門前でスピーチ[45]。
- 田村貴昭 - 2016年1月29日、スピーチ[46]。
- 大平喜信 - 2016年2月5日、スピーチ[47]。
- 清水忠史 - 2016年2月12日、スピーチ[48]。
- 島津幸広 - 2016年2月19日、スピーチ[49]。
- 田村智子(日本共産党副委員長) - 2016年2月26日、藤野保史と共にスピーチ[32]。2016年4月29日、スピーチ[50]。2016年5月27日、スピーチ[51]。2016年8月19日、国会正門前でスピーチ[52]。2016年10月14日、国会正門前でスピーチ[53]。2016年11月4日、国会正門前でスピーチ[54]。2017年2月24日、スピーチ[55]。
- 斉藤和子 - 2016年3月4日、スピーチ[56]。
- 赤嶺政賢 - 2016年3月18日、スピーチ[57]。
- 吉良よし子 - 2015年4月1日、藤野保史共に抗議デモに参加し、国会正門前でスピーチ[33]。2016年5月13日、スピーチ[58]。2016年6月10日、小池晃と共にスピーチ[59]。2016年8月12日、国会正門前でスピーチ[60]。2016年9月9日、国会正門前でスピーチ[61]。2016年10月28日、国会正門前でスピーチ[62]。2016年12月16日、国会正門前でスピーチ[63]。2017年1月6日、国会正門前でスピーチ[64]。
- 梅村早江子 - 2016年4月15日、スピーチ[65]。
- 笠井亮 - 2016年4月22日、スピーチ[66]。2016年12月23日、国会正門前でスピーチ[67]。
- 小池晃(日本共産党書記局長) - 2016年6月10日、吉良よし子と共にスピーチ[59]。
- 宮本徹 - 2016年6月17日、スピーチ[68]。2016年10月21日、国会正門前でスピーチ[69]。
- 山添拓 - 2016年9月16日、国会正門前でスピーチ[70]。2017年3月17日、国会正門前でスピーチ[71]。
- 武田良介 - 2016年9月30日、藤野保史と共に国会正門前でスピーチ[40]。
- 岩渕友 - 2016年10月7日、国会正門前でスピーチ[72]。
- 井上哲士 - 2017年1月27日、国会正門前でスピーチ[73]。
反戦運動[編集]
2014 年 12 月結成された「戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター」(略称:憲法共同センター、憲法改悪反対共同センター が母体)を構成する23団体のうちの1つである[74]。
社民党公式サイトで、戦争をさせない1000人委員会など3団体で構成する戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会や自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)らとともに「戦争法の廃止を求める統一署名」の共同呼びかけをしていることが紹介されている[75]。
映画[編集]
2015年には小熊英二によってルポルタージュ映画『首相官邸の前で Tell the Prime Minister』が制作された。
参加グループ[編集]
Act 311 Japan、安心安全な未来をこどもたちにオーケストラ、「怒りのドラムデモ」実行委員会、エネルギーシフトパレード、くにたちデモンストレーションやろう会、脱原発杉並、たんぽぽ舎、TwitNoNukes、NO NUKES MORE HEARTS、野菜にも一言いわせて! 原発さよならデモ、LOFT PROJECT他。 参加グループのうち2団体以外は、3.11福島原発事故以後に設立されたグループであり、また運動体ではないライブハウスを経営するイベント企画会社も参加している。
公安の情報収集[編集]
警察庁警備局が発行している「治安の回顧と展望」(平成 27 年版)に、反原発や脱原発を主張して毎週金曜日に首相官邸前で抗議行動を起こしている団体や行動に関する言及があり、首相官邸前での抗議行動に日本共産党の国会議員等の参加が報告されている[76]。
