原子核

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原子核(げんしかく)は、原子の中心にあり、原子そのものの質量の大半を占める正電荷粒子。通常は電子顕微鏡でなければ観察不能なほど小さい。

概要[編集]

原子核は陽子(「ようし」。ようこではない)と中性子核力によって固く結合した状態で安定したものであり、この安定状態にある陽子と中性子を指して「核子」と総称する。また、この核子の総数を質量数とも言い、原子核の陽子数は各元素原子番号と等しい。すなわち、水素原子(He)であれば原子番号1番である故に原子核内部の陽子数は1個、原子番号26番の(Fe)であれば陽子数は26個となる。

核分裂と核融合[編集]

原子核は外部エネルギーにより陽子の数を強制的に増減させることで分裂または融合し別の元素に変換する。分裂が発生した場合は元の原子核から2つまたはそれ以上の元素に分かれ、融合の場合は複数の原子核が合体し(陽子数が変化し)別の元素へと転換される。どちらの場合であっても人智を超えた巨大なエネルギーを発生させることから、これらはそれぞれ核分裂反応核融合反応と呼ばれる。また、核分裂反応で放出されるエネルギー原子力または原子力エネルギーとも呼ばれ、軍事または平和利用の形で人類の制御下にある(一部例外あり)。

核分裂反応で著名なものが核ミサイル弾頭部に装備されている核爆弾原爆)、核融合反応で最も身近なものが太陽の光、つまり陽光である。──太陽は地球の30倍にも達する巨大な恒星であり、その巨大さに相応しい凄まじい重力によって自らを構成している膨大な水素原子を極大重力のみで圧縮、核融合反応によりヘリウムへ元素変化(原子番号1水素⇒原子番号2ヘリウム)させることで発光している星で、太陽に限らず宇宙に存在する全ての恒星がそのようなメカニズムで発光している。

同位体と半減期[編集]

原子核を構成する陽子と中性子のうち、原子番号と同一である陽子の数は同じ、すなわち同一元素でありながら、中性子の個数のみが異なる原子核を持つ原子を同位体(または同位元素)と呼ぶ。例えば水素には、質量数1の軽水素、質量数2の二重水素、質量数3の三重水素などの同位体が存在する。

これら同位体の原子核は放射性崩壊により別の元素に変化する放射性同位体と、放射能を持たない安定同位体に分けられる。先に挙げた水素の場合は、軽水素と二重水素が安定同位体、それ以外が放射性同位体となる。放射性同位体の場合、元の原子核の数は指数関数的に減少していき、半分になるまでの期間を特に半減期と呼ぶ。最も短い半減期を持つものは七重水素の2.3×10-23秒(0.000000000000000000000023秒)で、最も長いものがテルル128の2.2×1024年(220,000,000,000,000,000,000,000年)である。幅、ありすぎ。

これらの放射性同位体は自然に生成されてもすぐに崩壊しているため、地球上にはほとんど存在しない。天然に存在する放射性同位体としては、ラドンのように地球上で生成され続けているもの、また半減期が極端に長いものが挙げられる。例えばテルル128の半減期は宇宙の歴史の160兆倍で、単純計算すると宇宙誕生時に存在したテルル128は99.9999999999996%がそのまま残っていることになる(実際にはテルルのような重元素は宇宙誕生後かなり経ってから存在し始めるわけだが)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]