辣油
辣油(らーゆ)とは、唐辛子の辛味を胡麻油に移した調味料である。唐辛子の品種としては、「天向」といわれる「鷹の爪」の一種が用いられることが多い。
概要[編集]
文字通り「辣い油」であるが、パプリカパウダーをもちいると「まったく辛くない辣油」も作れる。ただし、これを「辣油」と呼んでいいのかという点については意見が分かれる。餃子のたれに加えるほか、中華風サラダにも使われ、ときにラーメンにも掛けられる。家庭において自作も可能である(買うと高いのだ)。
作り方[編集]
器具は小ぶりの鍋を二つと、ステンレス製の茶漉しを用意する。試してみて「茶漉しじゃ容量が足んねぇよ!」という人に対しては「ステンレスの味噌漉しを購入されることをお奨めしたい」と申し上げておく。茶碗蒸しやカスタード・プディング(プリン)を作るときにも便利であるし、百円ショップで売っている穴開きオタマと併用すると、かきたま汁を作るときにも活用できる。
材料は胡麻油(好みにより、黒っぽいものでも白絞油(しらしめゆ。「太白」ともいう)でも、あるいはブレンドしてもいい)、唐辛子(いわゆる「鷹の爪」「天向き唐辛子」が多く用いられる。S&Bの辣油は「天鷹」という品種を使っている。青唐辛子を干して刻んだものを使っても面白い)、好みで干姜・陳皮(オレンジピール)・八角(アニスシード)・桂皮(シナモン}などを加えることもある。赤色を綺麗に出して色味を鮮やかにすし、味をまろやかにするため、パプリカパウダーを使うこともある。
香辛料を(多くは粉末あるいは粉砕する)鍋に入れ、湿り気を帯びる程度に湿らせるが、生の唐辛子を用いる場合は不要である。干姜ではなく生姜を使うときにも同様である。
そこに加熱した胡麻油を加えるのだが、香辛料がコーヒーを淹れたときのように(予想外に)モコモコと盛り上がってくるので火傷しないように気をつける。その観点からいうと香辛料を入れる鍋は大きめにするとよい。
そのまま常温になるまで放置し、茶漉しで漉す。「粉が入っていたほうがそれっぽい」という人もいるので、そこはご随意に。
「最後に葱油を足してコクを出す」という流儀もある。それもまたご随意に。