増補信長記
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増補信長記(ぞうほのぶながき/ぞうほしんちょうき)とは、戦国大名の織田信長に関する史料である。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
この著は著者が何人もいる。寛文2年(1662年)秋に林鷲峰が「向陽林子」の序に「小瀬甫庵の著述が『信長記』として広く世に認められているが、脱漏も多く、顛末も未詳の部分がある。近江国に信長の戦功について口誦する1人の老僧がいて、その者を京都所司代の板倉重宗が呼び出し、語るところを侍史に書きとらせた。こうしてできたものが『新撰信長記』であるが、それも完全なものでは無かったので、さらに源忠房が旧記や小説、草子などを網羅し、林羅山の『信長譜』や『諸国雑記』をもって完成させたのが、『増補信長記』であるという。
なお、遠山信春が著した『総見記』は、『甫庵信長記』を改訂した際に『増補信長記』と名付け、その後に『総見記』と改めたとされ、増補信長記と同名の著書がいくつか存在するのを気を付ける必要がある。
内容[編集]
織田信長の伝記を集成したもので、全23巻。
「信長御先祖事」から始まり、最終巻で信長が本能寺の変で死去し、その後の羽柴秀吉と柴田勝家の対立、そして「秀吉濃州発向附三法師安土奉居事」で終了している。本編のほかに全巻の総目録と織田系図を載せる目録1冊が付けられている。