越境通学

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

越境通学(えっきょうつうがく)とは、通学区域が定められている学校に、その学区の外から通学する行為である。主に公立の小学校中学校で見られる。

概要[編集]

一つの市区町村の中に複数公立学校が設けられている例は全国的に見られ、各教育委員会は子供の居住地によって入学する学校を指定する。例えばある自治体の中のA地区にA小学校、B地区にB小学校と2つの小学校がある場合、A地区に住んでいる子供はA小学校へ、B地区に住んでいる子供はB小学校にそれぞれ通う。公立校は全国どこでも均質な教育を受けられるのが建前で、指導の上手い教員も人事異動で各校を巡るため本来越境通学を行う必要性は薄い。

しかし歩道がないのに車の通行量が多い、人家のない山道など通学路が安全な登下校に支障をきたす状態、所定学区の学校にバリアフリー設備が未整備、所定学区の学校に学童保育がない、いじめからの緊急避難、学期末に別の学区に転居したが転校は新学期が始まってからにしたい、居住地はA小学校の学区だがB小学校の方が圧倒的に通学距離が短い、特認校への通学希望など各教育委員会が定める特別な事情がある場合は教育委員会に申し出ることで越境通学が認められる。

大阪市では、隣接した校区の学校への通学は指定の書類を提出すれば基本的に認められる。

規則に反した越境通学[編集]

前述の大阪市のような越境通学に対して寛容的な自治体もあれば、中には越境通学を認める理由を通学の安全、バリアフリー、緊急避難などやむを得ないごく限られたものとしている場合がある。
特に部活動を理由とした越境通学を認めている自治体は全体の割合から見て少なく、生徒所望の部活動が所定学区外の学校にしかなく、その部活動に特色があったり、所定学区での新設が困難とされた場合のみ認めることが多い。

しかし部活動での実績が高等学校大学への進学に影響すると考える保護者は一定数おり、所定の学区外の学校に勤務している優秀な指導者の指導を受けたい、良い練習設備のある学校に通わせたいという思いから住民票だけ学区内に移動させて本人は引っ越しをしないなど、不正に手を染めてしまう例が少なからず存在すると言われる。

過去に不正が発覚した事例は多くあり、中には教員が不正をするよう勧誘した例もある。

関連項目[編集]