東風谷早苗
東風谷早苗(こちやさなえ)とは、上海アリス幺樂団が製作しているシューティングゲームやそれと世界観を共有する書籍類に登場するキャラクターである。
奇跡を起こす程度の能力を持つ人間(風祝)である。
概要
初出は東方Projectシリーズ第10作目となる東方風神録の5面ボスとして登場。所謂5ボスの例に漏れず、ラスボスである八坂神奈子、EXボスである洩矢諏訪子と深いかかわりをもち、のちの作品で自機になったりしているなど準レギュラーなみに参戦している。。
種族は人間であり、博麗霊夢と同様に巫女である。しかし早苗は現人神として奉られる側でもある。現人神の末裔として幼いころから秘術を習得していたため、人の身でありながら数々の奇跡を起こすことができるとされている。一方で幻想郷の外、つまり現代社会ではそれでも信仰を集めることはできず、神奈子と諏訪子の二柱とともに幻想郷入りすることになった[注 1]}。
守矢神社の二柱の出自などから諏訪大社や諏訪湖がある長野県がモデルではないかとされていたが、東方求聞口授において長野県出身であることが確定した。
性格
自身の神が住まう守矢神社のみならず、本来ライバル関係にある博麗神社の管理を行う(茨歌仙)など、根っこは真面目で責任感のある性格であることがうかがえる。一方でゲーム本編では少々エキセントリックな言動が目立つこともある。星蓮船以降では多少落ち着いたものの、ロボットが出現したり宇宙関連の話になるとやたらハイテンションになる。
地霊殿の「常識に囚われてはいけないのですね!」というセリフから常識に囚われない早苗というイメージもあるものの、そもそも常識に囚われていない幻想郷住民からすればかなり常識人なほうである。
なお、酒豪が多い幻想郷住人としては珍しく酒が苦手であるらしい[注 2]。神奈子が神懸かり的な酒豪であるため苦労しているとかなんとか。
容姿
作品によって多少の差異はあるものの、「緑髪」、「青と白の腋出し巫女装束」、「蛙と蛇の髪飾り」、「大幣」は共通している。髪の長さはミディアムからロングヘアになったりするほか、風神録などでは青と白の髪留めがされているなど作品や二次創作によって多少異なる味付けがされることが多い。
また、星蓮船発売時に黄昏フロンティアの絵師であるalphes氏がメッセサンオーの予約購入特典として書き下ろしたイラストがセーラー服を着たイラストであったため、学生服を着た二次創作も多数描かれている[注 3]。
能力
能力は「奇跡を起こす程度の能力」とされており、海を割ったり超新星爆発を引き起こしたり米を投げつけたりすることができる。東方求聞口授によれば簡単な奇跡なら一言程度で、天変地異レベルの奇跡は数日間にわたる詠唱が必要らしい。
もともと風祝として風神に仕える神職であるが、秘術により神の力を借りて奇跡を起こしているうちに自らにも信仰が集まっていった結果、人でありながら神になった現人神である。そのためもともとの能力は神奈子や諏訪子の力の一部であったとされる。一方で早苗という現人神としての能力もあるとされているほか、自己鍛錬により身に着けた能力もあるとされている。その成果が実を結んだのか、ダブルスポイラーにおいては妖力スポイラーという、自機(妖怪)から妖力(弾幕)を無理やり出現させるという離れ業を使用してくる。自身から出た弾幕でも当たると被弾扱いになる。
なお、人里では奇跡を使った手品で信仰を集めているとか。
人間関係
八坂神奈子、洩矢諏訪子の二柱は信仰する神だけあって関わり合いが深い。早苗の蛙の髪飾りが諏訪子、蛇の髪飾りが神奈子を表しており、常にセットでつけられていることからその絆の深さがうかがえるものである。なお、二柱の食事などを作っている様子も心綺楼EDで窺うこともできる。祭神と巫女以上の家族としての生活、絆というものもあるのかもしれない。
同じ巫女同士として霊夢との交流もある。星蓮船の時は早苗から博麗神社に赴いたりするほか、茨歌仙においては霊夢との絡みが多くみられる。非想天則時には戦闘前セリフに「どちらの色が巫女っぽいか服の色で勝負よ!」と霊夢に言われたりするなどライバル的な関係でもあるようだ。
