森岡孝二
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森岡 孝二(もりおか こうじ、昭和19年(1944年)3月24日 - 平成30年(2018年)8月1日)は、日本の経済学者。関西大学名誉教授。過労死や過労自殺の防止に取り組んできた人物である。
来歴[編集]
大分県出身。専門は企業社会論。大阪過労死問題連絡会の会長を務め、過労死した人の遺族と共に平成26年(2014年)の過労死等防止対策推進法の制定に尽力する。同法に基づき、設置された厚生労働省の協議会の委員を務めた。
平成30年(2018年)6月に成立した働き方改革関連法をめぐっては、高度プロフェッショナル制度が過労死を招く恐れがあると懸念を表明していた。8月1日午後6時17分、慢性心不全急性憎悪のため死去した。74歳没。
著書[編集]
単著[編集]
- 『独占資本主義の解明――予備的研究』(新評論, 1979年/増補新版, 1987年)
- 『現代資本主義分析と独占理論』(青木書店, 1982年)
- 『企業中心社会の時間構造――生活摩擦の経済学』(青木書店, 1995年)
- 『粉飾決算』(岩波書店[岩波ブックレット], 2000年)
- 『日本経済の選択――企業のあり方を問う』(桜井書店, 2000年)
- 『働きすぎの時代』(岩波書店[岩波新書], 2005年)
- 『雇用身分社会』(岩波書店[岩波新書], 2015年)
共著[編集]
- (山口正之・大西広)『どこへ行く社会主義と資本主義』(かもがわ出版[かもがわブックレット], 1990年)
- (川人博・鴨田哲郎)『これ以上、働けますか?――労働時間規制撤廃を考える』(岩波書店[岩波ブックレット], 2006年)
- (若森章孝・小池渺)『入門・政治経済学』(ミネルヴァ書房, 2007年)
編著[編集]
- 『勤労者の日本経済論――構造転換と中小企業』(法律文化社, 1986年)
- 『現代日本の企業と社会――人権ルールの確立をめざして』(法律文化社, 1994年)
- 『激論!企業社会――学生フォーラム・過労死と働き方を考える』(岩波書店[岩波ブックレット], 1995年)
- 『格差社会の構造――グローバル資本主義の断層』(桜井書店, 2007年)
共編著[編集]
- (東井正美)『日本経済へのアプローチ』(ミネルヴァ書房, 1992年)
- (関下稔)『今日の世界経済と日本(1)世界秩序とグローバルエコノミー』(青木書店, 1992年)
- (東井正美)『現代経済を学ぶ』(ミネルヴァ書房, 1997年)
- (池上惇)『日本の経済システム』(青木書店, 1999年)
- (東井正美)『政治経済学へのアプローチ』(ミネルヴァ書房, 2000年)
- (杉浦克己・八木紀一郎)『21世紀の経済社会を構想する――政治経済学の視点から』(桜井書店, 2001年)
- (青柳和身)『資本主義と女性労働』(中川スミ著, 桜井書店, 2014年)
訳書[編集]
- ジュリエット・ショアー『働きすぎのアメリカ人――予期せぬ余暇の減少』(窓社, 1993年)
- ジュリエット・B・ショア『浪費するアメリカ人――なぜ要らないものまで欲しがるか』(岩波書店, 2000年)
- ジル・A・フレイザー『窒息するオフィス――仕事に強迫されるアメリカ人』(岩波書店, 2003年)
- G・M・ホジソン『経済学とユートピア――社会経済システムの制度主義分析』(ミネルヴァ書房, 2004年)
- デイヴィッド・K・シプラー『ワーキング・プア――アメリカの下層社会』(岩波書店, 2007年)