行方不明の著名な競走馬一覧
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行方不明の著名な競走馬の一覧(ゆくえふめいのちょめいなきょうそうばのいちらんは、日本中央競馬会(JRA)または地方競馬などの各国の競馬施行団体により重賞と指定されているような特筆すべき競走を勝っているにもかかわらず、功労馬繋養展示事業の対象馬になっていないことなどから消息が掴めていない競走馬の一覧。
日本において、現役を退いた競走馬や廃用となった繁殖馬は多くの場合は用途変更されたのち、肥育場に運ばれ後に屠畜場にて屠殺、そして食肉等に加工されることが多く、重賞を勝った競走馬でも種牡馬や繁殖牝馬として成績が振るわなかった場合は例外ではない。ただし、ここ近年は引退馬支援などの動きが活発化してきており[1]、重賞勝利馬などの繋養の支援活動が隆盛している。
なお、乗馬、研究馬、農用馬を含む用途変更・廃用になった競走馬は、その時点で「競走馬」の定義から外れる。したがって「用途変更になった」事自体が「競走馬の消息」であり、こうした競走馬は「行方不明」には当たらないとする指摘がある[注 1]が、本項ではこれらについても特段分け隔てなく記述するものとする。
本項に掲載されている馬の動向については、特記がなければ牡馬は種牡馬引退後、牝馬は繁殖から引退後に転売不明となった馬である。また勝ち鞍は、原則として八大競走が確立された1956年以降とする[注 2]。レースの格付けについては、その当時の格付けに合わせる。
八大競走勝ち馬[編集]
- カネミノブ(アルゼンチン共和国杯、毎日王冠、目黒記念、有馬記念)
- アズマハンター(皐月賞)
- ヒカリデュール(朝日チャレンジカップ、有馬記念)
八大競走以外の現重賞勝ち馬[編集]
- ミスカブラヤ(エリザベス女王杯など)
- アグネステスコ(エリザベス女王杯、京都新聞杯など、優駿賞最優秀4歳牝馬)
- サルノキング(弥生賞など)
- ステートジャガー(サンケイ大阪杯など)
- スクラムダイナ(朝日杯3歳ステークスなど、JRA賞最優秀3歳牡馬)
JRA・G1勝ち馬[編集]
太字が勝ち鞍のG1競走。
- ミヤマポピー(エリザベス女王杯)
- オサイチジョージ(中京記念、京都金杯、中日スポーツ賞4歳ステークス、神戸新聞杯、宝塚記念)
- キョウエイタップ(フローラステークス、エリザベス女王杯)
- レオダーバン(菊花賞、東京優駿2着)
- ダイタクヤマト(阪急杯、スワンステークス、スプリンターズステークスなど、JRA賞最優秀短距離馬、最優秀父内国産馬)
JRA・G2勝ち馬[編集]
太字がG2競走。
- カシマウイング(アルゼンチン共和国杯、アメリカジョッキークラブカップ、京都記念)
- ノーザンドライバー(ペガサスステークス、デイリー杯3歳ステークス、桜花賞3着[2])
- エルカーサリバー(アーリントンカップ、京都金杯、ローズステークス、日経新春杯)
- インターマイウェイ(函館記念、産経大阪杯)
- トーヨーリファール(マーチステークス、平安ステークス、ニュージーランドトロフィー4歳ステークス)
- オースミタイクーン(セントウルステークス、マイラーズカップ)
- ボディーガード(阪急杯、デイリー杯3歳ステークス)
デイリー杯3歳ステークスで後の三冠馬ナリタブライアンを破り勝利。中央抹消後は浦和競馬に移籍したが未出走のまま引退。その後の行方は不明。 - ナリタキングオー(共同通信杯4歳ステークス、スプリングステークス、京都新聞杯)
種牡馬になることは出来ず、引退後は地方競馬教養センターで2002年頃まで騎乗実習馬として供用されていた。その後の行方は分かっていない。 - マチカネキンノホシ(アルゼンチン共和国杯、アメリカジョッキークラブカップ)
- ウインラディウス(富士ステークス、京王杯スプリングカップ)
- テンザンセイザ(京阪杯、京都新聞杯[3])
中央抹消後、1年半後に金沢競馬で復帰。しかし1年も経たずに引退し、その後の行方は分かっていない。 - ハイアーゲーム(鳴尾記念、青葉賞、東京優駿3着)
- スーパーホーネット(スワンステークス、京王杯スプリングカップ、毎日王冠、マイラーズカップ、他G1級2着4回)
- マウントロブソン(スプリングステークス)
競走馬引退後、乗馬になったとされているが、その居場所などはわかっていない。
JRA・G3勝ち馬[編集]
- ヌエボトウショウ(サファイヤステークス、朝日チャレンジカップ、北九州記念、愛知杯、京都牝馬特別 [4])
1987年5月30日生。 - スプライトパッサー(関屋記念[5])
1987年6月6日生。 - アイルトンシンボリ(ステイヤーズステークス2連覇)
- アンブラスモア(小倉記念)
萩本欽一が所有していたことで知られる。中央抹消後は荒尾競馬に移籍したが未出走のまま引退。その後の行方は不明。 - ダイワレイダース(七夕賞[6] )
1999年5月6日生。 - ラガーレグルス(ラジオたんぱ杯3歳ステークス)
- メガスターダム(ラジオたんぱ杯2歳ステークス、中京記念)
- ジャスティンロック(京都2歳ステークス)現在、現役引退などの情報も一切ない。毎日王冠で復帰するのか?
