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Android
開発者 | Google LLC |
---|---|
開発状況 | 活動中 |
ソースモデル | オープンソースソフトウェア |
初版 | 2008年9月23日 |
最新安定版 | Android 15 / 2024年10月15日 |
リポジトリ | https://android.googlesource.com/ |
カーネル種別 | モノリシックカーネル |
ライセンス | Apache 2.0など |
ウェブサイト | [1] |
Android(アンドロイド)は、Google LLCが開発した携帯汎用オペレーティングシステムである[1]。初期に開発されたのは2008年1月。対応する携帯電話が2008年10月から多数販売されている。
概要[編集]
- 無償で誰にでも提供されるオープンソース(オープンソースソフトウェア)であり[2]、サードパーティのベンダーが独自にカスタマイズしやすくすることを目的として、Apache License 2.0に基づいて配布されている。
- Linuxカーネルやオープンソースソフトウェアがベースで、主にスマートフォンやタブレットなどのタッチスクリーンモバイルデバイス向けにデザインされた組み込み用OSである。
世界一のシェアを持つモバイルオペレーティングシステムであり、20億人を超える月間アクティブユーザーがいる[3]。
- オペレーティングシステムとはOSの正式名称であり、OSはアプリケーションを動かせるように機械に命令する役割を持つソフトウェアである。Androidではapkという拡張子のファイル(zip形式)をアプリケーションとして使用し、構造上はjarと似ているがjarとは違いclassの代わりにjarを変換したdexというファイルが同梱されている。Windowsやmac、Linuxと違いアプリケーションのファイルは2ヶ所に保存され、1つはユーザが編集できない場所(システムroot)、もう1つはドキュメントルート内に保存される。androidは独自のadbという操作方法があり、adb backupをするとすべてのアプリデータをバックアップすることが出来る。
- Androidスマホのストレージは、32GB〜128GBまである。ノートパソコンは、ストレージは512GBであるのに対し、スマホは、ノートパソコンよりは空き容量が少ない。スマホでは、実用的なものは、64GBを使うことが多い(?)。
競合OS[編集]
競合するモバイル向けプラットフォームは、Apple Inc.のiOSがある。過去にはマイクロソフトのWindows Phone、アクセンチュアのSymbian OS、クアルコムのBrew MP、ブラックベリーのBlackBerry、Linux FoundationのTizenなどがあった。また、AndroidからフォークされたOSにもAndroidと競合しているOSがある。[4]
マスコットキャラクター[編集]
Androidのロゴには緑色のロボットのマスコットキャラクターが使われており、正式名称は「Android ロボット」(Android robot)[5] だが、日本では「ドロイド君」の愛称で呼ばれている[注 1]。
派生[編集]
Androidのマスコットの派生として、Replicantのマスコットとロゴは赤色のロボットのマスコットキャラクターとなっている。
歴史[編集]
2003年にアンディ・ルービン、リッチ ・マイナー、ニック・シアーズ、クリス・ホワイトがアメリカカリフォルニア州パロアルトに携帯電話向けソフトウェアプラットフォームを開発するAndroid社を設立した。2005年にGoogleがAndroid社を買収[6]し、一時はGoogleが「gPhone」という独自の携帯電話端末の開発を進めているという憶測が流れた[7]。
2007年11月5日 携帯電話用ソフトウェアのプラットフォームであるAndroidを、Google[8]、米クアルコム、独通信キャリアのT-モバイル (T-Mobile International) などが中心となり設立した規格団体 「Open Handset Alliance」(オープン・ハンドセット・アライアンス、OHA)が発表した。
各国の状況[編集]
日本[編集]
2008年5月19日、日本初のAndroid搭載携帯電話として、NTTドコモ向けにHTC製のdocomo PRO series 「HT-03A」(HTC Magicがベース)が発表、7月10日に発売された。しかし、2010年代後半はiPhoneに押され気味であったが、最近では、Androidがシェアを増やしつつある。[9]
「なんでiPhoneじゃないの」も参照
韓国[編集]
2014年1月24日、米ストラテジー・アナリティクスは88カ国を対象にスマートフォン向けオペレーティングシステムのシェアを調査した。その結果は、大韓民国のAndroidシェアが93.4パーセントと、世界で最もシェアが高い事が発表された。市場全体でのAndroidのシェアは2014年時点で67.5パーセントであるのに対し、25.9ポイント高い水準である。調査対象国の中で9割を超える国となっている[10]。
派生OS[編集]
モバイル用[編集]
次のOSはどれもGoogleによって開発されたものではない。
非モバイル用[編集]
スマートテレビ用にはAndroid TV、自動車用にはAndroid Auto、ウェアラブルデバイス用にはWear OSがある。
将来的にはスマートフォン・タブレット・腕時計(スマートウォッチ)以外に、Googleはゲーム機・冷蔵庫といった領域にもAndroidを搭載させる考えである[11]。