批評[編集]
針谷大輔は、8月22日に行われた野田首相と反原連の面会に関して、そのプロセスについて次のように批判している。「総理と会うことは決して悪いことではありません。しかし、その仲介を菅前総理に頼んでしまったのは大きな誤りだったと言えるでしょう。これにより、政治的には、反原連は菅グループの影響下にあり、彼らが菅グループとして野田総理に圧力をかけたと見られるようになってしまいました。」[9]
富永京子と田村貴紀は、反原連に対する他グループからの批判を二種類に分類して社会学的な観点からメタ分析している。一つは、被曝を重視するグループからの批判である。Tominaga et al.は、官邸前抗議で行われた参加者スピーチ、中心メンバーミサオ・レッドウルフのTwitter、任意の一参加者のTwitterの計量テキスト分析を行い、それぞれにおいて被曝が重要な関心事であることを抽出している。しかし、被曝を重視するグループからは、被曝の強調が不十分であることや、福島の被災者を重視していないなどの批判が寄せられた。これについてTominaga et al.は、当事者性を問わない官邸前抗議が、当事者性を重視するグループによって批判されたものと分析している[77]。
もう一つは、官邸前抗議において参加者によって日の丸が挙げられることがあり、反原連がそれを規制しないことについて批判が寄せられた。Tominaga et al.が掲載しているインタビュー事例によれば、日の丸は日本国籍を持たない人々を排除するもので、そのような場所に参加することできない、というものだった[78]。針谷大輔は自著においてこの問題に触れ「権力の日の丸」と「国民の日の丸」の違いを述べ、中東で起こった反政府デモのように、権力と戦う時には国旗を掲げるべきだと反批判している[9]。
福島原発事故以降、反原発デモに参加していた福島出身の千葉麗子は以下のように主張している[79][80]。
野間易通をはじめ、この団体の中心メンバーは、対レイシスト行動集団(旧・レイシストをしばき隊)にも参加している人物が多い[79][80]。反原発デモの最中に共産党関係者が増え、吉良よし子の本が販売されていた[79][80]。デモの中心人物には交通費が支給される「共産党の丸抱えの運動」[79][80]。共産党関係者らが安全な場所に控えていて、身元のばれない若手を前面に出している[79][80]。また、デモのカンパを生活費に充てている参加者も存在する[79][80]。一度だけ、レイシストをしばき隊(しばき隊)のイベントに参加した際に、首都圏反原発連合のマークがついている拡声器で、しばき隊が「原発やめろ」と同様に「差別やめろ」と訴えている[79][80]。
千葉は、この団体を「劣化左翼」[81]、「パヨク」[81][82]と呼んでいる。
共闘団体[編集]
反原発での共闘団体
- 原発をなくす全国連絡会[23][83]
- さようなら原発1000万人アクション[83][84]
- 反原発運動全国連絡会[83]
- 原発問題住民運動全国連絡センター[23]
- 脱原発をめざす首長会議[85]
- 制服向上委員会[85]- 反原発の歌をデモで披露
反安倍内閣での共闘団体
- 日本共産党[26]
- 全国労働組合総連合[20]
- 自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)[86][87]
- 総がかり行動実行委員会[26][87]
- 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合[26]
- 安倍政権NO! ☆実行委員会 - 事務局は、首都圏反原発連合、原発をなくす全国連絡会、PARC NPO法人アジア太平洋資料センター[88]。問い合わせ先は首都圏反原発連合であり、「安倍政権NO!☆ 実行委員会」へのカンパは首都圏反原発連合の口座と同一である[88]。平和安全法制反対、「憲法、沖縄米軍基地、秘密保護法、TPP、消費税増税、社会保障、雇用・労働法制、農業・農協改革、ヘイトスピーチ、教育」に対して、安倍政権が暴走している旨を主張し[88]、安倍政権打倒を目指している[19][59]。