地方重賞勝ち馬[編集]
- テツノカチドキ(帝王賞、東京大賞典2回 など)
- インテリパワー(川崎記念など重賞7勝)
- ミツアキサイレンス(名古屋グランプリ、オグリキャップ記念など重賞10勝)
- ウツミジョーダン(報知オールスターカップ、北上川大賞典など)
- ミツアキタービン(ダイオライト記念、オグリキャップ記念など)
- アドマイヤホープ(Jpn1全日本2歳優駿など重賞2勝)
種牡馬にはなれず、登録抹消後すぐに行方不明となった。 - プライドキム(Jpn1全日本2歳優駿など重賞5勝)
種牡馬にはなれず、登録抹消後すぐに行方不明となった。 - マンオブパーサー(ダービーグランプリなど)
種牡馬にはなれず、登録抹消後すぐに行方不明となった。
著名な重賞未勝利馬[編集]
輸入種牡馬[編集]
- ファーディナンド(ケンタッキーダービー、ブリーダーズカップ・クラシックなど)
1994年に種牡馬として日本に輸出されたが芳しい成績を残せず2002年に廃用となった。その後屠畜場へ送られたとされ、このことがアメリカで問題となった。 - シェリフズスター(コロネーションカップ、サンクルー大賞など)
引退後に西山牧場で種牡馬となるも走る産駒を出すことが出来ず、経営不振もあり他の種牡馬や繁殖牝馬と共に廃用となった。その時に売却されず、牧場に残っていた数頭の産駒が後の二冠馬セイウンスカイである。セイウンスカイの活躍後には、シェリフズスターは屠殺されずに有志によって助けられたという記事が出たりもしたが、その時点で結局シェリフズスターは亡くなっており、真偽は不明である。
その他[編集]
廃用となったものの助かった馬、行方不明の経歴がある馬を掲載している。
- ハードバージ(皐月賞)
種牡馬引退後は一度乗馬になるものの適性が無かったため使役馬となる。しかし、出演させられたホースショーでは90キロの斤量を背負わせられるなどし、急激に体調を崩し、その後日射病で亡くなった。殺処分は免れたものの、引退後の扱いに疑問の声が上がった競走馬の一例である。なお、全兄弟で種付け量が無料だったことで知られるマチカネイワシミズも、種牡馬引退後行方不明となっている。 - キョウエイボーガン(神戸新聞杯など)
競走馬引退後、種牡馬になれず廃用になる直前に女性ファンに引き取られ、屠殺を免れた。2022年1月1日にこの世を去るまで、同じ世代の重賞勝利馬として最も長く生きたこととなった。なお、母親のインターマドンナは、ボーガンを出産したすぐ後に用途変更となっている。 - トロットサンダー(安田記念、マイルチャンピオンシップなど)
引退後、種牡馬入りしたが、地方重賞勝利のウツミジョーダン以外の産駒の成績が振るわず2004年8月に種牡馬廃用となった。その後、11月に斃死したとされるが、その死の詳細は不明。 - タップダンスシチー(ジャパンカップ、宝塚記念など)
2011年に種牡馬を引退後、乗馬となるも気性面から断念され、暫く行方不明となる。その後、個人牧場で繋養されていることが発表され、後にそこから別な乗馬クラブに移動したという。2014年の金鯱賞では、中京競馬場のパドックに登場し、久々に競馬ファンの前に姿を現した。 - ハルウララ
113連敗で知られる馬。引退後は関係者の都合で振り回され一時行方不明となってしまうが、最終的に千葉県のマーサファームにて、現在まで繋養されている。 - ファリダット
- 引退時の報道では、オーナーの前田幸治が所有する北海道新冠町のノースヒルズで種牡馬入りする予定だと伝えられた[7]が、2019年4月にリードホースとなっていることが判明する[8]まで、実に5年近く種牡馬になったかも含めて不透明であったという近年稀に見る珍しい経過を辿った。
日本国外[編集]
- 種牡馬入り後の1983年に誘拐され行方不明。アイルランド共和軍による誘拐で、その後殺害されたとの見解が有力である。
外部リンク[編集]
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2013年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2014年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2015年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2016年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2017年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2018年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2019年供用停止種雄馬一覧
- ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2020年供用停止種雄馬一覧
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ wp:ja:Category‐ノート:消息不明となった競走馬
- ↑ JRA発足以前などは戦績以外の情報が不明な馬が多いため
出典[編集]
- ↑ トップページ認定NPO法人引退馬協会、2022年1月7日閲覧。
- ↑ データベース―ノーザンドライバーnetkeiba、2022/1/9閲覧。
- ↑ データベース―テンザンセイザnetkeiba、2022/1/9閲覧。
- ↑ データベース―ヌエボトウショウnetkeiba、2022/1/9閲覧。
- ↑ データベース―スプライトパッサーnetkeiba、2022/1/9閲覧。
- ↑ データベース-ダイワレイダース netkeiba、2022/1/18閲覧。
- ↑ “ファリダット引退、今後は種牡馬に 09年安田記念で3着”. スポーツニッポン (2014年6月27日). 2014年6月27日確認。
- ↑ 島田明宏:「最先端の育成施設で懐かしい再会」、『熱視線』、netkeiba.com、2019年4月25日、2019年5月23日閲覧。