批判[編集]
FSFの批判[編集]
- 自由ソフトウェア財団のリチャード・ストールマンは、Androidが必ずしも自由ソフトウェアとは言えないと指摘している。その理由は、Androidは、自由でないアプリケーションやライブラリを許諾をもらってプレインストール、リンクしていること。Googleの配布しているバイナリがソースコードと一致しない時期があること。端末を発売している企業に自由なソースコードの変更を禁止していない点と変更した端末企業が変更を詳細に開示しないケースがあることなどである[12]。
プリインストールアプリ[編集]
- アンインストールがroot化なしではできないプリインストールされたアプリケーションが過剰に多い。なお、Androidが依存しているソフトウェアの場合はroot化なしでは無効化もできない。そうでない場合は無効化は可能であるが、無効化では、依然としてストレージ容量を消費するなどの問題がある。無効化は可能だがアンインストールができないアプリケーションとしては、Gmail,Google Drive,Chromeなどが含まれ、Googleのプロプライエタリソフトウェアを利用者に強いている。[注 2]さらに、サードパーティが無効化は可能だがアンインストールができないアプリケーションを追加することもある。
プライバシー[編集]
- 以下の問題以外にも多数のプライバシー問題が存在する。[13]なお、iOSについても、PRISMへの参加などプライバシーに反すること[14][15][16][17][18][19]をAppleは多く行っており、また、プロプライエタリであるため、ソースの監査ができないため、おすすめしない。プライバシーを重視している場合は、Lineage OS,/e/OS,GrapheneOSなどのAndroidからフォークされたオペレーティングシステムから選択することをおすすめする。
- 平均で1日11.6MB(アクティブな状態)のデータをAndroid端末は受動的にGoogleに送信している。アイドル状態の場合は1日4.4MBである。これは2018年時点のデータであるため、現在では更に送信量が増えていると思われる。これは受動的なもののみを含み、利用者がGoogleに意識的に情報を伝えるもの(Google 検索など)は含まれない。また、Gmailなどを使用していない際の結果である。[13][20]
- 受動的にGoogleに送信する情報には個人情報が含まれ、収集された情報はGoogle IDと関連付けられると思われる。[13]
- Androidを使用している場合、位置情報の追跡の無効化は困難である。Wifiを無効化してもWifi信号を通じて追跡され続ける。15分程度の時間で住宅街を歩いた際に9つの位置情報のリクエストをAndroid端末はGoogleに送信した。リクエストには、Wifiアクセスポイントの一意のBSSIDが多数含まれていた。[13]
脚注[編集]
注記[編集]
出典[編集]
- ↑ “Android”. Google. 2018年4月20日確認。
- ↑ Googleが携帯電話向けプラットフォーム「Android」を発表 | Impress Watch
- ↑ “Google has 2 billion users on Android, 500M on Google Photos”. TechCrunch (2017年). 2018年4月20日確認。
- ↑ https://e.foundation/about-e/
- ↑ ブランド ガイドライン | Android Developers
- ↑ 【IT知ったか人物伝】アンディ・ルービン 携帯端末用OS「アンドロイド」開発者 - 経済・マネー - ZAKZAK
- ↑ “グーグル電話「Gphone」、2週間以内に発売の噂”. CNET JAPAN
- ↑ 蓬田宏樹、他著「Androidの野望」日経エレクトロニクス 2007年12月17日号 p.47-69
- ↑ https://gs.statcounter.com/os-market-share/mobile/japan
- ↑ "한국은 세계 1위 안드로이드 공화국…93.4%가 사용"
- ↑ “「Androidをあらゆる機器に」ゲーム機、腕時計、冷蔵庫の市場も狙うグーグルの野望” (2013年7月2日). 2013年7月2日確認。
- ↑ Is Android really free software? | The Guardian
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c d https://digitalcontentnext.org/wp-content/uploads/2018/08/DCN-Google-Data-Collection-Paper.pdf
- ↑ https://gizmodo.com/apple-iphone-ipad-privacy-problems-data-gathering-1849855092
- ↑ https://www.theregister.com/2021/09/30/apple_google_privacy/
- ↑ https://www.gnu.org/proprietary/malware-apple.html.en
- ↑ enwp:PRISM
- ↑ https://spyware.neocities.org/articles/itunes
- ↑ https://web.archive.org/web/20180529202128/https://www.apple.com/legal/privacy/en-ww/
- ↑ https://e.foundation/about-e/