福岡県西方沖地震

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

福岡県西方沖地震(ふくおかけんせいほうおきじしん)は、2005年3月20日午前10時53分40.3秒に、福岡県西方沖で発生した地震である。震央は北緯33度44.3分・東経130度10.5分、震源の深さは9km、地震の規模(マグニチュード)はM7.0。福岡県福岡市前原市佐賀県みやき町で最大震度6弱を観測した。

メカニズム[編集]

内陸地殻内地震であり、本震の発震機構は東西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型である[1][2]余震分布と本震の発震機構から推定される震源断層は、北西-南東方向のほぼ鉛直な断層面を持つ左横ずれ断層である[1][2]

震度[編集]

震度5弱以上を観測した市区町村 [3]
震度 都道府県 市区町村
6弱 福岡県 福岡市東区 中央区 前原市
佐賀県 みやき町
5強 福岡県 福岡市早良区 西区 大川市 春日市 久留米市 須恵町 新宮町 志摩町 二丈町 碓井町 穂波町 久山町 粕屋町
佐賀県 上峰町 白石町 七山村
長崎県 壱岐市
5弱 福岡県 福岡市博多区 城南区 南区 北九州市八幡西区 戸畑区 中間市 大野城市 福津市 柳川市 小郡市 うきは市 直方市 飯塚市 宗像市 大島村 那珂川町 志免町 宇美町 篠栗町 遠賀町 若宮町 筑穂町 高田町 夜須町 朝倉町 大木町 大刀洗町
佐賀県 小城市 唐津市 鳥栖市 多久市 久保田町 諸富町 川副町 大和町 東与賀町 千代田町 神埼町 三田川町 三瀬村 嬉野町 江北町 北方町
大分県 中津市

被害[編集]

被害の概要は、死者1人、負傷者1,204人、家屋の全壊144棟、半壊353棟[4][5]。震源に近い福岡市西区の玄界島では[6]九州本土で観測された最大震度の6弱よりも更に強い揺れに襲われていた可能性があり[4][5]、島民700名が全島避難を余儀なくされるなど、甚大な被害が出た[7]。被害が大きかった福岡市内では、ブロック塀が倒壊したり、ビルの窓ガラスが割れて破損したり、エレベーターへの閉じ込めが発生したりした。

脚注[編集]

  1. a b 2005年3月20日の福岡県西方沖の地震 - 福岡管区気象台
  2. a b 2005年3月20日福岡県西方沖の地震の評価 - 地震調査委員会
  3. 市町村名は発生当時
  4. a b 理科年表「日本付近の主な被害地震年代表」による
  5. a b 2005年 福岡県西方沖地震 - NHK災害アーカイブス
  6. 地震および被害の概要 - 玄界島震災復興記録誌
  7. 玄界島震災復興記録誌 – 福岡市