国家公安委員会

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国家公安委員会が所在する中央合同庁舎第2号館

国家公安委員会(こっかこうあんいいんかい)とは、日本の公安行政に関する行政委員会

概要[編集]

日本全国の警察を管理し、指導する警察庁を監視する行政組織である。委員長1名、委員5名の合計6名で構成され、この6名の合議制による。内閣総理大臣に任命された国務大臣が委員長に充てられ、現在は内閣で唯一国務大臣を長とする大臣委員会である。

過去の国家公安委員長には正力松太郎(第8代。第1次岸信介内閣)、後藤田正晴(第37代。第2次大平正芳内閣)、梶山静六(第46代。竹下登内閣)、渡部恒三(第49代。第1次海部俊樹内閣)、塩川正十郎(第52代。宮澤喜一内閣)、野中広務(第56代。村山富市内閣)、谷垣禎一(第69代。第1次小泉純一郎内閣)など著名人が多く就任している。

戦前・戦中の警察体制が内務省(長は内務大臣) - 各都道府県(現在とは違い内務省傘下の行政機関) - 各都道府県警察部(東京都は警視庁)のトップダウンの階層構造で帝国臣民の公安を司った反省から、各都道府県警察本部を総括する警察庁の上に立った組織として、『警察行政の民主的管理と政治的中立性を図ること』を国家公安委員会の役割としている。

その他[編集]

各都道府県には、知事直属の都道府県公安委員会が置かれ、警察本部は公安委員会の公安行政執行機関の建前になっている。また、北海道公安委員会は傘下に各方面の公安委員会が置かれている。

問題点[編集]

  • 戦後直後発足の自治体警察を廃止し、戦前のような都道府県警察設置を柱とした現行の警察法が1954年に施行されて以降、前述の組織上の実態は形骸化しており、有効に機能しているとは言い切れない。なぜかというと、委員には財界や官界、マスコミなどから選出され、その報酬もおよそ2300万円と破格であるのに対し、仕事は週1回、1時間ほどの会議に参加する事くらいであり、警察庁を管理する役目を担っていながら、自らの事務を警察庁に頼り切っている始末であるためで、これまで国家公安委員会が警察庁に何か命令を下したことはほとんど無く、単なる名誉職と化しているのが実情である。
  • 加えて、都道府県毎の縦割りの公安委員会体制によって、都道府県公安委員会が交付する建前である運転免許証に関する事務も都道府県毎で便益に差があり(山口県総合交通センターを参照)、市町村移管で手続の利便が向上したパスポートと異なり、国内共通運用の免許証であるにも関わらず、交通利便や開庁日程の都合の良い、居住地の隣県での免許センターでの手続が困難といった問題が生じている。

外部リンク[編集]

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