東海旅客鉄道浜松工場

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浜松工場(はままつこうじょう)とは、静岡県浜松市中央区南伊場町にある東海旅客鉄道(JR東海)の車両整備工場である。

概要[編集]

新幹線鉄道事業本部が管轄し、同社所有の全ての新幹線車両の車両検修を一手に担う。2011年まで鋼製車体の在来線車両の定期検査や修繕を行っており、全国的にも珍しい新幹線車両と在来線車両が同居する整備工場でもあった。

元々浜松工場は1912年に開設された鉄道院浜松工場に由来を持ち、在来線機関車の検査・整備等を担っていた。これが東海道新幹線開業に際して新幹線車両の整備工場へと転用されることとなり、新幹線車両に対応する設備へと改修された。

入出場線[編集]

新幹線[編集]

浜松駅の西方3.5km地点にある引上線で本線から分岐し、途中で浜松レールセンターへの引込線を分岐。そして工場敷地手前には雄踏街道と交差する西伊場第一踏切がある。この踏切はフル規格の新幹線車両が通過する全国で唯一の踏切である。なお第一踏切の南側にももう一つ踏切があり、こちらの名称は西伊場第二踏切。こちらもフル規格の新幹線車両が通過する踏切だが、線路が電化されておらず新幹線電車は自走では通過できない。

在来線(廃止済)[編集]

浜松運輸区の留置線から引込線が分岐し、一度工場東側の行き止まりとなっている引上線へ。引上線でスイッチバックし、工場内へと入っていった。引込線の途中に伊場遺跡があり、見学者のための踏切があった。

在来線車両の入出場が2011年を最後に終了し、工場の改修工事と合わせて引上線は全て撤去された。

保存車両[編集]

工場内には数々の車両が保存されていたが、全て解体または移設済みである。

リニア・鉄道館へ移設
モハ63638へ復元した上で移設。
無車籍の構内入換動車として使用されていたが、ED18形へ置き換えられて使用休止。佐久間レールパークを経てリニア・鉄道館入り。
ED11 2を置き換える形で無車籍の構内入換動車として使用。国鉄ED62形電気機関車へ置き換えられて使用休止となるが、佐久間レールパークでの静態保存を経た末に本線復帰し、リニア・鉄道館入り。
解体
ED18 2を置き換える形でユーロライナー風の塗装に塗り替え[1]、無車籍の構内入換動車として使用。後に佐久間レールパークで静態保存されるも2010年解体。
先頭車のクハ111-1は佐久間レールパークを経てリニア・鉄道館へ移設。
その他
3軸構造の無蓋車1959年までに全廃されて現存しないとされていたが、下回りだけが工場構内作業用車として残っていたことが判明し、2000年に復元された。後に美濃太田車両区へと移設され、同地にわずかに残された須田コレクションと共に留置されている。

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