ノモグラフ
ノモグラフとは、図表の一種である。
概要[編集]
たとえば BMI の計算や電子レンジの加熱時間の計算などに使える。
対数関数を用いることで乗除算は加減算に落としこめるので、さほど精度を必要としない概算において関数電卓を用いるのは面倒臭いので、図表の上に直線定規を当てることで概算値が出てくるような図表がノモグラフがある。
人間生活との関わり・利用[編集]
簡単なものとしては、「三型のノモグラフ」がある。三本の平行線を引いて、「X×Y=Z」の関係を表すような目盛を振るようなものである。
「電子レンジで冷蔵のごはん 150g を 500w で 1分40秒(=100秒) 温めると食べ頃の温度になる」とすると何ジュールのエネルギーが加えられたのか?というところから出発し、「だったら 生卵一個を器にあけて 200w で何秒温めれば半熟玉子ができるか?」みたいな話のときにいちいち方程式を立ててそれを解いて関数電卓で計算して …… とかいうと、「こっちは腹が減ってるんだよ!」とキレそうになる。あげく電子レンジの中で玉子が爆発したりするのである。
そういう事故を防ぐための、「この素材は冷凍か冷蔵か常温か」「これは何グラムくらいあるか」「何ワットで加熱するか」から、「だいたい何秒かかるか」を、図表一枚と直線定規一本で概算値が出るというスグレモノがノモグラフである。家庭用の電子レンジは 200w・500w・800w あたりが一般的だが、業務用の電子レンジとなると 1500w とか 3000w とかまであるわけで、「だったら電子レンジで茶碗蒸しやプディングを作ることは可能なのか?」という話になる。
「身長がコレコレで BMI いくついくつを目指すなら、体重何 Kg をとりあえずの目標とするか?」なんていうのも一発でわかる。
三型以外に Z 型などいろいろあるが、ノウハウとしてあまり継承されていない。グラフィック系のアプリがあれば簡単にできるのだが、「画面の縦横のピクセル数と PPI 値(分解能)とインチサイズと形状比の関係」を一枚のノモグラフにまとめる能力がない四年制大学卒のサラリーマンがいたりするから怖い。自動車を買うときに「オプションでエンジンブレーキもお願いします」と言っちゃったり「ブレーキランプを点灯せずに減速するのは危険運転行為だ」とか本気で主張する奴はこの類である。