iPhone

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iPhone(アイフォン[注 1])とは、Appleが販売しているスマートフォンである。

概要[編集]

iPod携帯電話が融合したような端末であり、開発には当時開発中であったiPadの技術を流用していたことが後年になって判明している。[1] 初代iPhoneは2007年にアメリカで販売され、日本では2008年に発売されたiPhone3Gが初のiPhoneである。日本においてはソフトバンクのみの供給であったが、2011年に発売されたiPhone4Sからauで取り扱いを開始。2013年のiPhone5sの発売からNTTドコモも加わり、主要三キャリアからiPhoneが発売されることになった。

日本での影響[編集]

iPhone3Gが販売されたころの日本は未だにガラケーのシェアが多く、スマートフォンという概念が浸透していない頃であった。当時日本で携帯電話を製造していたメーカーや業界の認識として、「iPhoneは日本で売れない(ヒットしない)」というものがあった。当時のガラケーにはおサイフケータイ赤外線による通信(IrDA)、ワンセグなどの機能が付いている機種が多く、それらの機能もない上にボタンがホームボタンくらいしかないiPhoneが売れるわけがないと踏んでいたのである。

しかし、予想に反してiPhoneの売れ行きが伸び始め[注 2]、日本メーカーはAndroidスマートフォンへ参入していった。しかし、初期の日本製Androidスマートフォンは動作が不安定なうえに不要なキャリアアプリがストレージを圧迫する(アンインストールできない)などの不具合が多くみられていた。Androidスマートフォンを作るノウハウが少なかったせいもあるが、ユーザのAndroid離れを誘発するのには十分であり、携帯電話事業から撤退した企業が相次いだ。

一定の年齢以上のスマートフォンユーザはこの時の経験からAndroidを忌避する傾向もあり、スペック上ではiPhoneを上回る機種も多い事は知っていても、Androidが不安定なOSであると信じ込んでしまっているためである。

現在では日本のスマートフォンシェアの過半数を占めており、かつて日本メーカーが予想した結果とは真逆になっている。

日本のシェア率[編集]

日本のスマートフォンのシェア率は約6割がiOS系、つまりiPhoneを使用しているとされ、Androidのシェアは3割程度である。これは世界的なスマートフォンのシェア率と逆転している。

日本のiPhoneのシェア率の高さについて、同調圧力の存在や「みんなiPhoneだから」という説がまことしやかに流れている。実際にそういう傾向があると思われるが、多くは「使用目的を明確にし、そこから必要なスペックとそれを満たす機種を選定する」「端末を良い状態で維持できるように設定する」という作業ができない人の存在が挙げられる。そういった人にはiPhoneさえ預けておけば何とかなるのである。シェア率も高いということはネット上に多くの情報が転がっている可能性を高くしており、iPhoneの世代が異なってもOSのバージョンが近ければ似たようなトラブルに対応できるケースも多いのである。また、OSのサポートサイクルもAndroidに比べれば長いことが多く、OSのアップデートなどを適切にできないような高齢者などでもなんとかなるケースが多い事も利点である。

つまりは情報弱者でも使えるスマートフォンであることからシェアが広がっているという見方もできるのだ[注 3]

アイホンとの関係[編集]

日本のインターホン関係のメーカーであり、愛知県名古屋市に本社を置く「アイホン株式会社」であるが、同社が1951年から販売しているインターホンの商標が「アイホン(AIPHONE)」であったため、Appleが日本で「iPhone」の商標登録をしようとした際、紛らわしいとして却下されたことがある[注 4]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. 商標的な読みはアイフォーン
  2. ソフトバンクなどの値引きの効果もあったとされている
  3. 情報格差的観点から見逃せないポイントであり、誰にでも使いこなせるデザインというのは格差解消という点でみればかなり重要なポイントである
  4. なお、iPhoneの商標はアイホン株式会社が取得し、Appleがアイホンに使用料を払うことで合意した。

出典[編集]