鳴門市ドイツ館
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鳴門市ドイツ館(なるとしどいつかん)とは、徳島県鳴門市大麻町檜にあるドイツ館である。
概要[編集]
大麻比古神社の南にある。昭和47年(1972年)5月に開館し、平成5年(1993年)10月に現在地に場所を移した。
このドイツ館は大正3年(1914年)から開始された第一次世界大戦の際、日本軍が日英同盟に基づいてドイツの権益がある青島に攻め入り、捕虜としたドイツ兵が約1000人いた。その捕虜らは大正6年(1917年)4月から大正9年(1920年)1月まで大麻山麓の当地に設置された板東捕虜収容所に収容された。ドイツ兵は地元民と非常に友好的だったようで、西洋野菜の栽培方法や野外ステージにおける音楽の演奏、当時は余り知られていないベートーベンの第9を演奏するなど、地元民とドイツ人捕虜の間に敵味方を超えた友情が生まれたという。
ドイツ館はこれを記念して日独親善の架け橋として鳴門市が建設したもので、館内には当時の写真や収容所内で作られたガリ版刷りの新聞、雑誌、絵画のほか、大谷焼の陶器やドイツ関係の資料が展示されている。館内の第9シアターでは等身大の人形が30分おきに演奏している。なお、ドイツ館建設を機に、昭和49年(1974年)4月18日に西ドイツのリューネブルク市と鳴門市との間に姉妹都市の盟約が結ばれている。
ドイツ館の周囲には桃園に囲まれた閑静の地にあり、少し南には2000本の梅のある観梅園や観光梨園がある。