安部譲二
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安部 譲二(あべ じょうじ、本名:直也〈なおや〉、1937年〈昭和12年〉5月17日 - 2019年〈令和元年〉9月2日)は、日本の小説家、漫画原作者、タレント。元暴力団員であり、自らの服役経験を基にした自伝的小説『塀の中の懲りない面々』などの著作がある。また漫画原作者としても、第51回小学館漫画賞を受賞した柿崎正澄の漫画『RAINBOW-二舎六房の七人-』などの作品がある。血液型はO型。
経歴[編集]
東京府出身。既婚者。
中学在籍中から暴力団に加わり、高校をそのために何度も変わって22歳で卒業した。なお、元内閣総理大臣の橋本龍太郎は中学時代の同級生であり、そのために人脈も幅広かった。
日本航空の客室乗務員や用心棒、キックボクシングの解説者、競馬の評論家など、異色の経歴をたどる。40歳代半ばのときに暴力団から足を洗って作家を志し、昭和61年(1986年)に東京都・府中刑務所での実体験を題材にした「塀の中」で作家としてデビュー。この作品はベストセラーとなり、映画化もされた。以後、「塀の中のプレイ・ボール」をはじめ、多くの作品を発表。原作を担当した「RAINBOW-二舎六房の七人-」で平成18年(2006年)に小学館漫画賞を受賞した。タレントとしてテレビやラジオなどでも活躍した。
令和元年(2019年)9月2日午前1時18分、急性肺炎のため、東京都内の自宅で死去した。82歳没。
著作[編集]
- 『塀の中の懲りない面々』文藝春秋、1986年、のち文庫
- 『塀の中のプレイボール』講談社、1987年、のち文庫
- 『極道渡世の素敵な面々 28年間、この男たちに魅せられて』祥伝社(ノン・ブック)、1987年
- 『極道の恩返し 安部譲二ワルの馬券学』ネスコ、1987年、のち集英社文庫
- 『塀の外の男と女たち』ワニブックス、1987年
- 『ぼくのムショ修業』講談社、1987年 のち文庫
- 『殴り殴られ』集英社、1987年、のち文庫
- 『さらば、極道』角川書店、1987年
- 『泣きぼくろ』講談社、1988年 のち文庫
- 『安部譲二の侠気塾』マガジンハウス(平凡パンチの本)、1988年
- 『塀の中の懲りない面々 2』文藝春秋、1988年 のち文庫
- 『ジェット・ストリーム』講談社、1988年、のち文庫
- 『曇りのち晴れ舞台 懲りないジョージのエンドレス・ライブ』(対談集)徳間書店、1988年
- 『怪傑ゾロ目』文藝春秋、1988年、のち文庫
- 『懲役絵図師』光文社、1988年、のち文庫
- 『ちんぴら渡世』実業之日本社、1988年
- 『塀の上の曲芸師たち』祥伝社(ノン・ブック)、1989年
- 『スゴめ、サラリーマン!』徳間書店、1989年
- 『賞ナシ罰アリ猫もいる』文藝春秋、1989年、のち文庫
- 『プロ野球死んでもらいます 元極道の私だから言える』学習研究社、1989年
- 『黄金の悪夢』祥伝社、1989年
- 『つぶての歌吉』朝日新聞社、1989年、のち文庫
- 『女にすがって極道渡世 わが愛しの愚妻・悪妻・聖女・魔女…たち』主婦と生活社、1989年
- 『みみずのハナ唄』文藝春秋、1990年、のち文庫
- 『俺達は天使じゃない』講談社、1990年、のち文庫
- 『男の条件 もっと強い男になりたい』ごま書房(ゴマブックス)、1990年
- 『きのこ』中央公論社、1991年
- 『時速十四ノット、東へ』講談社、1992年、のち文庫
- 『謀られた騎手』祥伝社(ノン・ノベル)、 1992年
- 『塀の外の懲りない二人』実業之日本社、1992年
- 『いつも命がけ! 小説ジョージ川口物語』日本テレビ放送網、1992年
- 『心の塀は自分で越えろ 安部譲二の好かれたい人に好かれる法』アズ・コミュニケーションズ、1992年、のちPHP文庫
- 『懲役の達人。「アメリカ版」塀の中の懲りない面々』集英社、1992年
- 『大列車旅行 オリエント・エクスプレス15000キロ』文藝春秋、1992年
- 『突撃将棋十二番 トップ棋士との二枚落ち奮戦記』日本将棋連盟、1992年
- 『囚人道路』講談社、1993年、のち文庫
- 『風の向こうに』角川書店、1993年
- 『欺してごめん 私が舌を巻いた五人の詐欺師たち』クレスト社、1993年
- 『塀の中の懲りない面々 3』文藝春秋、1994年
- 『懲りない男と言われても…』広済堂出版、1994年
