津波地震
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津波地震(つなみじしん)とは、単純に津波を伴う地震という意味ではなく、地震の規模(マグニチュード)または揺れの大きさ(震度)があまり大きくない割に、大きな津波が発生する特異な地震のことである。津波地震において通常の地震と大きく異なるのは、断層がゆっくりとすべることである。このため人の感じる揺れは小さいが、断層の規模が大きいため大規模な津波が発生する。
津波地震の例 (明治三陸地震)[編集]
津波地震の有名な例として、1896年に起きた「明治三陸地震」がある。明治三陸地震は、1896年6月15日に岩手県沖で発生したM8.2の巨大地震である。地震の規模は大きかったが、震源に近い東北地方の陸地で観測された震度は最大でも震度4くらいで小さく、揺れによる被害はなかった。ところが、地震から30分後、岩手県を中心とした東北地方の太平洋沿岸(三陸海岸)に、30mを超える巨大津波が押し寄せ、津波により2万人以上が死亡した。岩手県の綾里湾では津波の高さが最大の38.2mを記録した。震害がなかったにも関わらず、津波だけが甚大な被害をもたらしたのである。