令和4年8月豪雨
令和4年8月豪雨(れいわ4ねん8がつごうう)とは、2022年8月3日以降に、東北地方や北陸地方など(北日本)を中心に発生した、前線等に伴う豪雨災害のことである。激甚災害に指定された。
概要[編集]
低気圧が8月3日に東北地方を通過し、低気圧に伴う前線が4日にかけて北陸地方へ南下して停滞、5日には本州南岸まで南下した。低気圧や前線に向かって高気圧の縁を回る空気や、台風6号を起源とする暖かく湿った空気が流れ込んだため、北日本から西日本では5日にかけて、東北地方と北陸地方を中心に断続的に猛烈な雨が降り、記録的な大雨となった。3日夜には新潟県と山形県で線状降水帯が発生し、雷を伴った猛烈な雨が断続的に降り続いた。3日から4日にかけては複数の地点で24時間降水量が観測史上1位の値を更新するなど、青森県、山形県、福島県、新潟県、石川県、福井県で記録的な大雨となった。このため気象庁は、3日19時15分に山形県を対象に、4日1時56分に新潟県を対象に大雨特別警報を発表した[1]。6日から7日は、東日本や西日本で局地的に大雨となった。8日には再び前線が北日本にのびて停滞し、13日にかけて北海道地方や東北北部で大雨となり、北海道地方や青森県では記録的な大雨となった。また、13日は伊豆半島に上陸した台風8号の影響で、東日本太平洋側を中心に大雨となった。14日は全国的に大気の状態が不安定となり、所々で猛烈な雨が降った。15日から22日は、前線や低気圧の影響により、北日本から西日本で大雨となった。24日から26日は、低気圧の影響で東日本や西日本で局地的に大雨となった[2]。
人的被害 | 住家被害 | |||
---|---|---|---|---|
死者 | 2人 | 全壊 | 37棟 | |
行方不明者 | 1人 | 半壊 | 762棟 | |
負傷者 | 重傷 | 2人 | 一部破損 | 352棟 |
軽傷 | 7人 | 床上浸水 | 1,539棟 | |
程度不明 | 床下浸水 | 4,725棟 | ||
合計 | 12人 | 合計 | 7,415棟 |
激甚災害[編集]
令和4年8月豪雨による災害は、「令和四年八月一日から同月二十二日までの間の豪雨及び暴風雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」に基づき、激甚災害に指定された[4][5]。
出典[編集]
- ↑ 気象庁「8月1日から6日の前線による大雨 (令和4年)」
- ↑ 国土交通省「8月3日からの大雨による被害状況等について」
- ↑ “令和4年8月3日からの大雨及び台風第8号による被害及び消防機関等の対応状況” (日本語). www.fdma.go.jp. 総務省消防庁. 2023年8月6日確認。
- ↑ e-Gov法令検索「令和四年八月一日から同月二十二日までの間の豪雨及び暴風雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」
- ↑ 内閣府(防災担当)「令和四年八月一日から同月二十二日までの間の豪雨及び暴風雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令について」