沢城 (大和国)
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沢城(さわじょう)とは、現在の奈良県宇陀市榛原澤にかつて存在した日本の城である。
概要[編集]
旧榛原町南端近くの山中にあった中世の山城で、秋山氏や芳野氏と共に宇陀三人衆と称された沢氏が居城とした。至徳元年/元中元年(1384年)から沢氏が在城したが、永禄年間に大和国で三好長慶の重臣として松永久秀が勢力を拡大した際、沢氏は久秀に抵抗して伊賀国上野に追われた。
その後、松永氏の支配を経てキリシタン大名として知られる高山重友とその父・高山友照が城主となった。なお、重友はこの城で生まれ、洗礼もこの城の近くにあった教会で受けている。地元の高山右近顕彰委員会が城跡の保存に努め、毎年5月5日に「右近祭り」を開催している。
1580年(天正8年)、織田信長の命じた大和城郭破却令により廃城となった。江戸時代は、榛原と同じく、周辺一帯が天領であった。
この城は標高510メートルの山頂にあった城で、遺構は現在何もないが、2の丸や3の丸、出丸の跡がある。山麓に「史跡沢城跡」と「高山右近受洗の地」の石碑が建立されている。