関脇

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関脇(せきわけ、せきわき)は、大相撲役力士の地位の一つ。

概要[編集]

大相撲における番付において小結より上で大関より下の地位。力士の中で角界ランキング5位、6位に相当する階級である。

基本給は平幕より増額されるが、小結と同額である。

特徴[編集]

一般的には小結や前頭上位で勝ち越した場合関脇に昇進する。小結を経験せずに新関脇となる力士も多数存在する。前頭下位であっても、大勝ちして上位力士の勝ち越しが少ない場合は一気に関脇に昇進する場合もある(東前頭10枚目から関脇に昇進した逸ノ城など)。逆に小結で勝ち越したとしても、関脇が負け越さなければ関脇への昇進は見送られる場合もある。

関脇は、横綱大関を含む上位15人を中心に対戦が組まれる。そのため、一場所15戦のうち10勝以上するのは難しく、10勝できれば関脇の中でも実力者として認識される。8,9勝が標準だが、負け越すことも珍しくなく、負け越せば通常は小結以下に陥落する。そのため、関脇の地位を維持することは簡単では無く、入れ替わりが激しい。

このように通常の番付編成で番付される地位なので、「元関脇」の引退力士は「元大関」に比べ圧倒的に多い。

また、関脇は三賞受賞資格のある最高の地位である。特に、上位総当たりの地位であることから殊勲賞を取るのに有利である。そのため、関脇が三賞を受賞する場所は多い。

大関との関係[編集]

関脇から大関に昇進する目安としては「三役を連続3場所で務めて33勝以上」というのがある。これは、非公式の目安であって基準を満たしても昇進しなかったり、基準より下でも昇進することはあるのだが、一般的に安定して11勝以上をあげられずに8・9・10勝の勝ち越しが続く関脇は大関に昇進できないまま止まり続けてしまうことになる。関脇を何場所も経験して大関候補と呼ばれながらも、関脇どまりとなった力士は昇進条件を満たせずに引退してしまっている。

また、2場所連続で負け越した大関は関脇に転落して、関脇の中で一番低い位置におかれる。この場合は陥落直後の場所で10勝以上したときに大関に復帰するが、8・9勝の勝ち越しの場合には関脇に止まり、その後は一般的な条件を満たさないと大関にはあがれなくなる。負け越した場合には、そのまま関脇からも転落することになる。

関脇関連の記録[編集]

関脇最速昇進記録[編集]

幕下付け出し以外では小錦八十吉の14場所が最速。

年6場所制実施(1958年)以降の幕下付出力士
順位 所要場所 四股名 期間 昇進場所の成績
1位 5場所 逸ノ城駿 2014年1月場所[注 1] - 2014年11月場所 8勝7敗
2位 7場所 武双山正士 1993年1月場所 - 1994年3月場所 9勝6敗
3位 10場所 出島武春 1996年3月場所 - 1997年11月場所 5勝3敗7休
3位 10場所 雅山哲士 1998年7月場所 - 2000年3月場所 11勝4敗

1957年(昭和32年)以前は羽黒山政司の11場所が最速。

関連項目[編集]

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  1. 幕下15枚目格付出。