清水寺 (安来市)
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清水寺(きよみずでら)とは、島根県安来市清水町にある寺院である。読みは「せいすいじ」とも言われる。
概要[編集]
安来駅の南東およそ4キロの地点に位置する瑞光山の山腹に2万平方メートルの広大な境内を所持する巨刹である。この寺は古代の用明天皇の時代である586年に尊隆によって創建され、その後一時的に衰退したが、平安時代初期の大同年間(806年 - 810年)に盛縁が平城天皇の勅命を得て再興させたといわれる。中世の段階で僧坊40名余りを擁し、出雲地方においては鰐淵寺と並ぶ巨刹であった。しかし戦国時代に尼子氏と毛利氏の争いに巻き込まれてその戦火によって本堂を残して他の堂宇は悉く焼失したという。江戸時代になってから再興されるが、以前よりは規模は縮小されていたとされ、それでも20余りの堂宇をはじめ、境内庭園、数多い文化財など当時の巨刹の面影を忍ばせている。
寺内には本坊と蓮乗院、文化財収蔵庫の宝蔵、本堂(根本堂)・三重塔などがある。本堂は尼子・毛利の争いから兵火を免れた唯一の建物であり、明徳4年(1393年)の建立と歴史も古く、国の重要文化財に指定されている。三重塔は幕末の安政6年(1859年)の建立で、山陰地方唯一の三重塔として島根県の文化財指定を受けている。蓮乗院には茶室の古門堂と厳松軒茶室があり、島根県の文化財指定を受けている。寺宝類も多く伝えられているが、特に仏像などに優れたものが多く、大部分は宝蔵に納められていて拝観することも可能である。本坊は平成2年(1990年)に完成した書院造のもので、書院庭園は蓮乗院の鶴亀の庭園とともに名庭として知られている。
境内一帯は清水月山県立自然公園に指定されており、境内には精進料理を供する旅館もある。
寺に関して[編集]
- 開山 - 尊隆
- 山号 - 瑞光山
- 宗派 - 天台宗
- 重要文化財 - 本堂にある木造十一面観音立像・木造阿弥陀如来および両脇侍坐像・木造阿弥陀如来坐像。
アクセス[編集]
- 住所 - 島根県安来市清水町528。
- 安来ICより車で7分。
- 安来駅より車で10分。
- イエローバス・観光ループ「清水」下車。