浄水場
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浄水場(じょうすいじょう)とは、一般的には上水道の浄化(処理)施設のことである[1]。
概要[編集]
河川、湖沼の水は、土砂や菌類、細菌、ウイルス、化学物質で汚染されており、そのまま上水として使用すると伝染病の蔓延といった健康被害に繋がる。そこで、これらを除去するために設けられたのが浄水場である。
飲料水を通しての病原菌の伝搬[編集]
人間の排泄物で汚染された飲料水や食品を摂取したときに感染する病気として腸チフス、コレラ、細菌性食中毒、赤痢、小児麻痺がある。これらの病気の発生率は飲料水を殺菌することにより低くなる。
浄化[編集]
取水口から取り入れた水は、沈殿池で浮遊物を取り除く。場合によっては空気を溶かし込んで好気性細菌によって水中の有機物を分解させる。次に殺菌棟で塩素で殺菌し、ポンプで高圧配水を行う。
運営[編集]
地方公共団体、若しくは複数の地方公共団体の組合が設置し、運営している水道局の場合がほとんどである。国営は離島の一部、民間企業は、その企業の製品の製造のための専用施設であり、一般に使われることは全くない。
問題点[編集]
施設には大きな面積を要する。河川の上流に工場や農地がある場合は水に大量の浮遊物や化学物質が溶け込んでいる場合がある。また、沈殿池をすり抜けた浮遊物と塩素が結びついて発癌性のトリハロメタンが発生することもある。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 室田明『河川工学』技報堂出版2001年1月31日1版10刷発行
- 渡嘉敷哲ほか『新ひとりで学べる11地学ⅠB』清水書院2003年8月20日第16刷発行
- E・ローゼンバーグ、I・R・コーエン『入門現代生物学』培風館2001年4月10日初版15刷発行
- 岡太郎ほか『都市の水環境の新展開』技報堂出版
- 椹木亨、柴田徹、中川博次『土木へのアプローチ』技報堂出版1999年1月25日3版1刷発行。