米タン

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米タン(べいたん)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が安善駅から拝島駅の間で設定している国際貨物列車の愛称。「軍燃料輸送タンク車」を省略したもので、「米軍燃料輸送列車」が正式名称。米軍横田基地による委託列車である。

鶴見線武蔵野貨物線南武線青梅線を経由する。

概要[編集]

鶴見線の安善駅と青梅線の拝島駅を結ぶ臨時貨物列車。車扱貨物となっている。毎週火曜日木曜日が基本の運転日だが、東アジアにおける軍事的緊張度の増加に伴って水曜日などに追加で運転される場合がある[注釈 1]。運行される日は1往復運転され、横田基地にて使われる航空用燃料を輸送している。

新鶴見信号場 - 府中本町駅間は武蔵野貨物線を走行。以前までは南武線を走行しており、鉄道ファンからは南武線を白昼堂々走る珍しい貨物列車として人気が高かったが、2014年平成26年)3月15日ダイヤ改正によって経路が変更された[1]

列車番号は、拝島から安善まで(返空)が8078列車、安善から拝島まで(積車)が8079列車[2]。貨車牽引機の送り込み回送は単8491列車電気機関車)・臨単8492列車ディーゼル機関車)、返却回送は臨単8493列車(ディーゼル機関車)・単8494列車(電気機関車)[2]

使用車両[編集]

電気機関車とディーゼル機関車の二種を使用する。電気機関車は安善 - 拝島間の貨車牽引、ディーゼル機関車は拝島駅構内での入換作業を行う。

現在の使用車両[編集]

機関車[編集]

長らく同運用で使われていたが、2022年ごろを境にあまり運用に入らなくなり、後継機のEF210形による米タンでの運用機会が著しく増加している。但し、ダイヤの仕業表上ではEF65形での運用となっており[3]、2023年3月現在は新A1950仕業に運用が設定されている。
2022年頃より運用開始。先述の通り仕業表上ではEF65形での運用となっているため、2023年現在は代走扱いでの運用入りとなっている[2]。しかしながら、実際にはEF210形で運用されることがほとんどとなっている。
拝島駅構内での入換仕業に従事する。首都圏からは程遠い愛知機関区の車両だが、牽引機は新鶴見機関区に常駐されている機関車を用いることになる。

貨車[編集]

石油貯蔵用のタンク車。米タンの運用に就くタンク車は、米タン専用のタキ1000形貨車が指定されており、側面には米タン向け貨車であることを示す「JP-8」という文字が書かれている。

過去の使用車両[編集]

DD200形に置き換わる前まで使用されていた機関車形式。2022年3月のJRダイヤ改正にてDE11形と共に定期運用を消失し、この米タンについても例外ではなかった。現在では1666号機をはじめ廃車が発生している。

脚注[編集]

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出典
  1. 「米タン」の運転経路が変更される”. railf.jp (2014年3月19日). 2023年3月15日確認。
  2. a b c 貨物ちゃんねる
  3. 貨物列車撮影 8/14 鶴見線名物「米タン」を撮影する①”. 川崎鶴見鉄道録 (2018年8月14日). 2023年3月15日確認。
注釈
  1. 2022年のウクライナ軍事侵攻によってこの米タンの運行回数もやや増加した。

関連項目[編集]