音読み
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音読み(おんよみ)とは、漢字の日本での読み方の種類の一つで、例えば、「寺」という漢字では「じ」である。ほぼ、中国から伝わった読みそのままである。読んで意味がわかりにくい読み方。漢和辞典では通常、片仮名で書かれる。「音読み」のふりがな表記は、片仮名で「オンヨミ」と書く場合もある。二字熟語の場合は、両者とも音読みで読む場合が最も多い。前の文字だけ音読みなら重箱読み、後ろの文字だけ音読みなら湯桶読みになる。
概要[編集]
国字(日本で作られた漢字)以外の漢字は全て音読みを持っている(また、国字であるが、「働」も中国で使われ始めて「ドウ」という読みが誕生した)。音読みだけで読まれた熟語は漢語と呼ばれる。中国語と共通の語源である他、韓国語、ベトナム語における漢字の読み方とも同根である。
音読みの種類[編集]
呉音、漢音、唐音、慣用音がある。主な漢字における比較を以下の表に示す。
漢字 | 呉音 | 漢音 | 唐音 | 慣用音 | 韓国語 | 中国語 | 越南語 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
一 | いち | いつ | イル | イ | ニャト | ||
日 | にち | じつ | イル | イ | ニャト | ||
人 | にん | じん | イン | レン | ニャン | ||
年 | ねん | でん | ニョン | ニェン | ネン | ||
国 | こく | こく | け | クク | クオ | クォク | |
子 | し | し | す | チャ | ズ | ティ、トゥ | |
手 | しゅ | しゅう | ず | ス | ショウ | トゥ | |
出 | しゅつ、すい | しゅつ、すい | チュル、チュ | チュ、チ | スアト | ||
大 | だい、だ | たい、た | テ | タ | ダイ | ||
分 | ぶん | ふん | ふん | ぶ | プン | フェン | ファン |
呉音[編集]
最も古くからある読み方。中国の南京周辺で用いられていた読み方と言われている。仏教用語などに多い。
漢音[編集]
7世紀から8世紀にかけて、遣唐使により持ち込まれた読み方。中国の西安周辺の発音と言われている。現代の日本語のほとんどで用いられているのが、この音読みである。
唐音[編集]
平安時代後半から江戸時代にかけて、日本に持ち込まれた読み方。呉音、漢音と比べて出現頻度が少ない他、唐音の無い漢字も多い。
慣用音[編集]
日本で生まれた読み方。本来は誤読であるが、いつのまにか定着したもの。