フラワーパーク板取
フラワーパーク板取(ふらわーぱーくいたどり、英:Flower park "Itadori")とは、岐阜県関市板取地区にある花苗店である。また、関市観光協会板取支部が設置されている。1999年(平成11年)に開業した。店主は小林佐富朗。近隣の通称モネの池は、フラワーパーク板取開業時に近隣住民と小林が協力して池を整備し、小林がスイレンやコウホネを植えたことが起源である。
概要[編集]
フラワーパーク板取は旧板取村の頃に関市の地域活性化の為に作られた温室と事務所を小林が借り受けて、主に花苗の栽培と花市場への出荷を行う事を生業としていた。開業後は周辺住民と共に自治活動の一環として夏期の草刈り等を行っていた。
小林は花苗店を営んでおり、植物に対する知識も非常に豊富なため水温14℃の池でも容易に育成できる植物としてスイレンやコウホネを植えた。特にスイレンは14℃程度の水温だと越冬することも可能で、冬でも枯れること無く雪の中でも稀に花が咲いたり、青々とした葉が年中楽しめるようになった。 その後、近隣でニシキゴイを育てていた住民が池にニシキゴイを放ち一段と美しい池になった。詳細はモネの池に記載されているとおりであるが、2015年頃から観光客が訪れるようになった[1] [2] [3] 。このため、フラワーパーク板取内に関市観光協会板取支部が併設されることになり観光案内所としての役割を担うことになった。
関市は2005年2月7日にいわゆる平成の大合併で、美濃市を南から取り囲むように武芸川町・洞戸村・板取村・武儀町・上之保村を編入することになった。元々関市は刃物製造の工業都市であるとともに、関の孫六に代表されるような伝統工芸としての刃物に関する観光や長良川の鵜飼い等の観光に力を入れてきた。
このため、2015年以降にモネの池へ観光客が大量に訪れることをうけて、関市としても観光地として力を入れるようになり池の護岸整備等の予算がついた[4] [5]。その後も観光客は増加し堅調に推移している。関市の発表ではモネの池効果で観光客が年間70万人程度増加している[6]。これは地域住民が無料駐車場として土地を提供したり小林や白谷地区の自治会役員が池および池の周辺の整備や観光案内をかってでている結果である。
フラワーパーク板取では毎日モネの池を撮影しホームページにアップしており、これも観光客数の増加に一役買っている[7]。また、関市観光協会板取支部として周辺の観光案内や地域物産の販売も行っている。また、物産売上の一部をモネの池の補修費用等にあてている[8] 。2016年以降、地元出身の写真家大野隆雄が温室内で写真展を開催している。大野は名古屋市内でも通称モネの池の個展を開くまでになった[9]。2017年秋には地元のイラストレーターが絵本を発行している。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
脚注[編集]
- ↑ “まるでモネの「睡蓮」 岐阜の名もなき池に見物客”. 日本経済新聞社 (2015年11月24日). 2016年12月7日確認。
- ↑ “まるでモネの絵画! 見物客で大にぎわい 岐阜の「名もなき池」(写真報道局 古厩正樹 署名記事)”. 産経新聞 (2015年11月23日). 2016年5月7日確認。
- ↑ “ネット人気で突然の全国区、岐阜県関市"モネの池"”. 産経新聞 (2016年5月8日). 2017年11月22日確認。
- ↑ “平成28年 せきしのよさん 39頁 「地域の宝磨き上げ事業」”. 関市. 2016年5月18日確認。
- ↑ “平成28年度関市予算案重点事業 5頁”. 関市. 2016年5月19日確認。
- ↑ “観光客 モネ効果で73万人増”. 中日新聞中濃地域版. (2017年3月4日)
- ↑ “モネの池”. フラワーパーク板取(小林佐富朗). 2017年11月22日確認。
- ↑ “お土産”. フラワーパーク板取(小林佐富朗). 2017年11月22日確認。
- ↑ “フォートマンのブログ”. 大野隆雄 (2016年11月16日). 2016年11月17日確認。