堀正嗣
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堀 正嗣(ほり まさつぐ、1957年[1] - )は、日本の障害学研究者。熊本学園大学社会福祉学部教授。
経歴・人物[編集]
滋賀県生まれ[1]。関西大学大学院文学研究科教育学専攻を経て[2]、1985年関西大学大学院社会学研究科産業社会学専攻博士課程後期過程単位修得[2][3]。関西大学非常勤講師を経て[4]、2001年熊本学園大学社会福祉学部助教授、2005年教授[3]。
1995年から2014年3月社団法人子ども情報研究センター副所長、1999年4月から2002年3月川西市子どもの人権オンブズパーソン[3]。2009年9月から2010年8月University of Leeds障害研究センター客員研究員[5]。2011年10月から2015年9月障害学会会長[3]。
著書『障害児教育のパラダイム転換――統合教育への理論研究』(柘植書房、1994年)で知られる[6][7]。障害児教育における共生・共学論者[8]。篠原睦治と同じく「同一時・空間、同一テーマ、同一教材」を共生教育と定義し、「学校は教育の場である以前に生活の場である」として能力主義を批判している[9]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『障害児教育のパラダイム転換――統合教育への理論研究』 柘植書房、1994年、新装版1997年
- 『障害児教育とノーマライゼーション――「共に生きる教育」をもとめて』 明石書店、1998年
- 『子どもの権利擁護と子育ち支援』 明石書店、2003年
- 『障害をもつこと・共に生きること』 明石書店、2003年
共著[編集]
- 『「障害児」保育の現在――共生保育をもとめて』 曽和信一、山下栄一、堀智晴共著、柘植書房、1983年
- 『子どもの生活世界と人権』 菅沢順子、尾崎公子、曽和信一、桜井智恵子共著、柘植書房、1995年
- 『子どもソーシャルワークとアドボカシー実践』 栄留里美共著、明石書店、2009年
編著[編集]
- 『「障害児」共生保育の展開』 曽和信一、堀智晴、山下栄一共編著、柘植書房、1986年
- 『「同和」保育・教育からの視座』 曽和信一、坂上優子共編著、明石書店、1986年
- 『被差別の生活と文化――反差別の視座から』 曽和信一、坂上優子共編著、明石書店、1989年、増補改訂版1991年
- 『人権問題キーワード』 曽和信一共編、明石書店、1993年
- 『障害者問題ゼミナール――共に生きよう、楽に生きよう』 明石書店、1997年
- 『人権保育カリキュラム』 鈴木祥蔵共編著、明石書店、1999年
- 『障害者問題ゼミナール2――癒しの関係をもとめて』 明石書店、2000年
- 『子ども・権利・これから』 明石書店、2001年
- 『子どもの権利擁護と市民の役割――格差社会からつながる社会へ』 田中文子共編著、明石書店、2007年
- 『「認定こども園」と人権保育――幼保二元体制をこえて』 明石書店、2007年
- 『イギリスの子どもアドボカシー――その政策と実践』 栄留里美、河原畑優子、ジェーン・ダリンプル著、明石書店、2011年
- 『共生の障害学――排除と隔離を超えて』 明石書店、2012年
- 『子どもアドボカシー実践講座――福祉・教育・司法の場で子どもの声を支援するために』 子ども情報研究センター共編著、解放出版社、2013年
- 『独立子どもアドボカシーサービスの構築に向けて――児童養護施設と障害児施設の子どもと職員へのインタビュー調査から』 解放出版社、2018年
訳書[編集]
- 『ディスアビリティ現象の教育学――イギリス障害学からのアプローチ』 監訳、現代書館、2014年
分担執筆[編集]
- 山下栄一編 『現代教育と発達幻想』 明石書店、1988年
- 田中欣和、岡村達雄、玉田勝郎、山本冬彦編 『教育の解放を求めて――鈴木祥蔵・竹内良知先生関西大学退職記念論集』 明石書店、1990年
- 鈴木祥蔵編 『現代産業社会と教育』 明石書店、1991年
- 中城進編 『医療・看護・福祉のための心理学』 二瓶社、1993年
- 山本冬彦編著 『教育の戦後思想――その批判と継承』 農山漁村文化協会、1995年
- 『砂場の人間関係――「子育てをめぐる人間関係」に関する研究』 子ども情報研究センター、1996年
- 佐伯胖ほか編 『岩波講座現代の教育 危機と改革 第5巻――共生の教育』 岩波書店、1998年
- 部落解放・人権研究所編 『子どものエンパワメントと教育』 部落解放・人権研究所、解放出版社(発売)、2000年
- 上田正昭編 『ハンドブック国際化のなかの人権問題』 明石書店、1998年、第2版2000年、第3版2002年、第4版2004年
- 子どもの権利条約の趣旨を徹底する研究会編 『統合教育へ一歩踏み出す――条約・規則・宣言を使って』 現代書館、2000年
- 川西市子どもの人権オンブズパーソン事務局編 『ハンドブック子どもの人権オンブズパーソン』 明石書店、2001年
- 喜多明人、吉田恒雄、荒巻重人、黒岩哲彦編 『子どもオンブズパーソン――子どものSOSを受けとめて』 日本評論社、2001年
- 河野正輝、関川芳孝編 『講座障害を持つ人の人権1 権利保障のシステム』 有斐閣、2002年
- 宮崎隆太郎著 『増やされる障害児――「LD・ADHDと特別支援教育」の本質』 明石書店、2004年
脚注[編集]
- ↑ a b 障害をもつこと、共に生きること 紀伊國屋書店
- ↑ a b 『障害児教育とノーマライゼーション』著者紹介
- ↑ a b c d 堀正嗣 熊本学園大学研究者総覧
- ↑ 堀正嗣 researchmap
- ↑ イギリスの子どもアドボカシー―その政策と実践 紀伊國屋書店
- ↑ 倉本智明「あとがき」倉本智明、長瀬修編『障害学を語る』エンパワメント研究所、筒井書房(発売)、2000年
- ↑ 立岩真也「学者たちが、ではなかったこと:『流儀』・02」 生活書院(2014年1月27日)
- ↑ 西村愛「共生・共学における「障害」児の教育権再考 : 共生・共学における「障害」児の教育権再考--インクルーシヴ・エデュケーションの実現をめざして」『社會問題研究』52巻1号、2002年6月、113頁
- ↑ 西村愛「共生・共学概念の曖昧さを問い直す」『社會問題研究』53巻1号、2003年12月、129頁