御嶽山

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御嶽山(おんたけさん)は、長野岐阜県境にそびえる複式火山。活火山で、常時観測火山。木曾御嶽ともいう。中央火口丘の剣ヶ峰が最高峰で標高3067メートル。2014年の噴火では死者・行方不明者合わせて63名となった(戦後最悪の火山災害となった)[1][2]

2014年の噴火[編集]

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時系列[編集]

下記は特に明記しない限り全て日本時間で表記する。

9月11日から9月27日午前11時まで[編集]

  • 11日に火山性地震85回を観測、その後20回/日以下の小康状態が続いていた[3]

9月27日[編集]

  • 午前11時 - 午後5時までの6時間で気象庁が火山性地震313回を観測した[3]ほか、噴火の約10分前に火山性微動を観測した[4]
  • 午前11時53分、噴火。噴火直前まで噴火警戒レベルの設定は平常とされる1であり、登山客はほぼ無警戒の状態で被災した[5]
  • 12時2分、気象庁東京航空路火山灰情報センター東京VAAC)により、御嶽山の火山灰情報が発信される[6]噴煙高度FL180 - 260(5,400m - 7,800m)、風速28ノット[6]
  • 12時36分、気象庁地震火山部により御嶽山の噴火が発表される。噴火警戒レベル3、入山規制、火口から4km程度の範囲に影響を及ぼす噴火を予想[7]国土交通省中部地方整備局管轄の滝越カメラが南側斜面を3km超の噴煙が流れ下ったことを報告[7]
  • 13時20分、長野県が警戒対策本部を設置。14時10分に長野県災害対策本部へ移行[8]
  • 13時35分、気象庁の降灰予報に御嶽山の噴火発生時刻から18時までの降灰範囲予想図が初めて公開される[9]
  • 14時10分、長野県災害対策本部が設置される[10]
  • 14時30分、総務省消防庁が災害対策室を設置[8]
  • 14時31分、王滝村・木曽村からの要請により陸上自衛隊第13普通科連隊へ御嶽山周辺に災害派遣要請[11]
  • 18時30分過ぎ、山梨県甲府地方気象台が気象台敷地内に駐車していた車両に降灰の痕跡を確認したと報告。また時刻不明ながら山梨県防災危機管理課でも長野県に近い北杜市内の消防分署3箇所で車両に降灰らしきものを確認と報告している[12]
  • 20時30分、長野県知事から消防庁長官に対し、緊急消防援助隊の派遣要請[8]
  • 23時00分、内閣府により長野県が御嶽山噴火の影響により長野県木曽郡の木曽町および王滝村に対し災害救助法の適用を決定したことを発表[13]
  • 23時41分、16人意識不明、32人重傷、死者も含む44人が視界不良などの要因により山頂付近の山小屋に留まっているとの報道があった[14]。しかしこのうち1箇所では岐阜県警の警察官3名を含む36名の安全を確認しており、二次災害のおそれもあることから翌28日朝まで対応を保留することを発表した[14]

9月28日[編集]

  • 朝から警察・消防・自衛隊が合同550人体勢で救助を開始、昼前に山頂付近へ到着。心肺停止状態の数人および42人の重軽傷者を確認している。山頂付近で救助を求めていた男女7人をヘリコプターで救出した[15]。また午前10時前、山頂付近にある避難小屋付近で新たに男性4人の被災者が発見され、陸上自衛隊のヘリコプターで救助された[16]
  • 前日山頂付近岐阜県側の山小屋に取り残されていた子供も含む登山者たち25人が朝から自力で下山を開始、岐阜県下呂市の登山口に到着した[15]

影響[編集]

  • 国内航空会社が御嶽山上空の噴煙を避けて迂回しつつ運行した結果、羽田空港を発着する便で最大1時間程度の遅れが発生。現地上空付近は羽田空港 - 北陸、中部国際空港 - 北海道・東北地方を結ぶ航空路となっており、一部では欠航便も発生した[17]。その一方で、JR東日本を始めとする鉄道便には当日影響がなく、また区間運休予定もないことが報じられた[17]
  • 長野県で9月27日、白菜畑18ヘクタールに降灰が確認されたのを始めとして、被害調査を開始した[18]

脚注[編集]

  1. 御嶽山』 - コトバンク
  2. 御嶽山【常時観測火山】 - 気象庁
  3. a b 11日に火山性地震85回観測 今後も小さな噴石、広範囲に飛散も 気象庁が警戒呼びかけ”. 産経新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  4. 御嶽山が7年ぶり噴火 気象庁「収束の判断難しい」”. 毎日新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  5. 登山客、不意打ち…噴火前警戒レベル「平常」”. 読売新聞社 (2014年9月28日). 2014年9月28日確認。
  6. a b VOLCANO: ONTAKESAN 283040”. 東京航空路火山灰情報センター (2014年9月27日). 2014年9月27日確認。
  7. a b <御嶽山に火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を発表>”. 気象庁地震火山部 (2014年9月27日). 2014年9月27日確認。
  8. a b c 御嶽山の火山活動に係る被害状況等について(第3報)”. 消防庁 (2014年9月28日). 2014年9月28日確認。(PDF)
  9. 御嶽山に関する降灰予報(平成26年9月27日13時35分発表)”. 気象庁 (2014年9月27日). 2014年9月27日確認。
  10. 9月27日御嶽山噴火に関する情報”. 長野県 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  11. 御嶽山噴火による県内の被害状況等”. 長野県 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。PDF
  12. 甲府市で降灰 長野県に接する山梨県北杜市でも”. 産経新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  13. 御嶽山噴火に係る災害救助法の適用について【第1報】”. 長野県 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。PDF
  14. a b 意識不明16人 負傷者多数、死亡情報も 登山客ら40人超下山できず”. 産経新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  15. a b 山頂付近で数人の心肺停止確認”. NHK (2014年9月28日). 2014年9月28日確認。
  16. 山頂付近 新たに4人ヘリ救助”. NHK (2014年9月28日). 2014年9月28日確認。
  17. a b 御嶽山噴火:羽田空港、最大1時間程度の遅れ”. 毎日新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。
  18. 農作物への影響懸念 降灰量予測できず 「被害あれば対策講じる」”. 産経新聞社 (2014年9月27日). 2014年9月28日確認。

外部リンク[編集]