豊昇龍智勝
豊昇龍 智勝(ほうしょうりゅう ともかつ、1999年5月22日 - )は、モンゴル国ウランバートル市出身で立浪部屋所属の現役大相撲力士。本名はスガラグチャー・ビャンバスレン(モンゴル語キリル文字表記: Сугарагуча・бяннбасренн)。最高位・大関。
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基礎情報 | ||||
四股名 | 豊昇龍 智勝 | |||
本名 | スガラグチャー・ビャンバスレン(Сугарагуча・бяннбасренн) | |||
生年月日 | 1999年5月22日(25歳) | |||
出身 | モンゴル国・ウランバートル | |||
身長 | 186cm | |||
体重 | 115kg | |||
BMI | 33.24 | |||
所属部屋 | 立浪部屋 | |||
得意技 | 足技、速攻 | |||
成績 | ||||
現在の番付 | 東幕下5枚目 | |||
最高位 | 西幕下2枚目 | |||
生涯戦歴 | 49勝21敗(11場所) | |||
優勝 | 序二段優勝1回 | |||
データ | ||||
初土俵 | 2018年1月場所 | |||
備考 | ||||
2019年9月21日現在 |
来歴[編集]
豊昇龍は、史上4位である幕内最高優勝25回、また、白鵬と並んで史上1位タイとなる7場所連続優勝、さらに、唯一の年間完全制覇達成などの様々な大記録を持っている第68代横綱朝青龍の長兄の次男として産まれた。
11歳の頃からレスリングを始め、レスリングの選手として、モンゴルの中等教育を卒業した。その後、日本体育大学柏高校からレスリングの選手としてスカウトを受け、日本へ留学しに行った。
高校1年の5月、授業の一環として両国国技館で相撲を見学したとき、相撲に興味を抱き、その後、叔父の朝青龍と相談し、レスリングを辞めて、相撲に転向することに決めた。相撲経験はなかったが、アマチュアの大会で好成績の記録を残し、驚くようなスピードで潜在能力や身体能力の高さを見せていった。その後、高校を卒業し、立浪部屋へ入門した。
入門してからも、朝青龍とは何度もメールでやり取りをし、相談に乗って貰っていた。朝青龍は「自分の力で強くなれ!引いてはダメ」、「急に太ってはダメ!怪我をするから」などのアドバイスを甥に送っていた。豊昇龍は、大相撲の力士としての目標として、「叔父さん(朝青龍)みたいに、1番上の横綱になりたい。」と語っていた。その返答として、朝青龍は、「強くなるには、親方の言うことをちゃんと聞きなさい!」と答えたという。
2018年[編集]
2017年九州場所に初土俵の予定だったが、新弟子検査は合格したもののビザ発給が遅れ、2018年初場所が初土俵となった。
2018年初場所は、第48代横綱大鵬の孫で納谷四兄弟の三男である納谷(現・王鵬)と共に前相撲に出た。結果は3勝1敗だった。この1敗したときの相手は、ライバルの納谷である。
同年春場所は、西序ノ口19枚目という番付で先場所の前相撲のときと同様に2戦全勝同士で東序ノ口18枚目の納谷と対戦し敗れたものの、6勝1敗で終えた。序ノ口優勝を納谷に譲ってしまった。
同年夏場所は、西序二段42枚目で7戦全勝優勝を遂げた。この場所は、納谷との対戦がなかった。優勝後のインタビューでは、「納谷は強いですよ。」と、ライバルの強さを認めた。その上で、豊昇龍は、「次は絶対に勝つ。」と、三度目の正直に燃えていた。
夏場所後の巡業では、第69代横綱白鵬に稽古をつけてもらった。稽古を終えた豊昇龍は「横綱にぶつかることができて、うれしいです。去年、稽古してもらった後、自分はバーンと強くなってインターハイも準優勝できました」と語った。また、白鵬は、「自分も(朝青龍に)稽古をつけてもらったから、今度は(自分がその甥っ子に)稽古をつけてやってね。不思議だね、歴史は繰り返すね。あとは彼次第。」と、次世代のエースにエールを送った。
同年名古屋場所は、東三段目42枚目で6勝1敗だった。
同年秋場所は、東幕下56枚目という番付で3連勝スタートから3連敗、その後、3勝3敗同士で、前相撲での対戦を含めると同年春場所以来3場所振り3度目となるライバルの東幕下60枚目の納谷と対戦し、勝利し勝ち越しを決め、三度目の正直を果たした。これは、豊昇龍の納谷戦初勝利となった。この取組により、納谷は自身初の負け越しとなり、次の場所では、三段目へ番付を落とす結果となった。
同年九州場所は、東幕下49枚目で6勝1敗だった。この場所は、初土俵以来初めて納谷のいない番付で相撲をとる場所となった。さらに、この場所は、朝青龍と並ぶ初土俵(前相撲を除く)から5場所連続勝ち越しとなった。
2019年[編集]
2019年初場所では、西幕下21枚目で5勝2敗とし、幕下上位への昇進が濃厚となった。また、初土俵(前相撲を除く)から6場所連続勝ち越しとなり、叔父の朝青龍を超える記録となった。
