車中泊
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車中泊(しゃちゅうはく)とは、車両の中で泊まることである。車内泊(しゃないはく)などとも言われる場合もある。
概要[編集]
車中泊は、公共交通機関の場合、移動の時間や宿泊費を節約する場合、自動車の場合にはこれ以外に仕事が忙しくて自宅に帰る時間が惜しい場合、あるいは家に帰るのが面倒な場合、そして災害などにより家を失って、仮設住宅あるいは親族・友人の家などに泊まれるまでの間などにする場合が多い。東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などで車中泊を長期間にわたって行なったケースがいくつも確認されている。ただし、車中泊に関してはリスクが非常に大きく、注意する部分も多々存在する。
沿革[編集]
鉄道が延伸し、長距離列車が登場すると、昼夜を跨いで走る列車が登場した。それが旅客列車となると乗客は必然的に車内で仮眠を取ることになる。鉄道が登場する以前にも、客船や馬車が長距離を運行するときには旅客は仮眠を取っていたので、その延長線上に長距離列車があった。日本では東海道本線が全通した1889年に夜行列車が登場したため、乗客は車中泊することとなった。山陽鉄道は一等寝台車を登場させ、鉄道省もそれに続いた。
車中泊における注意点[編集]
公共交通機関の場合には例え個室であっても、騒音、振動が響くので注意しなければならない。
自動車の場合[編集]
車中泊に関して最も重大なリスクは健康である。ただしそれ以外にも多々あるため、ここに列挙する。
- 水害により車中泊をしていたが、その車内にまで浸水して車中泊をしていた人間が死亡する可能性。
- 車中泊に適した駐車場付近などで渋滞が発生する可能性。
- 車中泊をしているので公的な物資の配布、健康チェックなど地方自治体の支援が受けにくくなる可能性。
- 長期の車中泊によりエコノミー症候群になる可能性(水の摂取不足による血流への影響が特に招きやすい。また車内で下肢を曲げた状態で長時間過ごした場合には血流が滞りやすい)。
車中泊における対策[編集]
- こまめな水分補給(車内では水の摂取不足に気づきにくい場合がある)。
- 物資など自治体の支援が届かない場合の対応を事前検討し、避難する道路や避難先の安全性の事前確認を行う。
- エコノミー症候群防止に効果があると見られる着圧ストッキングの着用、自動車の後部座席など水平な場所で過ごすこと。
- 適度な運動を行うこと。