横浜中華街
横浜中華街(よこはまちゅうかがい)とは、神奈川県横浜市に存在する中華街のことである。通称は南京街(なんきんまち)ともいう。
概要[編集]
起源[編集]
江戸時代末期(幕末)に江戸幕府が横浜を開港した際、中国人(当時は清国人)も欧州の商館の下働きとして横浜に入った。当時、清はアヘン戦争やアロー戦争などで欧州軍に大敗して半植民地化していたためだった。だがこのため、清国人は江戸時代を通じて無条約人種に認定されて治外法権の適用外に置かれていた。明治4年(1871年)に日清の間で修好条約が締結されるとようやく清国人に在日の身分が与えられた。その後、横浜の清国人は増加し続け、明治13年(1880年)頃の在日華僑は3700人余りで、この中の6割が横浜に集中していたという。また、居留地内でも欧州人とは違う小田原町(現在の中華大通り)、豊後町、前橋町付近に集団で住むようになっていたとされ、これが横浜中華街の起源になったという。
中華街について[編集]
元町通りとは川一つを隔てて向かい合って存在している。花園橋側から入ると、横浜市立港高校や港中学を左右に見て、高さおよそ15メートルの朱塗りの牌楼門が建ち、そこから極彩色で彩られた大規模な中華料理店が軒を連ねており、その数は250軒余りを数えている。中華街に住む中国人は広東・福建・台湾の出身者が多いため、料理に関しても広東系の物が多いが、北京料理や四川料理、中華粥の専門店などもあることにはあり、中国料理ならほとんど何でも味わうことが可能である。
中華大通りには中華料理店、中華菓子店、中華雑貨店などが多く存在し、裏通りには外国船員相手のバーなどが密集している。大通りを右へ曲がった裏側には中華学校が存在し、そこに三国志の英雄で軍神として知られる関羽を祀る関帝廟が存在する。
イベント[編集]
中華街では毎年6月17日に関帝廟の祭りが行なわれ、爆竹・龍踊り・獅子舞などの景物が大通りで賑やかに繰り広げられる。10月1日の国慶節には中国系の人たちが、10月10日の双十節には台湾系の人々が同様の景物をして祝い事を行なう。
交通[編集]
- 鉄道
カッコ内は最寄りの牌楼
- 横浜高速鉄道 みなとみらい線・日本大通り駅(善隣門・玄武門)
- 横浜高速鉄道 みなとみらい線・元町・中華街駅(朝陽門・朱雀門)
- JR根岸線・石川町駅(西陽門・延平門)
- JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン・関内駅(玄武門)
- 中華街停留所(ローズホテル横浜前):観光周遊バス「あかいくつ」
- 中華街入口停留所(朝陽門):2系統・8系統・20系統・58系統・109系統(日中のみ)・148系統
- 吉浜橋停留所(延平門):99系統・101系統・105系統・106系統
- 薩摩町中区役所前(玄武門):21系統・158系統
- 中華街入口停留所:11系統(YAMATE LINER)
- 横浜京急バス
- 自動車
- 本牧ふ頭方面から:石川町JCT右折後、横浜公園出口で降りる。出口左折後、不老町交差点を左折、扇町一丁目を左折、大桟橋通りを直進。右手に玄武門で右折
- 横浜駅東口方面から:横浜公園出入口の右側の分岐出口に降りる。出口直進後、大桟橋通り直進。右手に玄武門で右折
- 横浜横須賀道路方面から:山下町出口左折後、前田橋右折
舞台となった作品[編集]
- 映画
- カミカゼ野郎 真昼の決斗 (1966年)
- やくざ刑事 (1970年)
- またまたあぶない刑事 (1988年)
- テレビドラマ
- あぶない刑事シリーズ
- まれ (2015年)
- ゲーム
- レーシングラグーン(1999年)
脚注[編集]
- ↑ 羽田空港行のみ運行。