選挙応援[編集]
日本共産党機関誌「しんぶん赤旗」によると、毎週金曜日の首相官邸前抗議は、反原発に止まらず、安倍政権打倒のための選挙応援に関する政治活動も兼ねており、「選挙で安倍政権を倒し、原発のない社会にしよう」、「政治を変えよう」、「今回ばかりは野党に投票」などというコールもされる[19][59]。ミサオ・レッドウルフはデモで「原発をなくすためにも自民党の議席を減らしたい。近所の人、友だちに意見を伝え、投票率を高めていきましょう」などと訴えている[19]毎週金曜日の首相官邸前抗議で「参院選スペシャル」と銘打った選挙応援を行っている[59]。
日本共産党機関誌「しんぶん赤旗」によると、野党統一候補応援のために、日本共産党、民進党、自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)らとともに、参院選を一緒にたたかうためのイベントに参加している[86]。2016年7月29日に東京都知事選で、野党統一候補となった鳥越俊太郎を応援している[89]。
2016年9月30日に、10月16日投票の新潟県知事選で、米山隆一候補を応援する声明を発表している[72][90]。
事務局[編集]
首都圏反原発連合、原発をなくす全国連絡会、PARC NPO法人アジア太平洋資料センター。[88]
実行委員会参加団体[編集]
自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs(ex-SASPL))、東京デモクラシークルー、秘密保護法を考える市民の会、若者憲法集会実行委員会、高江ヘリパッド建設反対現地行動連絡会、C.R.A.C.(しばき隊)、差別反対東京アクション、官邸前見守り弁護団、自由法曹団、TPPに反対する弁護士ネットワーク、新宿BEER&CAFEベルク、国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)、日本婦人団体連合会、農民運動全国連合会、全日本民主医療機関連合会、全国商工団体連合会、全国労働組合総連合、東京地方労働組合評議会、新日本婦人の会、全国農業協同組合労働組合連合会、新日本婦人の会、安倍政権の教育政策に反対する会。[88]
関連人物[編集]
脚注[編集]
- ↑ “脱原発デモ:国会議事堂を包囲” (2012年7月29日). 2012年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月30日確認。
- ↑ a b c d 田村貴紀・田村大有『路上の身体・ネットの情動: 3.11後の新しい社会運動:反原発、反差別、そしてSEALDs』青灯社, 2016.
- ↑ 町村敬志・佐藤圭一(編)『脱原発をめざす市民活動 3.11社会運動の社会学』 新曜社, 2016.
- ↑ 「原発ゼロ」めざす全国の声 「3・11」行動 各地の計画 しんぶん赤旗 2017年3月8日
- ↑ あす原発ゼロ行動 110カ所超 しんぶん赤旗 2016年3月10日
- ↑ 国民の声で政治が動く年に 新年から大行動 しんぶん赤旗 2015年12月31日
- ↑ a b 東京都が公園使用を不許可――反原発集会を封じ込め 週刊金曜日 2012年11月21日
- ↑ a b c d e f 小熊 英二『原発を止める人びと 3・11から官邸前まで』文藝春秋.2013.
- ↑ a b c 針谷大輔『右からの脱原発』K&Kプレス,2012.
- ↑ a b c 反原連と野田首相が面会 4項目を直接要求 2012年9月10日週刊金曜日
- ↑ 読売新聞 2012年8月23日朝刊
- ↑ The Japan Times 2012年8月23日
- ↑ 辻中豊編『大震災に学ぶ社会科学 第1巻 政治過程と政策』東洋経済新報社, 2016.
