全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会

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全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会(ぜんにほんでんき・でんし・じょうほうかんれんさんぎょうろうどうくみあいれんごうかい、英語:Japanese Electrical Electronic & Information Union)は、電機・電子・情報関連産業およびその関連産業の産業別労働組合。略称は電機連合JEIU日本労働組合総連合会(連合)、全日本金属産業労働組合協議会(金属労協)に加盟している。

概要[編集]

民間の電機・電子・情報関連産業およびその関連産業の労働組合の連合体。連合の中心組合。かつては中立労連の中心組合。2019年時点の加盟組合数は231組合、組合員数は573,731人で[1]、連合の構成組織ではUAゼンセン自動車総連自治労に次ぐ4番目の規模。日立、東芝、三菱電機、富士電機、富士通、NEC労連、沖電気、パナソニック、シャープ、パイオニア、明電舎、安川電機の大手12組合で組合員数の約7割を占める[2]。従来の加盟単位は単組であったが、2002年から連合会=グループ加盟が可能となり、組合員数の約8割がグループ加盟である[2]。本部所在地は東京都港区三田1-10-3 電機連合会館。

沿革[編集]

1946年10月に電機関係労組の単一組織として全日本電気工業労働組合(全電工)が結成され、産別会議に加盟したが、1948年に産別民同が発足すると民同系の組合の大半が脱退したため、1949年10月に産別傘下の全金属に統合され解散した。全電工から脱退した組合が電機労連へと発展した。全電工から脱退した組合のうち、1950年1月に重電機関係労組が重電機労働組合連合会(重電機労連。19,000人)を、1951年6月に軽電機関係労組が全国電機工業労働組合(全国電機。26,000人)をそれぞれ結成した[3]。1951年に重電機労連、無所属の三菱電機労連、日立総連合、総評傘下の全国金属などの間で戦線統一の機運が高まり、全国金属は総評加盟を主張したが、三菱や日立などの有力企業連はこれに反対したため、1952年4月に全国金属を除いて全国機器電機産業労働組合連合会(機器電機労連。4,8795人)を結成した[3]。1953年6月1日に全国電機、機器電機労連、東京芝浦電気労働組合連合会(東芝労連)が合同して全日本電機機器労働組合連合会(電機労連)を結成した[4]。結成時の加盟組合数は36組合[2]、組合員数は95,000人。初代委員長は白石恵一[5]

結成当初は総評加盟を志向していたが、1956年の第4回定期大会で総評加盟問題を可否同数で正式に棚上げした[6]。1956年9月に機労全造船全国ガス総連全電線など総評にも全労にも加盟しない組合による中立労連の結成に参加した。1964年5月のIMF-JCの結成にも参加し、初代議長に福間知之を送り出した。春闘の始まりとされる1955年1月の8単産春季賃上げ共闘会議(春闘共闘)には最初から参加しており[7]、1959年に総評主導の春季賃上合同闘争本部を春闘共闘委員会へと組織変更させるなど、春闘共闘の中心組合としての役割を果たしてきた[8]。1967年春闘からIMF-JCが設置した賃闘連絡会議にも参加し、1976年春闘以降は春闘共闘からIMF-JCへと軸足を移した[7]。また中立労連の中心組合として労働4団体の調整[8]政策推進労組会議全民労協[4]民間連合連合の結成に貢献し、全民労協初代議長・民間連合初代会長に竪山利文[7]、民間連合会長代理・連合会長代行に藁科満治、連合事務局長・会長に古賀伸明を送り出している。

1992年7月の定期大会で産業構造の変化を踏まえ、全日本電機・電子・情報関連産業労働組合連合会(電機連合)に名称を変更した[4]。1996年に778,000人で組合員数のピークを迎えた[2]

出典[編集]

  1. 組織規模 電機連合
  2. a b c d 岩崎馨『日本の労働組合――戦後の歩みとその特徴』改訂増補第4版、日本生産性本部生産性労働情報センター、2015年、27-28頁
  3. a b 労働省編『資料労働運動史 昭和27年』労務行政研究所、1953年、1047-1048頁
  4. a b c 厚生労働省労使関係担当参事官室編著『第2版 日本の労働組合――歴史と組織』日本労働研究機構、2002年、138-139頁
  5. 電機労連(全日本電機機器労働組合連合会)[労]1953.5.29 法政大学大原社会問題研究所
  6. 早川征一郎、小越洋之助、相田利雄編『電機産業における労働』大月書店、1984年、203頁
  7. a b c 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 コトバンク
  8. a b 岩崎馨、降籏英明『春闘の歴史と課題――労働組合の変遷とともに』日本生産性本部生産性労働情報センター、2018年、40頁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]