ブルーライト号
ブルーライト号(ブルーライトごう 英称:blue light)は、横浜(神奈川県)とあべの橋(大阪府)を結んでいた夜行高速バスである。
全席指定制なので、あらかじめ乗車券を購入しなければならなかった。当項目では廃止時点の概要を記す。
運行会社[編集]
概要[編集]
相鉄初の夜行高速バス路線であり、近鉄バスでは初の関東方面の夜行高速バスとなった。
当路線運行開始と同日に競合路線のハーバーライト号(神奈中、西日本JR)が運行を開始した。
当路線は、首都圏側でハーバーライト号は横浜から共同運行の神奈中エリアの町田を経由するのに対し、相鉄バスのエリアの関係から横浜駅周辺のみに乗降扱いが止まったことから、首都圏での集客・乗車率の面ではやや不利であった。また、大阪側もハーバーライト号が梅田(大阪駅)発着なのに対し、当初上本町BC、阿倍野橋という関東側に馴染みが薄く、支店街の淀屋橋や北浜からも遠い大阪ミナミでの客扱いであって同様に不利で、途中で茨木市内、東梅田経由に変わった。
販売面でも、JRバスが関与していたハーバーライト号は当初みどりの窓口での購入が可能であり、のちに高速バスネットの稼動により事前購入割引(21日前までの予約・購入で35%の割引)が設定され、片やシャトー号は横浜経由となった時点から学生割引運賃が設定されたため、競合2路線に対して運賃面・販売ネットワークにおいても不利な状況であった。こうして年を経るごとに不利な状況での競合となっていき、さらに2006年(平成18年)には品川・浜松町発のシャトー号(京急・阪急)が横浜経由となり、横浜側での競合路線が増えた。
こうした情勢の中、運行会社の一方である相模鉄道が高速バス事業から撤退を表明した。相模鉄道は2007年3月31日をもって運行終了、4月19日到着便をもって近鉄バス運行便も廃止された。同日出発便よりフライングライナー号と格安便のフライングスニーカー号(東京~京都・大阪、近鉄バスと東北急行バス運行)が横浜駅西口経由になりカバーすることになった[注 1]。
運行経路[編集]
- 横浜相鉄バスセンター - 横浜駅西口 - (保土ヶ谷バイパス) - (横浜新道) - (東名高速道路) - (名神高速道路) - (名神大山崎) - (名神高槻) - (茨木IC)- JR茨木駅 - 阪急茨木市駅 - 大阪駅前(東梅田駅) - なんばOCATビル - あべの橋駅(天王寺駅)
沿革[編集]
- 1989年3月23日 - 運行開始。
- 1990年 - 横浜相鉄バスセンターへの乗り入れ開始。
- 1996年 - なんばOCATビル乗り入れ開始。
- 1998年2月20日 - 茨木経由に変更。
- 1998年12月 - 運行開始10周年を記念して近鉄バスに特別塗装車を導入。2003年まで運行。
- 2001年3月30日 - 下り便をUSJまで延長。
- 2003年10月31日 - USJ乗り入れを中止。
- 2004年12月22日 - 東梅田に新規停車。
- 2007年3月31日 - 相模鉄道が撤退。
- 2007年4月19日 - 廃止。「フライングライナー」を横浜経由に変更しカバー。
運賃[編集]
- 横浜~大山崎 8,010円
- 横浜~高槻 8,180円
- 横浜~茨木・大阪 8,230円
運行時刻[編集]
- 下り
- 横浜相鉄バスセンター22:20→横浜駅22:30→名神大山崎5:10→名神高槻5:19→JR茨木駅5:30→阪急茨木市駅5:38→東梅田6:04→なんばOCATビル6:19→あべの橋駅6:40
- 上り
- あべの橋駅22:05→なんばOCATビル22:18→東梅田22:35→阪急茨木市駅23:16→JR茨木駅23:24→名神高槻23:35→名神大山崎23:44→横浜駅6:09→横浜相鉄バスセンター6:19
使用車両[編集]
- 相模鉄道は原則三菱ふそうエアロクィーンI、近鉄バスは原則日野自動車セレガを使用する。車内は何れも独立3列シートである。
- 運行開始当初は両社とも「BULE LIGHT」と車体に記載された専用車両が使用されていたが後に運用の融通性や代走、続行便運行の際の合理化のため末期には共通塗色車両が他系統と共通運用で使用された。
乗車券発売箇所[編集]
すべて運行当時のもの。
競合路線[編集]
注[編集]
- ↑ 一方、ブルーライト号を利用できた茨木市内は停車していない。