荷物列車
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荷物列車 (にもつれっしゃ)とは荷物輸送、郵便輸送を専門に行う旅客列車である。
概要[編集]
貨物列車が大口の顧客と契約を結ぶのに対して、荷物列車は小口の顧客と契約を結ぶ。使用する車両は専用の荷物車や郵便車であるが、不足する場合は旅客車や貨車を使用した。ただし、ワキ8000、ワサフ8000は車籍上は貨車であるが、荷貨両用車であり、また、貨車として使われたことはないため、実質的には荷物車である。運転形態としては客車列車がほとんどであった。単独の電車列車は短編成での中距離区間、単独の気動車列車は隅田川駅と水戸駅を結ぶに過ぎなかった。
歴史[編集]
かつては幹線でも旅客列車の一端に荷物車 (鉄道車両)、郵便車 (鉄道車両)を連結して荷物・郵便輸送を行っていた。
しかし、昭和43年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正から旅客列車の高速化や停車時間の短縮のために荷物車を集約させて運行することにした。この中で、特に停車駅を絞った列車が急行荷物列車である。一方、高速化の必要のない鉄道路線や旅客列車では従来どおり旅客列車の一端に荷物車や郵便車を連結した。このような列車は昭和59年2月1日日本国有鉄道ダイヤ改正によって廃止された。
また、荷物列車の運行している時間帯に旅客輸送の需要のあるところは荷物列車に旅客車を連結することもあった。昭和61年11月1日日本国有鉄道ダイヤ改正直前の函館本線や鹿児島本線水俣付近で運行されていた。日本国有鉄道が荷物輸送を廃止することに伴い、昭和61年11月1日日本国有鉄道ダイヤ改正によって荷物列車は廃止され、ほとんどの荷物車 (鉄道車両)は、廃車、救援車 (鉄道車両)に転用、旅客車への改造によって姿を消した。