国鉄トキ900形貨車
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トキ900形貨車(トキ900がたかしゃ)とは、鉄道省→日本国有鉄道の運用していた戦時設計の無蓋貨車である。
概要[編集]
1943年(昭和18年)から1946年(昭和21年)まで8209両が製造された。
通常の一段リンク式の二軸無蓋車の前後車輪間に中間車軸を追加し、周囲の妻板・あおり戸も高く嵩上げして貨物積載容量を増やしたもの。限られた資材の中で輸送量を最大限増加させるため、このような構造となった。
しかしカーブを曲がる際の偏倚が多く、中間車軸は車体に固定されていて横方向に動かないためレールに押し付けられて大きな走行抵抗が生じ、立ち往生する事案が多発した。
戦後になって廃車や他形式への改造が行われ、1959年(昭和34年)までに姿を消した。なお改造といっても車軸や台枠・連結器の一部流用に留まっている。
保存車[編集]
当車両は現存するものがないとされていたが、JR東海浜松工場に本形式の下回りが構内作業用として残っていることが調査で判明。2000年に復元され、当工場の一般公開イベントである新幹線なるほど発見デーで展示・公開されていた。
しかし当工場が新幹線・在来線兼用工場から新幹線専用工場になることに伴って工場内での保存継続が困難になり、2011年(平成23年)に美濃太田車両区へ移動し[1]、そこで保管が継続されている。