電子レンジ
電子レンジとは、「21センチ波を浴びせることで、液体水を加熱する調理器具」をいう。英語圏では、microwave ovenと呼称される。
概要[編集]
氷は 21センチ波を透過するゆえに加熱されないので、冷凍食品は自然解凍させてから(あるいは、水を足してから)電子レンジにかけたほうが効率はよい。逆に、それを利用して、砂糖などを添加し、「中心部は凍っていないが、それを包む皮の部分は凍結している」という状態にしておいて電子レンジ調理を行ない、「外側は冷たいのに中は熱々」といったこともできる。
「陶器などは作れないだろう」と思われがちだが、21センチ波を吸収する素材で作られた容器である「マイクロウェーブ・キルン」というものがあるため、陶器や七宝焼にも用いられるという。
種類[編集]
オープン機能のついた「電子オーブン」と、ややこしい機能のついていない普通の電子レンジの二種類があり、その「普通の電子レンジ」のなかにもコンビニなどで使われる業務用電子レンジと一般家庭用電子レンジの二種類がある。
業務用電子レンジの取柄としては「とにかく頑丈で、最大出力が大きい」点である。プロの料理人が使うものとコンビニ用では性格が違い、コンビニ用の中古の電子レンジなどは狙い目である。ただし、ワット数がデカいのでブレーカーが落ちるリスクに配慮したほうがいい。
使用法[編集]
以下は一般家庭用電子レンジについて述べる。
冷蔵された食品の加温と冷凍された食品の加温は、いちおう別に考えねばならない。室温または「冷蔵」の場合は加熱にムラがあっても大した違いはないが、「冷凍」はそのムラが大きく出ることがある。
「500Wで一分四十秒(百秒)で適温だったら、最大出力の3000Wだったら何秒でいけるか?」とか考えだすと結構ややこしい。重量計と電卓を持ってきて計算しても、サイズなどの誤差要因があるためズレがある。
それでも「いつものワット数でいつもの時間」というのがだいたいわかるのだが、それまでの時間と手間が惜しい。料理のプロと素人では、レンジでチンするだけでも腕の差は出るという話である。
なお、塩気のきつい部分は加熱されやすい。これらを勘案して実験ノートでもつけてレポートにまとめたら、夏休みの自由研究くらいな感じにはすぐなる。
玉子一個を冷蔵室から出して、水少々とめんつゆ少々(合わせて 5ml 未満)を加えて 200W×二分三十秒とかやると、普通に半熟玉子ができる。それはいい。
ただし家庭用の電子レンジのワット数は 100W < 200W < 500W < 600W < 800Wであり、百五十グラムの冷蔵ごはんは 500W で 100秒(一分四十秒)なのである。じゃあ、茶碗蒸し五人前を一度に電子レンジで作るとしたら、何ワットで何秒なのか?という話には、なる。
「だったらデータ取ってグラフ化してプログラムにすりゃあいいじゃねぇか」と思うわけだが、メーカーでは器の重さはわからんわ量は解らんわというので解がない。そうなると「電子レンジ一台コントロールするのに HAL 9000 が一台要る」的な話になる。
電子レンジ一台に HAL 9000 はイヤなので、家庭用の HAL 9000 とかが安く普及してくれんかと思う。
とりあえずノモグラフを作るくらいが順当な対応であると考えられる。
歴史[編集]
第二次世界大戦中に研究された「殺人光線」から発達した。昭和36年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正で登場した国鉄オシ16形客車にも搭載された。
比喩[編集]
詳細は「電子レンジ (鉄道)」を参照
鉄道ファンは、JR東日本E235系電車などのことを電子レンジと呼んでいる。見た目が電子レンジのようであることによる比喩表現である。