過労死
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『過労死』(かろうし)とは、長時間労働や仕事のストレスにより死亡すること。死因は心筋梗塞、脳梗塞、くも膜下出血、狭心症、自殺など様々である。日本では2014年に施行された過労死等防止対策推進法において、「過労死等」を業務における過重な負担が引き起こした脳、心臓疾患が原因の死亡や、精神障害による自殺などと定義しているが、実際には不明な点も多く、原因の調査研究では定義外のケースも幅広く取り扱われている。日本の2019年における労災認定では、過労死は86人、過労自殺(未遂を含む)は88人であった。2020年における労災認定では、過労死は67人であった。
概要[編集]
「過労死」は世界的に有名な言葉で、"karōshi"と世界共通語にもなっている[1]。 「Oxford English Dictionary Onlin」にも掲載されている。
ただし、日本の平均年間労働時間は世界で20位以下である[2](年により変動する)。
- メキシコ - 2148時間
- コスタリカ - 2121時間
- 韓国 - 2005時間
- ロシア - 1972時間
- 日本 - 1680時間
基本的な構造[編集]
- 過労死ライン
- 月100時間の残業をおおむね過労死ラインという。残業で100時間を超えると、疲労の蓄積によって病気のリスクが高まる。
- 発症前1か月間におおむね時間外労働(残業)が100時間
- 発症前2か月間ないし6か月間にわたり、1か月平均80時間を超える時間外労働(残業)
- やりがい搾取
- やりがいのある仕事だからと報酬を下げた上で長時間働かせ、死亡させる方法[3]。
- 過労自殺
- 働き過ぎによるストレスで心身を消耗し、自殺してしまう事。
- 1ヶ月に100時間を超える残業「過労死ライン」を超えると、睡眠時間や休日が削られ、精神疾患を発症し過労自殺に至る模様。在宅時や休日などに記録に残らない勤務をしていたと見られており、何らかの規制を考える必要が指摘されている[4]。
- Ant mill
- 基本、休まず働き続ける事が原因。「Ant mill」に陥ったグンタイアリでも適度に休息を取るようプログラムされていれば、過労死する事は無い。働きアリの法則というのもあるので、一部の個体が過労死しても存続できる社会構造にはなっている模様。
脚注[編集]
- ↑ karōshi - ウィキペディア英語版
- ↑ Hours workedOECD
- ↑ jawp:やりがい搾取
- ↑ “三菱自動車の社員が自殺、長時間残業---在宅勤務が推奨される中で[新聞ウォッチ]”. レスポンス(Response.jp) (2020年6月18日). 2020年8月13日確認。