- ↑ 朝日新聞 2012年07月14日
- ↑ 読売新聞 2016年5月7日
- ↑ 毎日新聞 2012年8月2日夕刊
- ↑ 再稼働反対 官邸前抗議行動 しんぶん赤旗 2016年3月12日
- ↑ 官邸前行動 5野党代表が参加 しんぶん赤旗 2016年3月12日
- ↑ a b c d 安倍政権倒し原発のない社会に しんぶん赤旗 2016年7月2日
- ↑ a b c 「原発ゼロに」 拡大官邸前抗議 市民と4野党が一緒に しんぶん赤旗 2016年11月12日
- ↑ 民進党 菅直人公式ブログ http://n-kan.jp/news/10034.html 2017年8月4日確認
- ↑ 2012年8月5日号の目次 しんぶん赤旗
- ↑ a b c 「原発ゼロへ」 雨を突いて国会・霞が関を埋める人、人、人「反原発1000000人大占拠」行動 しんぶん赤旗
- ↑ 反原連主催 国会前大集会での志位委員長のスピーチ しんぶん赤旗 2017年3月12日
- ↑ 東日本大震災・原発事故6年 しんぶん赤旗 2017年3月12日
- ↑ a b c d 第27回党大会 しんぶん赤旗 2017年1月19日
- ↑ 第27回党大会での志位委員長の開会あいさつ しんぶん赤旗 2017年1月16日
- ↑ 野党連合政権へ新たな一歩を しんぶん赤旗 2017年1月5日
- ↑ 原発ゼロへ政権倒す 反原連 今年初の官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年1月9日
- ↑ 反原連180回目の官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年1月23日
- ↑ a b 国滅ぼす原発なくせ 反原連が官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年1月16日
- ↑ a b 「高浜とめろ」官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年2月27日
- ↑ a b 反原連の原発ゼロへ 官邸前抗議5年目に しんぶん赤旗 2016年4月2日
- ↑ 安倍政権倒し原発ゼロに しんぶん赤旗 2016年4月9日
- ↑ 原発稼働ありえない しんぶん赤旗 2016年5月7日
- ↑ 反原連が官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年5月20日
- ↑ 地震国に原発いらない しんぶん赤旗 2016年7月23日
- ↑ 原発廃炉へ鳥越知事を しんぶん赤旗 2016年7月30日
- ↑ 人生奪う原発いらない しんぶん赤旗 2016年9月3日
- ↑ a b 汚染広げる原発ノー しんぶん赤旗 2016年10月1日
- ↑ 「再稼働認められない」 しんぶん赤旗 2017年1月14日
- ↑ 官邸前「原発やめろ」 しんぶん赤旗 2017年3月25日
- ↑ 再稼働政権に審判を しんぶん赤旗 2016年6月25日(
- ↑ “汚染水増、不安だ”官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年9月24日
- ↑ 政権包囲 原発ゼロを しんぶん赤旗 2017年2月11日
- ↑ 高浜再稼働に怒り 反原連の官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年1月30日
- ↑ 反原連 官邸前行動で再稼働反対 しんぶん赤旗 2016年2月6日
- ↑ 勝手に決めるな再稼働 官邸前行動 “政府と東電は加害者だ” しんぶん赤旗 2016年2月13日
- ↑ 原発再稼働推進・賠償打ち切り 官邸前「安倍は やめろ」 しんぶん赤旗 2016年2月20日
- ↑ 川内いますぐ止めろ 反原連官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年4月30日
- ↑ 反原連が官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年5月28日
- ↑ 稼働原発すぐ止めて しんぶん赤旗 2016年8月20日
- ↑ 再稼働許さぬ知事を しんぶん赤旗 2016年10月15日
- ↑ 孫はかわいい 原発怖い しんぶん赤旗 2016年11月5日
- ↑ 「今の政治変えるため…」 しんぶん赤旗 2017年2月25日
- ↑ 原発推進の首相やめろ 官邸前行動 しんぶん赤旗 2016年3月5日
- ↑ 高浜原発このまま廃炉 しんぶん赤旗 2016年3月19日
- ↑ 政権倒し原発ゼロへ しんぶん赤旗 2016年5月14日
- ↑ a b c d e 市民・野党 共闘強 しんぶん赤旗 2016年6月11日
- ↑ “国民犠牲、いますぐ止めろ” しんぶん赤旗 2016年8月13日
- ↑ “原発推進の政治変える” しんぶん赤旗 2016年9月10日
- ↑ 原発のない未来残したい しんぶん赤旗 2016年10月29日
- ↑ 「原発再稼働やめろ」 しんぶん赤旗 2016年12月17日
- ↑ 原発なくす信念の年 しんぶん赤旗 2017年1月7日
- ↑ 反原連官邸前抗議 川内すぐ止めよ しんぶん赤旗 2016年4月16日
- ↑ 今すぐ原発止めよ 反原連官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年4月23日
- ↑ 核燃サイクルやめよ しんぶん赤旗 2016年12月24日
- ↑ 原発なくす 選挙で実現 しんぶん赤旗 2016年6月18日
- ↑ 地震国原発動かすな しんぶん赤旗 2016年10月22日
- ↑ もんじゅ廃炉は当然だ しんぶん赤旗 2016年9月17日
- ↑ 「安倍首相は原発やめろ」反原連が官邸前抗議 しんぶん赤旗 2017年3月18日
- ↑ a b 川内原発動かすな反原連が官邸前抗議 しんぶん赤旗 2016年10月8日
- ↑ 国民だまし原発推進 しんぶん赤旗 2017年1月28日
- ↑ 「立憲主義と民主主義の回復のために 市民と野党の共同で政治を変えよう! 医療九条の会北海道
- ↑ 2000万人「戦争法の廃止を求める統一署名」にご協力ください" 社民党
- ↑ 治安の回顧と展望(平成 27 年版) 警察庁警備局 平成27年版
- ↑ Kyoko, Tominaga, and TAMURA Takanori. “Is an Alternative Deliberation Space?:The Anti-Nuclear Movement and ICT Communication after 3.11 Disaster.”(リンク切れ) ACCS 2015 Conference Proceedings, 2015, 307-319.