その他の人間関係として、妖力スポイラーの件ではたてからは「人間でも神様でもなくもっと悪い奴」と評されてしまった。
各作品における早苗
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初登場。ゲーム開始時点より前に博麗神社に訪れ、割と失礼な要求を突きつける[注 4]。そのため霊夢が動き出し、ついには守矢神社に攻め込まれる原因となってしまう。5面でボスとして立ちはだかるものの、霊夢に敗北する。
EXステージの中ボスとして登場。実はメインストーリーの根元にかかわっており、一連の騒動が信仰集めによるものであったことが判明する。風神録の頃と変わらず自信たっぷりであり、「この幻想郷では常識に囚われてはいけないのですね!」というセリフも飛び出している。また、スペルカード名もどこか風変わりであり、前作や後続作品においては真面目なスペルカードが多い中、「ミラクルフルーツ」や「五穀豊穣ライスシャワー」というスペルカードが登場している。なお、地霊殿には一定条件がそろうと中ボスをスキップできてしまうバグが発見されており、EX中ボスである早苗も例外ではない。特に上記のセリフを述べている際に「パンッ!」という中ボスの撃破音スキップが発動されるため印象深いものとなっている。これらの原因により、地霊殿は何かと早苗のキャラ付けが濃くなる要因となっている。
初の自機参戦。装備が二種類選べるが、それ以上に変わるのはセリフである。とくに「神奈子様の仰るとおりに」(Aルート)を選択した場合はより好戦的になる。特に多々良小傘とのやり取りにおいては撃退後にさらに塩を塗り込むようなものになっており、もう一方のBルートが小傘を(若干)気遣うようなストーリー展開になっているのと比べて印象的である。このAルート早苗は二次創作界隈でも絶対許早苗として許されざる角度とマケドニア国旗のような背景とともに定番化している。なお、星蓮船騒動の原因が守矢神社の地底開発が原因だったことがのちに判明している。
黄昏フロンティア作品に初登場[注 5]。ストーリー付きのプレイアブルキャラクターとして参戦しており、巨大ロボットに関しての強いこだわりを見せている。なお、制御棒[注 6]を複数使い火力を上げ、霧雨時[注 7]に開海「モーゼの奇跡」を発動することで理論上10割を削ることができるとされている。なお、モーションがどう見てもあの禊である。
本作では被写体として登場。前述の妖力スポイラーの件から新キャラの姫海棠はたてから警戒されることになる。
星蓮船に引き続き自機キャラに抜擢され、通常の弾幕ゲーとしては2連続となる。正体不明の霊が神霊であることに気づき、信仰を集めるのにちょうどいいと判断し調査に出かける。ラスボスである豊聡耳神子の正体が聖徳太子と知ると恐れをなして逃げたり、聖徳太子の歴史を調べたりするなどのコミカルな一面が描かれる。一方で信仰集めのために道教の修行をしたりするなどしたたかな一面も。
妖怪の山に月から送り込まれた金属製の蜘蛛が現れ、それが火星探査機であるキュリオシティに見えたらしい。このキュリオシティが打ち上げられたのは2011年11月である。キュリオシティの愛称が決まったのは2009年の5月であったとされていることから、風神録のリリース年である2007年より2年も後である。これにより早苗が外界の情報を入手できる何らかの手段を持っているか、少なくともキュリオシティが公開された後に幻想入りしたかどちらかどちらかの可能性が浮上している。なお、キュリオシティと異変は何も関係ない。一方で宇宙に対するなみなみならない好奇心も明らかになったものである。
本作のラスボスであり、四季映姫が様付けするほどの高位に位置し、神主公認の最強ポジションにおわす女神に「変なTシャツヤロー」と発言。そのまま彼女の二次創作ネタになってしまう事態に。