三陸沖地震

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三陸沖地震(さんりくおきじしん)とは、東北地方の一部である三陸地方(青森県岩手県宮城県)の沖合(太平洋)で発生する地震のことである。東北地方の太平洋沖にある日本海溝では、太平洋プレート日本列島下に沈み込んでいるため、ひずみが蓄積されやすい。そのため、この地域は日本でも特に地震が多い。海底で規模の大きい地震が起こると大規模な津波が発生するため、三陸海岸は昔からたびたび津波による被害を受けてきた。ちなみに、三陸地方を襲う津波を「三陸津波」あるいは「三陸地震津波」という。

過去に三陸沖で起きた主な地震[編集]

貞観地震
貞観11(869)年5月26日に陸奥国を襲った巨大地震。地震の規模(マグニチュード)はM8.3。大規模な津波を伴ったのが特徴である。
慶長三陸地震
1611年(慶長16)10月28日(グレゴリオ暦12月2日)に発生したM8.1程度の大地震。震源の位置については諸説あるが、強震の後に大津波が東北地方などを襲い、伊達領(仙台藩)だけでも1783人が犠牲になったとされる。
明治三陸地震
1896年6月15日に、岩手県沖で発生したM8.2の地震。震源に近い東北地方の陸地で観測された揺れは最大でも震度4くらいで小さく、震害はなかった。ところが、地震からおよそ30分後、岩手県を中心とした東北地方の太平洋沿岸に10~30mの巨大津波が押し寄せた。この津波により2万人以上が死亡し、日本の歴史上最悪の津波災害の1つとなった。明治三陸地震はいわゆる「津波地震」であり、震害(地震の揺れによる被害)がなかったにもかかわらず津波だけが甚大な被害をもたらしたのである。
昭和三陸地震
1933年3月3日に三陸沖で発生したM8.1の地震。正断層型のアウターライズ地震と推定されており、地震断層の海溝に沿う長さは200~300km。地震後に巨大な津波が発生し、岩手県の綾里湾では28.7mの波高を記録した。岩手県を中心に被害は甚大で、死者・行方不明者は3064人に達した。
東北地方太平洋沖地震
2011年3月11日に三陸沖で発生したM9.0の超巨大地震。この地震による一連の大災害は「東日本大震災」と呼ばれる。