餃子

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

餃子(ぎょうざ)とは、小麦粉で作られた(焼売皮と同じく、鹹水成分を含まない)皮で野菜などで作られた餡を包んで加熱調理された料理の一種である。

概要[編集]

加熱調理の仕方によりそれぞれ水餃子・焼き餃子(鍋貼子)・揚げ餃子・蒸し餃子に大きく分類される。餡を皮で包んで加熱する点は同じであるが、それぞれ餡や皮の製法は異なっていることが普通である。 日本の餃子と中国の餃子は異なり、日本の焼き餃子は日式餃子と呼ばれて区別されている。また、日本では焼き餃子が主流であるが、中華圏では水餃子が主流である[1]という違いもある。日本の餃子が中国からの伝来であることに間違いはないが、日本に伝来してから独自の発展を遂げた亜流であるとの見方もある。なお、中国でも焼き餃子(鍋貼子)は食べられており、「焼き餃子は日本にしかない」とか「日本発祥」というのは誤りである[2]。ただし、「ギョーザ」という呼称の起源については不明であり、「中国東北部の方言ではないか?」という説もある[3]

日本において[編集]

日本においては宇都宮市をはじめとし、餃子の消費量が多い市町村が複数存在し、それぞれ「餃子の町」を自称している。 以下に餃子の町を自称している/他称されている街を列挙する。

静岡市と宇都宮市は餃子の消費量全国1位の座をかけて餃子のたれで餃子を洗う熾烈な戦いが繰り広げられている。 一方の福島市と浜松市は同じ円盤餃子を提供しているが、浜松の円盤餃子は餃子を円状に並べ、中央の空きスペースにモヤシを乗せるスタイルであるが、福島市の円盤餃子は隙間にも餃子を詰めるスタイルが多い。どれだけ餃子が食いたいのか。なお浜松市も餃子の消費量のトップランカーであり、今日も円盤餃子を飛ばして売り上げに貢献しているとかいないとか。

近年では無人販売スタイルの冷凍餃子販売もあり、2019年の新型コロナウイルスの影響下でも堅実な売り上げを見せ、追従する店舗が多数出現。あちこちに餃子の自動販売機や無人販売所が乱立している。
あとは餃子を調理できるレンタルスペースがあればいつでも餃子が食えるのだが...
うちの台所にはガスレンジも電子レンジもあるので飯も炊ければ餃子も焼ける。これ以外に欲しいものは冷凍ストッカーで、私自身は三食餃子ライスでもさほど文句はない。

作り方[編集]

いわゆる「中華料理としての餃子」と「日本でいう『ギョーザ』」では作り方からして違うため、ここでは主に日本の餃子(日式餃子の焼き餃子)について主に述べる。

日本の焼餃子[編集]

茹で餃子(水餃子やスープ餃子)では専用の紡錘形の麺棒を使い、周辺を厚く中央を薄くするのが本格的とされるが、日本の焼餃子では機械打ちの丸い皮であっても特に問題はない。すでに「2ちゃんねる」の餃子スレでほぼ議論は尽くされているため、広く知られている点について概略を述べる。

  • 野菜は挽肉の三倍以上。
  • 挽肉は豚が多いが、牛豚合挽肉でもよい。羊や牛でもよく、その「肉臭さ」がよいという人もいる。
  • 挽肉は冷温を保ったまま、重量比1%程度の食塩を加え、粘りがでるまでよく練る。
  • ラードなどの脂肪分や煮凝りなどを足すとジューシーになる。
  • 白菜・キャベツなどのアブラナ科の野菜と玉葱・韮などのユリ科の野菜が野菜として多く用いられるが、ユリ科の野菜を足すと味にコクがでる。
  • 白菜は白い芯の部分と青い部分を切り分け、青い部分は繊切り、白い部分は二枚に殺いでから微塵切りする。
  • キャベツは芯の部分を切り分け、青い部分は繊維と直角に数センチ幅の帯状に切ってから、繊維と平行に刻む。芯の部分は斜めに繊切りとする。
  • アブラナ科の野菜は、重量比1.5%程度の食塩を加えて塩揉みしたのち絞るか(白菜・キャベツ)、軽く加熱してしんなりさせて絞ると(キャベツ)。ただしこの場合は刻ま前にするか、刻んだものをプラスチックや陶器の器に入れて電子レンジ軽く熱すると、挽肉となじみやすい。
  • 隠し味としては、すりおろした生姜や味噌などを加えるとよい。
  • 胡麻油(白絞油ではなく、色が黒く香りが髙いほう)を加えると風味がよくなる。
  • 包む際には、ひだをつけるとよいとされる。「餃子」の「餃」には「交」が入っており、「交」には「くねくねした」という意味があるからだとする説がある。
  • 焼くときには、まず下になる面に軽く焦げ目をつけ、そこに水または湯を足して十分に蒸らすとされている。このとき、水の代わりに片栗粉や小麦粉(薄力粉)を水溶きしたものを加えると「羽根つき餃子」になる。
  • 仕上げに胡麻油を加えて強熱してから、火を消すか鍋を火から下ろすかしてしばらく鍋を冷ましてから器に取ると、鍋に貼りつきにくいといわれる。

議論[編集]

論点としては、餡・タレなどについて議論がある。 餡については、「大蒜を入れるかどうか」について意見が分かれる。「冬場には身体が温まるので、他人に迷惑をかけない限りにおいては好きにしていいだろう」「行者ニンニクは入れると美味いが、あれは大蒜に入るのか?」「高知県では餃子に葉ニンニクを入れるのは普通」といった主張もある。
タレについては「酢醤油ではなく酢だけで充分である」「酢は赤酢や黒酢のほうがコクがある」「私はポン酢派だ」あたりから始まって、辣油の風味などについても各種の批判がある。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 日本の「芋の子を洗うような」は、「餃子を茹でるような」と表現されるという。
  2. ただし、「鍋貼子」は調理済みの水餃子の再調理法ともされており、最初から焼き餃子用に作られた日本の餃子とは別だという意見もある。
  3. 蒲田の「你好」の羽根つき餃子は、満洲からの引揚者である店主が伝えたものであるという。