同年春場所では、初の幕下上位となり西幕下7枚目という番付で臨み、徳真鵬に勝ち1勝0敗としたが、前場所敗れた木崎海に敗れ、その後、第53代横綱琴櫻の孫であり、現佐渡ケ嶽親方の元関脇琴ノ若 (先代)の息子である琴鎌谷(現・琴ノ若)、琴鎌谷と同じく佐渡ケ嶽部屋の琴太豪に敗れ3連敗となり、1勝3敗となる。しかし、その後3連勝とし4勝3敗となり、初土俵(前相撲を除く)から7場所連続勝ち越しとなった。
同年夏場所では、2連勝した後3連敗したが、その後2連勝し、4勝3敗で勝ち越し。初土俵(前相撲を除く)から8場所連続勝ち越しとなった。
同年名古屋場所では、十両昇進を目指す西幕下2枚目という番付で臨み、6番目の相撲までで3勝3敗。7番目の相撲では、前場所で勝った玉木戦で敗れてしまい、自身初の負け越しとなり、序ノ口デビューからの連続勝ち越しは8場所でストップした。
同年秋場所では2連勝した後3連敗。しかし、その後2連勝し4勝3敗とし2場所振りの勝ち越しを決めた。来場所の新十両を確実とした。
2023年[編集]
2023年7月場所においては、大関昇進が注目され、12勝2敗で迎えた千秋楽でこの場所新入幕で1差で追っていた白鵬の直弟子伯桜鵬を本割で破った後、北勝富士との優勝決定戦に勝ち、初優勝。7月26日午前に昇進伝達を受け、大関に昇進した。
有名な親族[編集]
- ドルゴルスレン・スミヤバザル(格闘家、父の長弟)
- ブルー・ウルフ(プロレスラー、父の次弟)
- ブルー・ウルフの実息(豊昇龍からいえばいとこ)も、2024年九州場所前の新弟子検査に合格し、2025年に初土俵予定である。
- 朝青龍(父の末弟)
四股名の由来[編集]
師匠の立浪親方(元小結旭豊)の「豊」と第68代横綱朝青龍の「龍」をとった。また、「しょう」は、横綱まで昇り詰めたいという豊昇龍の意向から、立浪親方(元小結旭豊)が「もっと良い字がある。」と豊昇龍に言い、「青」ではなく「昇」を豊昇龍に教えたところ、豊昇龍が気に入ったため、四股名は、「豊昇龍」となった。
アマチュア記録[編集]
- 第64回関東高等学校相撲大会 重量級 優勝(2016年6月)
- インターハイ 個人 2位 (2017年8月)
- 愛媛国体少年の部 個人 3位 (2017年10月)
主な成績[編集]
通算成績[編集]
2019年9月場所終了現在
- 通算成績:49勝21敗(11場所)
- 通算勝率:.700
- 幕下成績:30勝19敗(7場所)
- 幕下勝率:.612
- 三段目成績:6勝1敗(1場所)
- 三段目勝率:.857
- 序二段成績:7勝0敗(1場所)
- 序二段勝率:1.00
- 序ノ口成績:6勝1敗(1場所)
- 序ノ口勝率:.857
各段優勝[編集]
2023年7月場所終了現在
- 序二段優勝 1回 (2018年5月場所)
- 幕内最高優勝 1回 (2023年7月場所)
場所別成績[編集]
2019年9月場所終了現在
一月場所 初場所(東京) |
三月場所 春場所(大阪) |
五月場所 夏場所(東京) |
七月場所 名古屋場所(愛知) |
九月場所 秋場所(東京) |
十一月場所 九州場所(福岡) |
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2018年 (平成30年) |
(前相撲) | 西序ノ口19枚目 6–1 |
西序二段42枚目 優勝 7–0 |
東三段目42枚目 6–1 |
東幕下56枚目 4–3 |
東幕下49枚目 6–1 |
2019年 (平成31年) |
西幕下21枚目 5–2 |
西幕下7枚目 4–3 |
西幕下4枚目 4–3 |
西幕下2枚目 3–4 |
東幕下5枚目 4–3 |
西十両13枚目 7–8 |
2020年 (令和2年) |
東十両14枚目 8–7 |
西十両9枚目 8–7 |
x | 東十両6枚目 10–5 |
西前頭16枚目 8–7 |
東前頭13枚目 7–8 |
2021年 (令和3年) |
東前頭14枚目 9–6 |
東前頭9枚目 8–7 |
東前頭5枚目 7–8 |
西前頭5枚目 10–5 技 |
東前頭筆頭 5–8–2 |
西前頭5枚目 7–8 |
2022年 (令和4年) |
東前頭6枚目 11–4 |
西小結 8–7 |
東小結 8–7 |
東小結 9–6 |
西関脇 8–7 |
西関脇 11–4 技 |
2023年 (令和5年) |
西関脇 8–7 |
西関脇 10–5 |
西関脇 11–4 |
東関脇 12–3 敢 |
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各欄の数字は、「勝ち-負け-休場」を示す。 優勝 引退 休場 十両 幕下 三賞:敢=敢闘賞、殊=殊勲賞、技=技能賞 その他:★=金星 番付階級:幕内 - 十両 - 幕下 - 三段目 - 序二段 - 序ノ口 幕内序列:横綱 - 大関 - 関脇 - 小結 - 前頭(「#数字」は各位内の序列) |
改名履歴[編集]
豊昇龍 知勝(2018年1月場所−2018年5月場所) → 豊昇龍 智勝(2018年7月場所−)
関連項目[編集]
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 豊昇龍 智勝 力士情報-相撲レファレンス
- モンゴル人力士一覧