- ↑ Kyoko, Tominaga, and TAMURA Takanori. “Is an Alternative Deliberation Space?:The Anti-Nuclear Movement and ICT Communication after 3.11 Disaster.” ACCS 2015 Conference Proceedings, 2015, 307-319.
- ↑ a b c d e f g 千葉 2016.
- ↑ a b c d e f g 【書評】元アイドルが暴いた「反原発運動」の恐るべき実態、伊勢雅臣(=布瀬雅義、メールマガジン「国際派日本人養成講座」発行者)、まぐまぐニュース2016年5月9日
- ↑ a b 千葉麗子『さよならパヨク』2016年4月16日
- ↑ 「[特別インタビュー] 千葉麗子 さよならパヨク セキュリティ会社管理職のしばき隊幹部「ぱよぱよちん」と不倫関係まで持ったチバレイこと千葉麗子がすべてを話す。」、『ジャパニズム』第30号、青林堂、2016年4月9日。
- ↑ a b c 原発ゼロへ 4グループ主催 26日に統一行動「NO NUKES DAY」 しんぶん赤旗 2016年3月10日
- ↑ ふるさと奪う原発ゼロに しんぶん赤旗 2017年3月5日
- ↑ a b 柏崎刈羽原発なくそテ しんぶん赤旗 2016年9月4日
- ↑ a b 参院選 野党へVOTE(投票) しんぶん赤旗 2016年5月23日
- ↑ a b 原発ゼロ 安倍政権ノー しんぶん赤旗 2016年3月27日
- ↑ a b c d e 安倍政権 NO! ☆ 1002 大行進 安倍政権NO!☆ 実行委員会
- ↑ 鳥越都知事 何としても 女性議員・文化人ら熱く訴え しんぶん赤旗 2016年7月30日
- ↑ 原発再稼働反対のうねり しんぶん赤旗 2016年10月6日
参考文献[編集]
- 千葉麗子 『さよならパヨク チバレイが見た左翼の実態』 青林堂、2016年4月。ISBN 978-4792605469。
- 針谷大輔『右からの脱原発』K&Kプレス,2012. ISBN 9784906674473.
- 町村敬志・佐藤圭一(編)『脱原発をめざす市民活動 3.11社会運動の社会学』 新曜社,2016. ISBN 9784788514508.
- 小熊英二『原発を止める人びと 3・11から官邸前まで』文藝春秋.2013. ISBN 9784163766508.
- 田村貴紀・田村大有『路上の身体・ネットの情動: 3.11後の新しい社会運動:反原発、反差別、そしてSEALDs』青灯社, 2016. ISBN 9784862280893.
- 辻中豊編『大震災に学ぶ社会科学 第1巻 政治過程と政策』東洋経済新報社, 2016. ISBN 9784492223567.
関連文献[編集]
- 野間易通『金曜官邸前抗議 ―デモの声が政治を変える―』 河出書房新社、2012年12月15日。ISBN 4309246109。
- ミサオ・レッドウルフ『直接行動の力「首相官邸前抗議」 (わが子からはじまるクレヨンハウス・ブックレット)』 クレヨンハウス、2013年10月5日。ISBN 4861012627。
外部リンク[編集]
- 首都圏反原発連合
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