- 『不時着』サンドケー出版局、1994年
- 『同伴賭博』実業之日本社、1994年
- 『猫のいいぶん、猫のみかた』河出書房新社、1995年、のち文庫
- 『博奕・ギャンブル・旅烏』プレイグラフ社、1995年
- 『僕は百獣(110)の王』南雲堂、1995年
- 『仕合証文 忠臣蔵外伝』有楽出版社、1996年
- 『起きろ、寝ぼけトラ! 愛しているから言う。』ソニー・マガジンズ、1996年
- 『こいつだけは許せねえ 世間に代わってワルを撃つ』日本文芸社、1996年
- 『アメリカ東海岸・談論風発』広済堂出版、1996年
- 『解決!ゴルフに懲りた人がうまくなる』PHP研究所、1997年
- 『ジョージから愛をこめて』廣済堂出版、1997年
- 『想い出のゴロニャン』どうぶつ出版、1997年
- 『天下御免の13人』PHP研究所、1998年
- 『ああ!!女が日本をダメにする』中経出版、1998年、のち徳間文庫
- 『秋は滲んで見えた』PHP研究所、1998年
- 『仁侠でござる』有楽出版社(Joy novels)、1999年
- 『ファイナル・ラウンド』講談社、1999年
- 『きりとりブルース』徳間文庫、1999年
- 『幸福のすすめ “勇気"と“信念"で生きる』大和出版、2000年
- 『塀の外の同窓会』文藝春秋、2000年
- 『お金持ちは国の宝です 腹がたつこんな社会をどう生きる』ぱるす出版、2000年
- 『俺が痺れた男たち 日本快男児列伝』双葉社、2001年
- 『八ヶ岳あかげら日誌』PHP研究所、2001年
- 『母さん、ごめんなさい 母とグレた息子の物語』PHP文庫、2001年
- 『六十歳からのやんちゃ道』ワイアンドエフ、2001年
- 『記憶に残る拳豪たち』小学館、2001年
- 『オレの借金地獄 デフレ・リストラ、どんとこい!』祥伝社、2002年
- 『日本怪死人列伝』扶桑社、2002年、のち文庫
- 『塀の内外喰いしんぼ右往左往』講談社+α新書、2003年
- 『猫のシッポ』講談社、2003年
- 『ナンバーワンにならない生き方』日本実業出版社、2004年
- 『藍色の海』PHP研究所、2004年
- 『渡世の学校』リイド社 2004年
- 『馬主だけに儲けさせるな-ウラ側から見た馬券術』ハルキ文庫、2005年
- 『「頭のいいワル」だから、人生うまくいく!』三笠書房、2006年
- 『裏も表もあるもんか。 格差社会を出し抜く行動学(リイド文庫) 2008年
- 『絶滅危惧種の遺言』講談社文庫 2009年
- 『もう、猫なしでは生きていけない。』青志社 2013年
共著編[編集]
- 『夢を、実現する。足を洗った俺の生き方、人生の拓き方 痛快語り下ろし』経済界、1989年、佐藤正忠との共著
- 『日本の名随筆』別巻 56 賭事(編)作品社、1995年
- 『大勝負 野村阪神VS長嶋巨人 男のプライドを賭けた最後の闘い』中経出版、1999年、江夏豊との共著
- 『人はなぜ生きるのか 生きていてよかったと思えるために』文芸社、2001年、濤川栄太との共著
- 『塀の中から見た人生』 カナリア書房、2004年、山本譲司との共著
- 『人生相談劇場』山田詠美共著 中央公論新社 2014年
訳書[編集]
- ロナルド・リチャード・ロバーツ『エディソン郡のドブ』扶桑社、1994年
- ジョージ・フォアマン『敗れざる者』角川春樹事務所 1995年
漫画原作作品[編集]
- 『赤い弾丸』(作画:岸山直、ビッグコミックスピリッツ、小学館)
- 『アプサラス』(作画:深山雪男、週刊ヤングサンデー、小学館)
- 『愚連隊の神様、万寿十一伝説 紅蓮』(作画:嶺岸信明、近代麻雀ゴールド、竹書房)
- 『RAINBOW-二舎六房の七人-』(作画:柿崎正澄、週刊ヤングサンデー〜ビッグコミックスピリッツ、小学館)
その他[編集]
- 『ライバル日本史3』(NHK取材班編、角川書店)
連載コラム[編集]
- 『懲りない編集長安部譲二のなんだかんだ』(デイリースポーツ)
出演[編集]
テレビ[編集]
- ゴールデン・キックボクシング(日本テレビ系列) - 解説者
- クイズダービー(TBS系列) - ゲスト解答者
- 安部譲二のあぶない夜(テレビ東京)
ほか
テレビドラマ[編集]
- 月曜ドラマスペシャル 塀の中の懲りない面々(TBS系列)
テレビアニメ[編集]
- シティーハンター テレビスペシャル『グッド・バイ・マイ・スイートハート』(1997年、日本テレビ系列) - エリカ 役 ※特別出演